
食物アレルギーを抱える犬や、ダイエットをしている犬に人気の高いラム肉をベースにしたドッグフード。
そんなラム肉のドッグフードですが、最近はいろんなメーカーから販売されているのでどれを選べばいいのか迷ってしまうほどです。
そこで、失敗しないラム肉ドッグフードの選び方をまとめてみました。その上で、本当におすすめできるラム肉ドッグフード5選を紹介していきます。
目次
【基本】良質なラム肉ドッグフードの選び方
まず初めに、失敗しないラム肉ドッグフードの選び方です。
ラム肉の含有量が明確である
ラム肉を使ったドッグフードでも、全体の何%にラム肉を使っているのか分からない商品がたくさんあります。
そういったドッグフードの場合、実は原材料にラム肉があまり使われていない、あるいは他のお肉と混ぜて動物性原料を増やしている(言葉は悪いですが、うまくごまかしている)ものがほとんどです。
なぜなら、ラム肉は鶏肉や牛肉などに比べると価格も高めなので、ラム肉だけをたっぷり使うとなるとドッグフードの単価を上げなくてはならないからです。
また「ラムミール」「ラム粉」といった、生肉よりもやや栄養価の低いラム肉だけを使用しているものもあります。
せっかく選ぶなら、全体の50%以上に丁寧に調理された生ラム肉を使っているドッグフードが望ましいですね。難しい場合は、せめて主原料にラム肉(生肉や乾燥肉)を使用しているものを選んでおきましょう。
「ラム&ライス」の表現に気をつける
どこかで私たちは「ラム&ライス=アレルギー対策に良さそう」と結びつけているところがあります。
ところが、ラム&ライスと書かれたドッグフードの多くは、ライス(米)以外にも小麦、大豆、トウモロコシなどアレルゲンとなりやすい原料が使われていることが多いため気をつけなければなりません。
とくにアレルギーなどを抱えていなければ大きな問題になることはありませんが、小麦や大豆がダメな犬が食べてしまったらアウトです。また、ラム&ライスと書かれていても、原材料のトップに鶏肉が使われているドッグフードもあります。
こういった適当な表現をする商品も実在するため、「ラム&ライス」という表現だけに惑わされず、原材料をしっかり確認してから購入するようにしましょう。
原材料や製造工場などの情報が開示されている
原材料の品質を調べることも大事ですが、そのラム肉ドッグフードに関する情報がどこまで開示されているか?これを見極めることも失敗しない選び方のポイントです。
とくに原材料の仕入れ先、原材料の品質、製造工場、製造過程、販売会社など、この辺りの情報が細かく開示されていると安心ですね。
ドッグフードに関する細かい情報の開示については義務付けられていませんが、どんな原料を使ってどんな風に調理されているのか分からない商品ほど怖いものはありません。
注意すべき成分が無添加である
これはラム肉ドッグフードに限らずですが、安全とは言い難い添加物(合成保存料、着色料、香料、BHA、BHTなど)が添加されていないドッグフードを選ぶことが大切です。
ドッグフードの品質や見た目を保つためには必要な成分かもしれませんが、犬が健康的に生きていく上でこれらは必要ありません。
口コミで評判のいいラム肉ドッグフード15種類を比較!
以上の3つのポイントを踏まえて、ここでは口コミで評判のいいラム肉ドッグフード15種類を比較してみることにしました。
比較する項目は「主原料」「ラム肉の含有量(あるいは動物性原料の含有量)」「無添加(ビタミンとミネラル以外の化学合成物質不使用)」の3つです。
なお、人間用の食品と同等基準の原料が使われているものに関しては、主原料を青文字で示しています。
商品名 | 主原料 | ラム肉含有量 | 無添加 |
---|---|---|---|
アイムス(健康維持用 ラム&ライス)![]() |
肉類(チキンミール・ラムミール・家禽ミール)・米・とうもろこし | 不明 | ![]() |
アカナ(グラスフェッドラム)![]() |
生ラム肉18%・ラム肉ミール18%・丸ごとグリンピース | ラム肉・内臓など50% | ![]() |
アディクション(ル・ラム)![]() |
ラム肉粉・ポテト・タピオカ | 不明 | ![]() |
アボダーム(ラム&ライス)![]() |
乾燥ラム・玄米・白米 | 不明 | ![]() |
アランズナチュラルドッグフード・ラム![]() |
ラム肉40% | ラム肉40% | ![]() |
キアオラ(ラム)![]() |
ラム生肉・乾燥ラム・ポテト | 不明 | ![]() |
コストコ「カークランド」(ラム・ライス・ベジタブル)![]() |
ラム・ラムミール・玄米 | 不明 | ![]() |
ジウィピーク(ラム)![]() |
ラム生肉・ラムハート生肉・ラムトライプ生肉 | ラム生肉・内臓約90% | ![]() |
セレクトバランス(ラム)![]() |
乾燥ラム・玄米・米 | 不明 | ![]() |
ニュートロ「ナチュラルチョイス」(ラム&玄米)![]() |
ラム(肉)・ラムミール・粗挽き米 | 不明 | ![]() |
ニュートロ「ワイルドレシピ」(ラム)![]() |
ラム(肉)・チキンミール・エンドウマメ | 不明 | ![]() |
ハロー(ヘルシーラム)![]() |
ラム正肉・エンドウ豆粉・エン麦 | 不明 | ![]() |
プラぺ(ラム、サツマイモ&ミント)![]() |
ラム26%・乾燥ラム・ラムストック | 生・乾燥ラム肉など50% | ![]() |
ユーカヌバ(ラム&ライス)![]() |
肉類(鶏・七面鳥)・ラム肉・米 | 不明 | ![]() |
ロータス(ラムレシピ)![]() |
ラム・ラムミール・挽き割りライ麦 | 不明 | ![]() |
口コミで人気のラム肉ドッグフード15種類を比較してみて、新鮮なラム肉をちゃんと使っているドッグフードが思いのほか少ないということが分かりました。
商品の解説にどれだけ「新鮮」と書かれていても、そのラム肉はどこから仕入れたのか?どういう風に調理されているのか?といった具体的な情報がないものもあります。
とはいうものの、全体的に良好なラム肉ドッグフードがとても多い印象です。消化性に疑問の残る原料が多く使われている商品も一部ありますが、それらを除けばどれを食べさせても問題はないと私は判断しています。
そこで次に、これらの比較を踏まえた上でさらに中身を掘り下げ、本当に安心して愛犬に与えられるおすすめのラム肉ドッグフード5選をまとめてみました!
【決定】本当におすすめなラム肉ドッグフード5選!
ここで紹介する5つのラム肉ドッグフードを決めるにあたり、「どんなラム肉が使われているか?」「原材料のバランス」「安全性」「価格」にポイントをおいて評価してみました。感じ方には個人差があり、完全さを保証するものではありません。
アランズナチュラルドッグフード・ラム

価格 |
|
内容量 | 2kg |
評価 | ![]() |
アカナ(グラスフェッドラム)

価格 | 1,242円(340g) 5,724円(2kg) 14,040円(6kg) 20,520円(11.4kg) |
内容量 | 340g、2kg、6kg、11.4kg |
評価 | ![]() |
プラぺ(ラム&リンゴ)

価格 |
【通常】4,100円~ 【定期】3,895円~ |
内容量 | 2kg、4kg、6kg、12kg |
評価 | ![]() |
ジウィピーク

価格 | 4,266円(454g) 7,041円(1kg) 16,632円(2.5kg) 25,894円(4kg) |
内容量 | 454g、1kg、2.5kg、4kg |
評価 | ![]() |
キアオラ

価格 | 1,657円(450g) 2,484円(900g) 6,264円(2.7kg) 10,692円(5kg) 17,064円(9.5kg) |
内容量 | 450g、900g、2.7kg、5kg、9.5kg |
評価 | ![]() |
ラム肉ならコレ!アランズナチュラルドッグフード・ラムをおすすめする理由!
当サイトは特定のドッグフードを強くおすすめするつもりはありません。
ここはあくまでも私が選んだラム肉ドッグフードとして参考にしていただきたいのですが、そもそもなぜアランズナチュラルドッグフード・ラムを選んだのか?その理由を簡単にまとめてみました。
- ラム肉が40%も含まれている。
- 原材料に無駄がないので食物アレルギー対策にもなる。
- 消化に負担のかかる原料が入っていない。
- 室内犬にも合わせやすい栄養バランス。
- 遺伝的食品・化学合成物質・副産物不使用。
- 安心のヒューマングレード。
おすすめのラム肉ドッグフードにアランズナチュラルドッグフード・ラムを選んだ理由は、原材料がとてもシンプルで分かりやすく、贅沢にも総量の40%にラム肉を使っているからです。
しかも、原料はすべて人間用の食品と同等基準のもので、遺伝子組み換え食品や副産物などを使用していません。それでいて1袋あたり4,000円台という良心的な価格を実現しています。
また、タンパク質が19.25%以上と低めなので、ふだんドッグフードにお肉や魚、ウェットフードをトッピングする習慣がある場合はとても使いやすいドッグフードです。
アランズナチュラルドッグフード・ラムは、本格的なラム肉ドッグフードをお手頃価格で試してみたい、あるいはトッピングご飯に挑戦してみたいと考える飼い主さんにもおすすめしやすいドッグフードになります。
ラム肉を使ったドッグフードは犬のアレルギー対策にいいの?
ラム肉を使ったドッグフードは、犬の食物アレルギー対策にも有効なドッグフードです。
ラム肉はチキンよりも市場に出回ることが少なかったため、ラム肉を食べてきた犬がまだまだ少ない(つまり免疫機能が反応しにくくアレルギーが発症しにくい)ことが主な理由になっています。
ところが、ここ最近は少し事情が変わってきているようです。
ラム肉を使ったドッグフードが増えて手に入りやすくなったことから、犬がラム肉を食べる頻度が多くなってラム肉でもアレルギー反応を示すようになってきているということです。
今まではチキンでアレルギーが出てしまった犬も、今度はラム肉でアレルギーが出るようになってしまった…というケースが増えてきているんですね。
そうならないためにも、複数のタンパク源を数ヶ月ごとにローテーションされることをおすすめします。こうすることで、特定のタンパク質に反応して食物アレルギーの症状が出るリスクを少なからず下げてくれます。
ラム肉とチキン(鶏肉)の違いは?どちらのドッグフードがいいの?
ラム肉とチキン(以下:鶏肉)は、どちらも栄養豊富で優秀なタンパク源です。
栄養素や特徴など、何がどう異なるのかを以下にまとめてみました。
ラム肉と鶏肉の栄養成分比較
すべて100gあたりで計算しています。
食品名 | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 鉄(mg) | 亜鉛(mg) | ビタミンB12(μg) |
---|---|---|---|---|---|---|
ラム(かた/脂身つき・生) | 233 | 17.1 | 17.1 | 2.2 | 5.0 | 2.0 |
ラム(ロース/脂身つき・生) | 310 | 15.6 | 25.9 | 1.2 | 2.6 | 1.4 |
ラム(もも/脂身つき・生) | 198 | 20.0 | 12.0 | 2.0 | 3.1 | 1.8 |
若鶏肉(むね/皮なし・生) | 116 | 23.3 | 1.9 | 0.3 | 0.7 | 0.2 |
若鶏肉(もも/皮なし・生) | 127 | 19.0 | 5.0 | 0.6 | 1.8 | 0.3 |
若鶏肉(ささみ・生) | 109 | 23.9 | 0.8 | 0.3 | 0.6 | 0.2 |
(引用:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」)
ラム肉も鶏肉も部位によって栄養成分の含有量はだいぶ異なりますが、どちらかというとラム肉の方が栄養を豊富に含んでいるでいることが分かります。
あとはオメガ3脂肪酸もラム肉に多く含まれていますね。その含有量は鶏肉の約3~6倍です。
ラム肉の脂質は犬の体内で溶けづらい!
栄養成分の比較表を見て、ラム肉の脂質が思いのほか高いことにびっくりされた人もいるでしょう。
もちろん若鶏肉も皮つきだと脂質が高くなるのですが、ラム肉を脂質つきで示したのには訳があります。
それは、ラム肉の脂質の沸点が犬の体温よりも高くて体内で溶けづらいということ。つまり、体内に取り入れても消化吸収されにくいという特徴があります。
ラム肉 | 牛肉 | 豚肉 | 鶏肉 | |
---|---|---|---|---|
沸点 | 44℃ | 40℃ | 30℃ | 28℃ |
ラム肉が他の肉よりもヘルシーと言われるのは、こういった特徴があるからなんですね。
ラム肉よりも鶏肉の方が消化されやすい!
実は、ラム肉よりも鶏肉の方が消化にかかる時間は短めです。
ラム肉は脂質が吸収されにくいというメリットがある一方、鶏肉よりも消化に時間がかかってしまうというデメリットがあります。そのため、胃腸の働きが弱っている犬や消化機能が低下しているシニア犬などには負担になってしまうこともあるでしょう。
ラム肉を使ったドッグフードで吐くことが多いな、なんだか食欲がなさそうと感じたら、もしかしたら愛犬にとってラム肉が負担になっている可能性もあるかもしれません。