
まず初めにお伝えしますが、もし愛犬に本当の無添加フードを与えたいとお考えでしたらドッグフードではなく手作り食をおすすめします。
手作り食でも食材の選び方次第では無添加じゃなくなりますが、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らない食材だけで集めてつくれば本当の意味での無添加フードを作ることはできます。
個人的に、完全な無添加ドッグフードは存在しないと思っているんです。いや、もしかしたらあるかもしれませんが、何かしら使っているドッグフードの方が圧倒的に多いと思います。
「無添加」という表現に騙されず質の良いドッグフードを選ぶためにはどうすればいいのか?
ここでは、なるべく添加物に頼らない質の良いドッグフードの選び方やおすすめ10選を紹介していきたいと思います。
目次
「無添加」に騙されず良好なドッグフードを選ぶための5つのポイント
無添加だから添加物が一切使われていないわけではありません。
「無添加だから安心安全」という基準でドッグフードを選んでしまわないよう、まずはドッグフードにおいての添加物に関する基本的なポイントを押さえておきましょう。
原材料に表示されている添加物がすべてとは限らない
無添加には正確な基準がないため、原材料の産地から最後の加工までの間に何かしら添加物が使われていても「無添加」と謳うことができます。
つまり、原材料の製造・加工で使用された成分が製品にわずかに残っていたとしても、それは食品添加物としての役割を果たさないので表示しなくても良いことになっています。
なので、無添加のドッグフードはほぼないと言ってもいいでしょう。ドッグフードの原材料に表示されている添加物がすべてとは限らないと思うことが大切です。
総合栄養食に添加物は欠かせない
日本で販売されるドッグフードに「総合栄養食」と表示するためには、ペットフード公正取引協議会が定める分析試験もしくは給与試験をクリアする必要があります(日本では「米国飼料検査官協会(AAFCO)」の栄養基準を採用しています)。
この栄養基準をクリアするためには、もともと含まれていなかった、あるいは加工の段階で失われた栄養素(ビタミンやミネラルなど)を後から添加して調整しなければなりません。
自然な食材をどれだけ丁寧に低温調理しても、途中で失われてしまう栄養素があります。それらを何らかの形で埋めてあげないと、総合栄養食としてクリアすることが難しいのです。
酸化防止剤は入っているものだと理解する
ほとんどのドッグフードには油脂が使われています。なぜなら、適量に脂質を摂取することは犬にとっても欠かせないからです。
ただ、油脂は非常に酸化しやすいですよね。とくに動物性油脂や魚油は植物性油脂よりも酸化しやすいため、油脂を含む以上はきちんと酸化を防止する必要があります。
使う酸化防止剤はメーカーによってさまざまですが、できるだけ体に優しいものであれば以下のような天然由来の酸化防止剤を使ったドッグフードを検討されるといいでしょう。
- 天然トコフェロール(ビタミンE)
- ビタミンC
- ローズマリー抽出物
- マリーゴールドなど
何がどう無添加なのか説明がある
「無添加のドッグフードです!」と大々的に謳う商品よりは、どんな成分をどう使っていないのか?この辺りが具体的に説明されているメーカーのドッグフードは良心的かなと思います。
たとえば「香料・着色料不使用」「合成保存料無添加」といった具合に、特定の成分を使っていないことをきちんと開示しているドッグフードですね。
言い換えれば「それ以外の成分は使っているよ(使っている可能性があるよ)」という風にも解釈することができるため、「無添加」と謳う商品よりは健全のような気がします。
注意すべき添加物は避けておいた方が無難
最後に、添加物の中でもできれば避けておきたい成分をいくつか紹介します。
着色料 | 二酸化チタン、赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色105号、黄色4号、黄色5号、黄色6号、青色1号、青色2号、青色102号など。 |
酸化防止剤 | BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、エトキシン、没食子酸プロピル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウムなど。 |
保存料 | ソルビン酸カリウム、ソルビン酸など。 |
発色剤 | 亜硝酸ナトリウム |
保湿剤 | プロピレングリコール(猫用に用いることが禁止されている)。 |
中でも、保湿剤のプロピレングリコールは猫が摂取してしまうと貧血を引き起こす恐れがあります。
犬と猫を一緒に飼っている家庭は、ドッグフードの扱いに十分気をつけるようにしましょう。
口コミで評判のいい無添加ドッグフード30商品を比較!
以上の5つのポイントを踏まえて、ここでは口コミで評判のいい無添加ドッグフード30商品を比較してみることにしました。
比較する項目は、
- 使用していない添加物(分かる範囲で)
- 何で酸化防止しているか?
です。
添加物に関しては正直見えない部分もたくさんあるため、あくまでも見える範囲内での比較として参考にして下さい。
商品名 | 使用していない添加物 | 酸化防止剤 |
---|---|---|
安心犬活![]() |
合成保存料・合成防腐剤・防カビ剤・着色料・香料・BHA・BHT・エトキシキン不使用 | - |
ペルシア(PELTHIA)![]() |
保存料・酸化防止剤・保湿剤・防カビ剤・着色料不使用 | - |
アカナ![]() |
合成サプリメント(ビタミンA、D3、E、B5、コリン、亜鉛、銅)以外 | ミックストコフェロール(ビタミンEとローズマリーオイル) |
アーテミス「オソピュア」![]() |
人工保存料・着色料など不使用 | 天然ハーブやビタミン |
アディクション![]() |
人工保存料・香料・着色料・BHA・BHT・エトキシキン・人工のホルモン剤やステロイド不使用 | ローズマリーエキス・緑茶エキス・スペアミントエキス |
アランズナチュラルドッグフード・ラム![]() |
人工香料・着色料不使用・生産時には人工添加物不使用 | ハーブミックス |
ウェルネスコア![]() |
合成酸化防止剤(エトキシキン・BHA・BHT)・着色料・香料不使用 | ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物・緑茶抽出物・スペアミント抽出物 |
UMAKA(うまか)![]() |
合成保存料・香料・着色料・防腐剤・発泡剤・防カビ剤・抗菌剤・BHA・BHT・エトキシン・ホルマリン・ソルビン酸K・没食酸プロピル・プロピレングリコール不使用 | ビタミンE |
オリジン![]() |
合成サプリメント(亜鉛・銅)以外 | ミックストコフェロール |
カナガン![]() |
人工保存料・着色料・調味料・成長ホルモン剤不使用 | ビタミンE |
キアオラ![]() |
人工保存料・着色料・香料・抗生物質・ホルモン剤・成長促進剤不使用 | ローズマリー抽出物・グリーンティ抽出物・スペアミント抽出物 |
このこのごはん![]() |
香料・着色料・保存料・防カビ剤・増粘剤・発色剤・BHA・BHT不使用 | ビタミンE |
サイエンスダイエット![]() |
保存料不使用 | ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物・緑茶抽出物 |
シュプレモ![]() |
着色料・香料・化学合成物(ビタミン・ミネラル・アミノ酸以外)不使用 | ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物・クエン酸 |
セレクトバランス![]() |
合成保存料・香料・着色料不使用 | ミックストコフェロール(ビタミンE)・クエン酸・ローズマリー抽出物 |
ソルビダ![]() |
合成着色料・調味料・甘味料・保存料・防カビ剤不使用 | ビタミンC・ミックストコフェロール |
ナウフレッシュ![]() |
合成着色料・人工調味料・人工防腐剤・BHA・BHT・ホルモン剤・ステロイド剤不使用 | ミックストコフェロール・ローズマリー |
ナチュロル![]() |
合成保存料・香料・着色料・防腐剤・発泡剤・防カビ剤・抗菌剤・BHA・BHT・エトキシン・ホルマリン・ソルビン酸K・没食酸プロピル・プロピレングリコール不使用 | ビタミンC |
ネイチャーズロジック![]() |
合成保存料・除草剤・殺虫剤・合成サプリメント不使用 | トコフェロール |
ハロー![]() |
合成着色料・保存料・香料・酸化防止剤(BHA・BHT)不使用 | ミックストコフェロール(ビタミンE)・クエン酸・ |
フィッシュ4ドッグ「ファイネスト」![]() |
化学保存料(BHA・BHT)・着色料・香料・ホルモン調整剤・成長促進剤不使用 | ビタミンE |
プラぺ![]() |
人工香料・着色料・防腐剤・成長ホルモン剤不使用 | ビタミンE |
ブルー![]() |
合成着色料・香料・保存料不使用 | 混合トコフェロール、ローズマリー抽出物 |
POCHIザ・ドッグフード![]() |
合成保存料・香料・着色料・BHA・BHT・エトキシン不使用 | 緑茶抽出物・植物由来トコフェロール |
モグワン![]() |
人工保存料・着色料・調味料・成長ホルモン剤不使用 | ビタミンE |
ヤラー![]() |
無農薬、着色料・香料・防腐剤・ホルモン剤・抗生物質不使用 | ローズマリー抽出物・ビタミンE |
YumYumYum!![]() |
保存料・香料・着色料不使用 | ローズマリー抽出物・ミックストコフェロール |
リガロ![]() |
合成調味料、着色料、着香料、防カビ剤不使用 | ミックストコフェロール |
LIVEDOG![]() |
香料・着色料・保存料・防カビ剤・増粘剤・発色剤・BHA・BHT・エトキシン不使用 | ローズマリー抽出物・ミックストコフェロール |
ワイルドレシピ![]() |
着色料・香料・化学合成物(ビタミン・ミネラル・アミノ酸以外)不使用 | クエン酸・ミックストコフェロール・ローズマリー抽出物 |
人気のドッグフード30商品を比較してみて、これらの中には「無添加!」と謳う商品はあまりありませんでした。
どれも「○○不使用」「○○は使っていません」といったように特定の添加物を使っていないことを分かるように説明しているため、紛らわしい表現もなく、安心して利用して大丈夫だろうと感じました。
また、原材料のお肉や魚に抗生物質や成長ホルモン剤などを使用していないドッグフードもありますね。さらに良いドッグフードを求めるなら、こういったお肉類が使われた商品やオーガニック認定を受けている商品を選ぶといいでしょう。
そこで次に、これらの比較を踏まえた上でさらに中身を掘り下げ、安心して愛犬に食べさせられるおすすめの無添加ドッグフード10選をまとめてみました!
注意すべき成分が無添加のドッグフードおすすめ10選!
ここで紹介する10商品を決めるにあたり、まずは先ほど紹介した注意すべき添加物を使っていない商品を高く評価しています。その上で、ドッグフードの原材料の構成や栄養バランスに注目してみました。感じ方には個人差があり、完全さを保証するものではありません。
安心犬活

価格 |
【通常】3,630円 【定期初回】1,650円 2回目以降:6,171円(2袋) 6回目以降:5,808円(2袋) |
内容量 | 800g |
評価 | ![]() |
ペルシア(PELTHIA)

価格 |
通常購入:3,990円 定期初回:1,995円(1袋の場合) 定期購入:3,990円(1袋の場合) |
内容量 | 800g |
評価 | ![]() |
カナガン

価格 |
|
内容量 | 2kg |
評価 | ![]() |
モグワン

価格 |
|
内容量 | 1.8kg |
評価 | ![]() |
オリジン

価格 |
|
内容量 | 340g、2kg、6kg、11.4kg |
評価 | ![]() |
ナチュロル

価格 |
|
内容量 | 850g |
評価 | ![]() |
アカナ

価格 | 1,628円(340g) 7,480円(2kg) 18,700円(6kg) 26,400円(11.4kg) |
内容量 | 340g、2kg、6kg、11.4kg |
評価 | ![]() |
UMAKA(うまか)

価格 |
|
内容量 | 1.5kg |
評価 | ![]() |
ヤラー

価格 |
1,793円(600g) 5,280円(2kg) 11,550円(5kg) 21,978円(10kg) |
内容量 | 600g、2kg、5kg、10kg |
評価 | ![]() |
このこのごはん

価格 |
|
内容量 | 1kg |
評価 | ![]() |
迷ったらコレ!無添加のドッグフードに安心犬活をおすすめする理由!
安心犬活は、人工保存料・香料・着色料はもちろん、合成サプリメントも一切使われていないドッグフードです。
なぜここでは安心犬活をおすすめするのか?その理由を簡単にまとめてみました。
- 人間が食べられる新鮮な原材料を使用している。
- 5種類の動物性タンパクを摂れるレシピ。
- アレルゲンとなりがちな小麦を使用していない。
- 低温低圧製法により栄養の損失が抑えられている。
- FAMICの基準を満たした国内の工場で作られている。
- オイルコーティングがされていない。
安心犬活は、無添加という意味ではかなり理想に近い内容のドッグフードだといえます。
原材料には飼い主さんが不審に思うような人工的なものが見当たりません。余計なものができるだけ除かれているという点で、安心して犬に与えられるドッグフードです。
ただ、いくら添加物がないドッグフードでも、すべての犬に合うわけではありません。
例えば安心犬活には牛肉やポテトが使用されているので、これらにアレルギーが出る犬には向いていないでしょう。
原材料をチェックしてみて気になる要素がある場合は、ここで紹介している他のドッグフードも検討してみると良いと思います。
特にアレルギーなどがなく、無添加にこだわって犬のごはんを探しているのなら、安心犬活はおすすめできるドッグフードです。
飼い犬の好みもあるので、一度試してみると良いでしょう。
国産の無添加ドッグフードならどれがおすすめ?
国産のドッグフードにおいても「完全無添加」と呼べる商品はなかなかありませんが、これなら安心して愛犬にも食べさせられるなという国産ドッグフードは以下の記事でまとめています。
質が良い分どれもお値段は高くなりますが、安心安全を考えたら妥当な値段でしょう。
無添加で安全な缶詰(ウェット)ドッグフードってある?
「缶詰(ウェット)ドッグフードは添加物だらけで危険」と思われやすいのですが、きちんと探せば添加物に極力頼らない安全な缶詰(ウェット)ドッグフードはあります。
無添加の缶詰(ウェット)ドッグフードについては以下の記事でまとめていますので、こちらを参考にしてみて下さい。
グレインフリー(穀物不使用)の無添加ドッグフードならどれがおすすめ?
穀物不耐性や穀物アレルギーの犬のために、数多くのグレインフリードッグフードが販売されています。
グレインフリーのドッグフードにおいても「完全無添加」はありませんが、安全とは言い難い添加物になるべく頼らないグレインフリードッグフードはあります。以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
コスパのいい無添加ドッグフードはどれ?
コスパの良い無添加ドッグフードについて調査してみましたが、なかなか見つからないのが現状でした。
やはり、価格が下がるほどお肉より穀物の割合が多くなりやすく、安全とは言い難い添加物も使われやすいためです。
あくまでも私の基準ですが、1kgあたり1,500円以上になると中身がしっかりしてきて、1kgあたり2,000円以上は安全性を重視したドッグフードが増えるなと感じます。
これらを踏まえて下記の記事では、私が良質だと思う人気ドッグフード30種類以上の価格を比較し、コスパの良い商品を厳選しました。
犬の涙やけ対策にいい無添加ドッグフードはどれ?
犬が涙やけを引き起こしてしまう原因は本当にさまざまです。
食品に含まれる添加物が原因となってしまう場合もあれば、遺伝的に涙やけを引き起こしやすい体質であるケースもあるため一概に何がおすすめとは言えません。
すべての涙やけ対策に有効とは限りませんが、犬の涙やけ対策に使っておきたいドッグフードは以下の記事で紹介しています。
犬の体重管理に役立つ低脂肪・低カロリーの無添加ドッグフードは?
愛犬の体重を管理するためには、質の良い低脂肪・低カロリーの食事が欠かせません。また、シニア期を迎えた愛犬に低脂肪のドッグフードを探されている場合もあるでしょう。
それぞれどんなドッグフードがあるのかは以下の記事でまとめています。