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愛犬のために知っておきたいドッグフードの種類と基本的な選び方!

「愛犬のためにどのようなドッグフードを選べばいいのか?」

愛犬に合ったドッグフード選ぶために犬に必要な栄養素を知ることも大事ですが、ドッグフードの種類や目的など基本的なことも併せて知っておく必要があります。

ここでは、ドッグフードの種類や基本的な選び方について分かりやすくまとめてみました。

  • 監修者
    作家 / 獣医学博士 / おおい動物病院 副院長
    片川 優子

    15歳の時に書いた『佐藤さん』で、第44回講談社児童文学新人賞佳作を受賞し、作家デビュー。一方で、麻布大学大学院獣医学研究科に進み、博士号を取得。犬と人の絆を描いた著書に『これからもリッキーといっしょ』(講談社)などがある。夫、2人の娘、2頭の犬、2頭の猫、2匹のハムスターと暮らす。ペットが幸せに暮らすため、精力的に活動を行っている。

ドッグフードの目的で選ぶ(目的別分類)

どういった目的のドッグフードなのか分かりやすくするために、各ドッグフードのパッケージには以下のいずれかの目的が表示されています。

この分類内容は「ペットフードの表示に関する公正競争規約」によって示されたもので、パッケージに表示することが義務づけられています。

総合栄養食

いわゆる「主食」となるフードです。このフードと新鮮な水を与えれば必要な栄養がまかなえるよう、栄養素がバランスよく調整されています。

「総合栄養食」と表示するためには、ペットフード公正取引協議会が定める分析試験もしくは給与試験をクリアする必要があります。

日本では「米国飼料検査官協会(AAFCO)」の栄養基準を採用しています。

間食

いわゆる「おやつ」のことです。1日に必要なカロリーの20%以内に抑えることが望ましく、おやつのパッケージには給与限度量の表示が法律で義務づけられています。

ただし、ダイエット中は、5~10%以内に抑えることが望ましいとされています。

もしも愛犬におやつを与えるのであれば、その量に合わせて主食(総合栄養食)の給与量を減らし、カロリーオーバーにならないようコントロールしてあげましょう。

また、はみがきガムはつい見逃されがちですが、はみがきガムもおやつにカウントしましょう。カロリーもそれなりに高いので、あげすぎカロリー計算時の見落としには注意が必要です。

療法食

特定の病気や健康状態に合わせ、特別に栄養成分の量や比率が調整されたフードのことです。「特別療法食」「食事療法食」などと表示されています。

特定の疾患・疾病等に配慮した栄養素を配合しているため、獣医師の指導の元で愛犬に与える必要があります。専門家のアドバイスなしに与えるのは控えるようしてください。

その他の目的食

上記3つ以外のもの。サプリメント、嗜好性増進食、副食などがあり、パッケージには「副食」「一般食」「栄養補完食」「カロリー補給食」などの表示があります。

ドッグフードのタイプで選ぶ(水分含量別分類)

ドッグフードに含まれる水分量によって、以下の4タイプに分類されます。

ドライフード

ドライフードは、水分を3~11%含んでいるフードのことです。多くのドライフードが8~10%程度の水分を含んでいます。

水分が多く含まれていないことから常温での長期保存が可能で、未開封のものであれば製造日から約1年~1年半、開封後は約1ヶ月程度が賞味期限の目安になります。

空気に触れると油が酸化しやすいため、なるべく密閉して保存しましょう。

また、食べ切るのに何ヶ月もかかるような大きなサイズのフードは、食べ終わるまでに品質が劣化してしまいます。

飼い犬の体重に合わせて、1ヶ月以内で食べ切れるようなサイズのフードを購入しましょう。

セミモイストフード

セミモイストフードは、水分を25~35%程度含んだ無発泡タイプのフードのことです。通常「半生フード」と呼ばれています。

粘土のような硬さが特徴で、しっとりさを保つために湿潤調整剤(主にプロピレングリコール)が使われている傾向にあります。

セミモイストフードは柔らかく、一見すると歯が悪くなったシニア犬に良いように見えます。しかし、セミモイストフードはどれだけお湯をかけても、それ以上柔らかくはなりません。

ハイシニアになると喉につまらせる危険がありますので、それまでにメインのフードはドライフードかウェットフードに切り替えることをおすすめします。

ドライフードはぬるま湯をかけてふやかすことが可能です。

ソフトドライフード

ソフトドライフードは、セミモイストフードと同じく水分を25~35%ほど含んだフードです。こちらも通常「半生フード」と呼ばれています。

セミモイストフードと違う点は、ドライフードに気泡を入れた加熱発泡処理を採用していることです。セミモイストフードよりも柔らかい仕上がりとなっています。

ソフトドライフードも、しっとりさを保つために湿潤調整剤(主にプロピレングリコール)が使われている傾向にあります。

セミモイストフード同様、ハイシニアに与えるのには注意が必要です。

ウェットフード

ウェットフードは、水分を60~87%以上含んでいるフードのことです。

品質を保持するため、殺菌工程を経た後に缶詰、アルミトレー、レトルトパウチなどの密封容器に充填します。

缶詰であれば、未開封だと賞味期限が製造日から約3年と長い商品が多いです。一度開封すると長期保存できないため、その日のうちに使い切る必要があります。

また、水分含有量が高いため、見た目の量のわりにはカロリーが低いです。フードを切り替える際は、必要量のカロリーを与えられているかどうか必ず確認しましょう。

神様
ウェットフードは肉類の含有量も多いから、他のタイプのフードよりもタンパク質、リン、ナトリウム、脂肪の含量が高い特徴があるぞ。

ライフステージ別で選ぶ

総合栄養食のドッグフードは、以下のライフステージ別に分類されます。それぞれのステージに合わせて栄養素の量が調整されています。

子犬用フード(哺乳期~成長期用)

およそ1歳までの子犬に与えるフードのことです。「幼犬用」「子犬用」「パピー用」「1歳まで」などと表示されています。

体の成長や機能の発達に合わせた形状の食事を選び、またその時に合った栄養を効率よく摂れるよう工夫してあげることが大切です。

哺乳期用フード

いわゆる「代用乳」です。犬の母乳の成分をもとにした犬専用のミルク(粉ミルクと液状ミルクの2タイプがある)を利用します。与える期間は、およそ生後4週齢前後までです。

神様
子犬に人間用の牛乳を与えると、消化不良による下痢、腸内ガスの産生、肥満の原因となるから必ず犬用のミルクを利用するようにしよう。

離乳期用フード

いわゆる「離乳食」です。生後4週齢前後から、徐々に消化の良いフードを与え始めていきます。与える期間はおよそ生後8週齢前後までです。

おすすめなのは、粉末状やフレーク状のフードをペーストにしたもの、あるいはウェットフードです。ドライフードをふやかしてペースト状にしたものを与えても良いでしょう。

成長期用フード

生後8週齢を過ぎたら、少しずつ栄養価の高い「子犬用(パピー用/成長期用)」のフードへと切り替えていきます。

与える期間は、

  • 超小型犬:生後8~9ヶ月頃まで
  • 小型犬:生後8~9ヶ月頃まで
  • 中型犬:生後10~12ヶ月頃まで
  • 大型犬:生後17~18ヶ月頃まで

が目安です。個体差があるので、動物病院で体格や体重などを確認してもらいながら成犬用へと切り替えていくことをおすすめします。

去勢や避妊などの不妊手術後は代謝が下がるため、太りやすくなります。動物病院でも、手術をきっかけに成犬用フードへの切り替えをすすめられることが多いです。

成長期以降もそのまま子犬用のフードを食べさせてしまうと、栄養過多による肥満や病気の原因となりやすくなるため注意しましょう。

成犬用フード(成犬期用)

1歳以降の犬(成長期を過ぎた犬)に与えるフードのことです。「成犬用」「維持期用」「1歳以上」などと表示されています。

成犬用フードがもっともバラエティ豊富なので、フード選びで苦労しないよう各メーカーのフードの違いなどもよく把握しておくといいでしょう。

高齢犬用フード(高齢期用)

個体差はありますが、一般的に6~8歳頃から与えるフードのことです。「シニア用」「高齢期用」「エイジングケア」「〇歳から」などと表示されています。

高齢期に入ると代謝率や消化率が低下する犬も多いので、脂肪やカロリーが調整されていたり、身体の各機能の低下を防ぐ食材や成分などが配合されていたりするのが特徴です。

小型犬の場合、7歳〜10歳くらいは、代謝が下がって太りやすくなる傾向があります。逆に10歳以降は、消化・吸収能力が落ちるため、痩せやすくなることがあるのです。

高齢犬用ドッグフードも、10歳くらいまではカロリーを控えめに、10歳以上はカロリーを高めに設定していることがあります。

高齢期は、上記を参考に、愛犬の年齢に合わせたドッグフードを選ぶと良いでしょう。

老化は個体差が大きいですから、シニア期を迎えたら半年に1回は健康診断を受けておくようにしましょう。愛犬の健康状態に合ったフードを与えるためにも大切なことです。

神様
フードに表示されている「〇歳から」という年齢は、あくまでも目安として参考にすることが大切じゃぞ。

オールステージ用フード(全成長段階用)

子犬から高齢犬まで与えられるフードのことです。「全成長段階用」「オールステージ用」などと表示されています。

パッケージにはライフステージ別に給与量の目安が記載されていることが多く、成長期から成犬期、成犬期から高齢期へとステージが変わる時は給与量を変えて調整します。

愛犬の悩み・症状別で選ぶ

特定の病気や健康状態に合わせ、さまざまな機能性フードが販売されています。

飼い主さんの自己判断でフード選びをすることは好ましくないので、愛犬に何かしら気になる健康状態や症状が現れた場合は必ず獣医師に相談した上で使用するようにしましょう。

肥満・体重管理用フード

脂質やカロリーを抑えたフード、満腹感を与えるために食物繊維を増やしたフードなどがあります。

食物繊維を増やしたフードに変更すると、うんちの量が増えることが多いです。

食物アレルギーに配慮したフード

アレルゲンをできる限り排除したフード、タンパク源を1種類に絞ったフード、タンパク質を変化させたフードなどがあります。

これらのフードは、必ず獣医師に相談の上愛犬に与えるようにしましょう。

タンパク質を1種類に絞ったフードなどを与える場合、おやつで別のタンパク源を与えないように注意しましょう。

その他疾患・疾病等に配慮したフード

  • 消化器系疾患用
  • 肝疾患用
  • 腎疾患用
  • 糖尿病用
  • 泌尿器系疾患用
  • 心臓疾患用

愛犬の体の大きさ・粒の大きさで選ぶ

犬の体の大きさに合わせたフード、粒の大きさ別に商品を展開しているブランドもあります。

  • 小型犬用
  • 中型犬用
  • 大型犬用
  • 小粒
  • 中粒
  • 大粒

同じ小型犬用でもブランドによって特性が異なるので、どんな栄養バランスになっているか、どんな成分が配合されているのかをよく比較した上で使用されるといいでしょう。

まとめ

ドッグフードを選ぶ時に、原材料のラインナップやフードの安全性だけに着目される飼い主さんも多いと思います。

それもすごく大切なことなのですが、

  • そのドッグフードはどういった目的で作られているのか?
  • どういった犬に適しているのか?

こういったこともパッケージを見ただけですぐに理解できるようにしておくといいですね。

以前91人の飼い主さんに「総合栄養食とは何か知っていますか?」とアンケートをとったところ、約半分の方が「知らない」と回答しました。

つまり、どういった目的のドッグフードなのか知らず愛犬に与え続けている飼い主さんが思いのほかいるということが分かったのです。

ドッグフードに関する基本的なことは、飼い主さんの責任の1つとしてきちんと身に着けておく必要があります。愛犬に合ったドッグフードを選べるよう、できる範囲でドッグフードの基礎を学んでおきましょう。

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