
家庭犬として親しまれるだけなく、盲導犬・災害救助犬・警察犬などさまざまな場面で活躍を見せてくれるラブラドールレトリバー。
そんなラブラドールレトリバーは食欲旺盛な子がとても多いのですが、それが原因で消化不良や胃捻転、さらに肥満や糖尿病などを引き起こしてしまうこともあります。
ここでは、ラブラドールレトリバーに適したドッグフードの選び方、そしてラブラドールレトリバー合わせておきたいドッグフード5選を紹介していきます。
目次
【基本】ラブラドールレトリバーに合うドッグフードの選び方
ラブラドールレトリバーにはどんなドッグフードを選ぶといいのか?ラブラドールレトリバーの特徴や抱えやすいトラブルなどを踏まえた上で、選び方のポイントを3つまとめてみました。
主原料に動物性タンパク質が使われている
犬はもともと雑食性の肉食動物です。そのため犬は肉食に適した消化器官になっており、植物性原料よりも肉や魚といった動物性原料の消化を得意としています。
犬にとって植物性原料の消化は不得意なだけであって、まったく消化できないというわけではありません。
ただ、動物性原料よりも消化にものすごいエネルギーを使ってしまうので、体への負担を考えると肉や魚を中心とした食事を与える必要があります。
ドッグフードであれば、主原料(原材料の1~3番目に書かれている原料)に動物性原料が使われたもの、あるいは動物性原料が原材料の約半分以上を占めるドッグフードを選ばれるといいでしょう。
きちんと適正な動物性タンパク質を摂れているラブラドールレトリバーは、筋肉質で骨格もしっかりしている傾向にあります。
脂肪含有量が高すぎない
ラブラドールレトリバーのような大型犬は胸部が深いです。そのため、胃がガスで膨れ上がる胃拡張や、胃がねじれる胃捻転を発症しやすい傾向にあります。
これらを予防するためにはいろんな対策方法がありますが、食事内容を見直してみることも方法の1つとして取り入れてみるといいでしょう。
まだはっきりとは分かっていませんが、油脂が多く含まれるドライフードは胃からの排出が遅れて胃拡張のリスクが高まるという報告があるそうですね。そうじゃないとしても、脂肪分の多い食事は肥満の原因ともなるため極力避けておきたいものです。
ラブラドールレトリバーの体重を管理するために、カロリーだけを見る飼い主さんは多いと思います。できれば粗脂肪の数値も併せて確認し、原材料に油脂がやたら使われていないかも一緒に確認しておきましょう。
妙に油っぽいドライフードは、油が大量に吹きかけられている恐れがあります。
骨・関節軟骨成分が含まれている
ラブラドールレトリバーは股関節形成不全になりやすい犬種です。これは遺伝的要因がほとんどですが、体重の増加による骨への負担も大きく関わっています。
発症のリスクを避けるために肥満を防止するのはもちろんですが、子犬期から関節に負担のかからない食生活、できれば関節に良い成分が含まれたドッグフードを食べさせておくといいでしょう。
おすすめなのは「グルコサミン」「コンドロイチン硫酸」「MSM(メチルスルフォニルメタン)」の3つの成分が配合されたドッグフードです。
- グルコサミン:軟骨の原料で、軟骨を再生したり修復したりする働きがある。
- コンドロイチン硫酸:グルコサミンと一緒に摂取することで、軟骨のクッション性や柔軟性を保つ役目を果たす。
- MSM:アミノ酸の構成要素の1つである硫黄の供給源で、骨や皮膚、コラーゲンの生成を補助。関節痛などを和らげる働きもある。
ラブラドールレトリバーのご飯に評判のいいドッグフード15種類を比較!
以上の3つのポイントを踏まえて、ここではラブラドールレトリバーのご飯に選ばれやすい人気のドッグフード15種類を比較してみることにしました。
比較する項目は「主原料に使われている原料」「油脂の種類と粗脂肪の数値」「骨・関節軟骨成分の配合」の3つです。
なお、人間用食品と同等基準の原材料が使われているものは主原料を青文字で示しています。
商品名 | 主原料 | 油脂(粗脂肪) | 骨・関節軟骨成分 |
---|---|---|---|
アイムス(成犬用 健康維持用 ラム&ライス)![]() |
肉類(チキンミール・ラムミール・家禽ミール)・米・とうもろこし | 動物性油脂(10.5%以上) | - |
アカナ(アダルトラージブリード)![]() |
鶏肉13%・鶏肉ミール12%・七面鳥肉ミール11%(肉類含有量60%) | ニシン油3%・鶏脂肪3%(15%以上) | - |
アーテミス「アガリクスI/S」(中粒)![]() |
フレッシュチキン・ドライチキン・フレッシュターキー | 鶏脂肪・サーモンオイル(14%以上) | グルコサミン・コンドロイチン |
いぬはぐ![]() |
鶏肉・玄米・白米 | 鶏脂肪・サーモンオイル(6%以上) | グルコサミン・MSM・コンドロイチン |
ウェルケア(レトリバー専用)![]() |
肉類(鶏肉・チキンミール)・米糠・コーングルテンフィード | 動物性油脂・植物性油脂・精製魚油(11%以上) | CPP・グルコサミン・コラーゲン・コンドロイチン |
オリジン(6フィッシュ)![]() |
サバ・ニシン・カレイ(肉類含有量85%) | ニシン油・ヒマワリ油・ベニバナ油(18%以上) | - |
サイエンスダイエット(大型犬種用 成犬用)![]() |
トウモロコシ・小麦・トリ肉(チキン・ターキー) | 動物性油脂・植物性油脂(16.3%) | グルコサミン・コンドロイチン |
シュプレモ(成犬用)![]() |
チキン(肉)・チキンミール・玄米 | 鶏脂・ひまわり油(14%以上) | - |
ネルソンズ![]() |
乾燥チキン28%・チキン生肉20%・サツマイモ(肉類含有量48%) | 鶏油・サーモンオイル(15%以上) | グルコサミン・コンドロイチン |
ビタワン![]() |
穀類(トウモロコシ・脱脂米糠・コーングルテンフィード・小麦ふすま) | 動物性油脂・γ-リノレン酸(8%以上) | - |
ファインペッツ![]() |
鹿肉・鶏肉・オートミール(肉類含有量80%) | 鶏脂・サーモンオイル(16%以上) | グルコサミン・コンドロイチン |
ブルー(成犬用・大型犬 チキン&玄米レシピ)![]() |
骨抜き鶏肉・チキンミール・玄米 | 鶏脂(12%以上) | グルコサミン・コンドロイチン |
モグワン![]() |
チキン&サーモン(生肉と乾燥肉)53% | サーモンオイル2%・ココナッツオイル(12%) | グルコサミン・MSM・コンドロイチン |
ユーカヌバ(ラブラドール・レトリーバー)![]() |
肉類(鶏・七面鳥)・とうもろこし・小麦 | 動物性脂肪・魚油(11%以上) | グルコサミン・コンドロイチン |
ロイヤルカナン(ラブラドールレトリバー)![]() |
肉類(鶏・七面鳥)・米・小麦 | 動物性脂肪・魚油・大豆油(11%以上) | 加水分解甲殻類(グルコサミン源)・加水分解軟骨(コンドロイチン硫酸源) |
ラブラドールレトリバーに選ばれやすい人気のドッグフード15種類を比較してみました。
そこで分かったのは、やはり犬種別に分かれているドッグフードほど植物性原料の割合が高く、どこ産のどんな品質の原材料を使っているのかいまいち分からないものがほとんどだということです。
また、何の動物や植物を使っているのか分からない「動物性油脂」と「植物性油脂」を使っているドッグフードも結構目立ちますね。
粗脂肪の数値は理想的でも、やはりどんな脂肪源が使われているのか分からないのはいただけないです。保証成分値だけを当てにするのは本当に良くないですね。
せっかく関節に良い成分が含まれていたり、大型犬に合った栄養バランスを研究されたうえで開発されているのだから、もうちょっと使う食材や作り方に配慮していただけたら最高なのになぁ…とこの比較を通してすごく感じました。
そこで次に、これらの比較を踏まえた上でさらに中身を掘り下げ、ラブラドールレトリバーに合わせておきたいドッグフード5選をまとめてみました!
【決定】ラブラドールレトリバーにおすすめのドッグフード5選!
ここで紹介する5つのドッグフードは、ラブラドールレトリバーの特徴や抱えやすいトラブルを踏まえた上で、私が個人的にドッグフードの原材料・栄養成分値・製造工程などあらゆる情報を調査した上で高く評価した商品です。完全さを保証するものではありません。
ネルソンズ

価格 |
【通常】8,580円 【定期】7,293円 |
内容量 | 5kg |
評価 | ![]() |
アカナ アダルトラージブリード

価格 | 12,960円 |
内容量 | 11.4kg |
評価 | ![]() |
オリジン

価格 |
1,300円(340g) 6,300円(2kg) 15,000円(6kg) 22,000円(11.3kg) |
内容量 | 340g、2kg、5.9kg、11.3kg |
評価 | ![]() |
モグワン

価格 |
|
内容量 | 1.8kg |
評価 | ![]() |
ファインペッツ

価格 |
【初回お試し】1,080円(1.5kg) 【通常】3,394円~ 【定期】3,394円~ |
内容量 | 1.5kg、4kg、8kg、16kg |
評価 | ![]() |
迷ったらコレ!ラブラドールレトリバーにネルソンズドッグフードをおすすめする理由!
当サイトは特定のドッグフードを強くおすすめするつもりはありません。
ここはあくまでも私が選んだドッグフードとして参考にしていただきたいのですが、なぜラブラドールレトリバーにネルソンズを選んだのか?その理由を簡単にまとめてみました。
- お肉をしっかり食べれて野菜や果物も摂れる。
- 脂肪になりにくいサーモンオイルが使われている。
- 関節に良い成分が配合されている。
- 腸の健康を良好に保つマンナンオリゴ糖やフラクトオリゴ糖が配合されている。
- 穀物アレルギーに配慮してグレインフリー。
- 人間用の食品と同等基準の原料が使われている。
私がラブラドールレトリバーにおすすめしたい餌としてネルソンズを選んだ理由は、まずはじめに原材料のバランスにありました。
ネルソンズは原材料の約半分に動物性原料が使われています。極端に動物性タンパク質が多いのは内臓への負担が心配だし、かといって低タンパク過ぎると筋力の衰えや被毛トラブルの誘発などが心配です。
その点、ネルソンズならその中間を保っています。室内で過ごすことの多いラブラドールレトリバーにも合わせやすく、また好みに合わせて何かお肉や魚をプラスしやすい栄養バランスになっているのもネルソンズならではの特徴です。
もちろん、体質や健康状態によって合うドッグフードが変わるので、すべてのラブラドールレトリバーにネルソンズがおすすめというわけではありません。
ラブラドールレトリバーの健康を少しでも良好に保つためにも、ネルソンズのような消化に負担の少ないドッグフードを選ばれてみるのも良いのではないでしょうか。
【給餌量】ラブラドールレトリバーの餌の量は1日どれくらい?
ラブラドールレトリバーが1日に必要とする餌の量は、ドッグフードや手作り食の栄養価、運動量、ライフスタイル、体重、体格、年齢などによって変わります。よって、絶対にこの量を与えなければならないという決まりはありません。
以下の計算方法から1日に必要なフードの給餌量を割り出すことができますので、ぜひ参考にしてみて下さい。計算に必要な係数は下の表に示してあります。
- まずは安静時のエネルギー要求量を求める。
RER(kcal)=30 × 体重 + 70 - 次に、1日に必要なエネルギー量を求める。
DER(kcal/日)=RER × 係数 - 最後に、1日必要な給餌量を算出する。
給餌量(g/日)=DER ÷ フード1g(1缶)あたりのカロリー数
ライフステージ | 係数 |
---|---|
子犬(4ヶ月未満) | 3.0 |
子犬(4~9ヶ月) | 2.5 |
子犬(10~12ヶ月) | 2.0 |
成犬(避妊・去勢をしていない) | 1.8 |
成犬(避妊・去勢をしている) | 1.6 |
肥満傾向 | 1.4 |
妊娠中(初めの42日間) | 1.8 |
妊娠中(43日目以降) | 3.0 |
授乳中 | 4.8 |
老犬(7歳以上) | 1.4 |
そして、それぞれのライフステージの餌の与え方や注意点を以下にまとめてみました。
子犬の場合
子犬は毎日成長するため、こまめに体重を測った上で給餌量を参考にするようにしましょう。月齢だけで判断してしまうと、栄養過多や栄養不足の原因となってしまいます。
餌の回数は、生後10週までは1日分を少量ずつ4回ほどに分けて、生後3ヶ月過ぎた頃から、その犬の予想される体重の50%近くになるまで1日3回に分けて与えましょう。生後5~6ヶ月頃から、餌の回数を1日2回程度にします。
成犬の場合
成犬は、15kgまでは体重の1.2%程度、15kg以上は1%程度の給餌量が目安です。
ただし、個体差や運動量によっても大幅に変わるため、体重と照らし合わせながらコントロールするようにしましょう。
犬は食餌と食餌の間隔が長くても大丈夫なので、餌の回数は1日2回で問題ありません。
老犬の場合
老犬は、成犬に与える量よりも20~30%程減らした量を与えるようにしましょう。消化率や代謝率が低下するため、食べ過ぎると内臓や消化器官に負担をかけてしまいます。
餌の回数は、消化器への負担を軽くするためにも1日2~3回に分けて与える必要があります。
ラブラドールレトリバーがご飯を食べない理由とその対処法は?
ラブラドールレトリバーがご飯を食べない時に考えられる理由は、健康状態・ライフスタイル・飼い主さんとの関係によっても異なります。よくある理由を以下にまとめてみました。
- わがままになっている。
- ドッグフードの匂い・味・質感が気に入らない。
- もともと食が細い。
- 成長が落ち着いてきている(子犬の場合)。
- 老化による代謝率や消化率の低下。
- ストレスを抱えている。
- 1回のご飯の量が多い。
- 口の中にトラブルがある。
- 病気や何かしら不調がある。
- 生理中である(避妊手術をしていないメスの場合)。
基本的に、犬は食事に飽きるということはほとんどありません。
もしもご飯を食べない日が2日以上続く場合は病気の可能性もありますので、早めにかかりつけの動物病院を受診して獣医師に相談しましょう。
ラブラドールレトリバーがご飯を食べない時の対処法は、それぞれの理由によって異なります。詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひそちらを参考にしてみて下さいね。
ラブラドールレトリバーの餌代は年間いくら?
ラブラドールレトリバーの餌代は個体差によって大きな差が出るため、必ずしも「〇〇〇円」とは言い切れません。また、食べさせるドッグフードによっても年間の餌代は変わります。
例として、私が紹介しているネルソンズでおおよその年間の餌代を出してみましょう。成犬ラブラドールレトリバー(体重25~36㎏)で計算してみます。
- ネルソンズ 1袋(5kg)あたり8,580円(税込)
- 成犬ラブラドールレトリバー(体重25~36㎏)の1日あたり給与量355~453g
体重およそ25~36kgの成犬ラブラドールレトリバーであれば、1ヶ月あたり約2~3袋のネルソンズが必要となります。
ちなみに、1回のお買い物が合計20,000円以上だと20%OFFになるため、ネルソンズを3袋ずつ定期購入すれば1袋あたり6,864円(税込)で購入することができます。さらに送料無料です。
また、定期購入の場合はお届け周期を1週間~13週間まで1週間単位で選べます。なのでここでは、4週間おき(約1ヶ月おき)にネルソンズが3袋届く設定で計算してみましょう。
20,592円(ネルソンズ3袋分代)×12回(年間)=247,104円
となるので、もしネルソンズをラブラドールレトリバーに食べさせてあげるとなると、年間約247,104円(税込)の餌代がかかるということになります。
ただし、ここで出した金額はあくまでも目安です。飼育環境、体質、運動量などによって餌代は大幅に変わるので、参考程度に留めていただければと思います。
ラブラドールレトリバーの健康のためにもネルソンズドッグフードはおすすめ!
もう一度お伝えしますが、私はすべてのラブラドールレトリバーにネルソンズをおすすめするつもりはありません。
ラブラドールレトリバーの生理状態・ライフスタイル・健康状態によって合うドッグフードが変わってきますので、ここはあくまでも犬の管理栄養士の私が選んだおすすめのドッグフードとして参考にしていただければ幸いです。
ここ数年で、グレードの高いドッグフードが本当に増えてきました。それはそれで良いことですが、その分「じゃあこれにしよう!」と簡単に決められなくなっているのが現状です。
ラブラドールのような大型犬は小型犬・中型犬よりも心臓や足腰への負担も大きく、また寿命がやや短いという特徴があります。
だからこそ、毎日口にする食事の内容には十分配慮していただきたいなと私は考えています。お財布事情もあるので無理にはおすすめしませんが、できるだけ体に良い原材料を使ったドッグフードを与えるよう心掛けましょう。
ネルソンズは、良好なドッグフードの1つです。体へのやさしさやも考えて、ネルソンズでラブラドールレトリバーの健康をサポートしてみてはいかがでしょうか。
ラブラドールレトリバーにおすすめのドッグフード5選をもう一度見る!