柴犬は、日本で飼育頭数がもっとも多い日本犬種です。その割合は約80%にものぼり、外を歩けば柴犬を見ない日はないと言われているほど人気があります。
そんな柴犬は「忠実」「愛嬌がある」「警戒心が強い」といった性格を持つことで有名ですが、実際のところはどうなのでしょうか?また、飼い方は難しいのでしょうか?
そこで当サイトは、柴犬の基本的な性格や特徴、そして飼いやすさなどをたっぷりまとめてみました!
目次
柴犬に共通している基本的な7つの性格
もともと柴犬は、山岳地帯で狩猟の手伝いをしてきた狩猟犬です。小柄な体格からは想像もできないほど捕食本能が強く、獲物を捕らえるには最高の犬種とも言われています。
そのため鋭敏でたくましさがあり、どことなく勇敢な犬として今でも親しまれていますよね。そんな柴犬だからこそ「賢い」「恐れ知らず」「鋭敏」な性格とも言われていますが、意外にもこんな性格も持っているんです!早速見ていきましょう。
縄張り意識があって警戒心が強い
柴犬は縄張り意識が高く、警戒心がとても強い犬種です。そのため番犬に向いている犬種としても親しまれています。
柴犬がいる家に訪問した時、やたら吠えられたという経験はありませんか?しつけの問題もあるかもしれませんが、基本的に柴犬は知らない人に警戒して攻撃的になります。
鋭敏で賢い
柴犬は、しつけやトレーニングに対する学習能力がとても高いです。教え方がよほど悪くない限り、トイレの仕方や「オテ・フセ」などのコマンドはすぐに覚えてくれますよ!
愛嬌がある
柴犬は愛嬌たっぷりで本当に可愛いです!自分が「リーダー」と認めた相手にはた~っぷり甘えてくるので、そんなギャップにやられてメロメロになってしまう飼い主さんも多いくらいです(笑)
恐れ知らずで自信満々
まさに「恐れ知らず」という言葉がピッタリな柴犬。オドオドとした臆病な性格の持ち主ではないため、ちょっとやそっとのことで怖気づくことはありません。堂々と自信に満ちあふれた立ち振る舞いを見せてくれます。
リーダーにとっても誠実
柴犬は、自分のリーダー的存在である人に対してとっても忠実で誠実です。しかしその反面、一度「自分よりも下だ」と決めてしまった人に対してはとてもワガママになります。柴犬は上下関係をすごく大事にする犬種なので、上手にしつけることができれば最高のパートナーになってくれますよ!
プライドが高くてちょっぴり頑固
とにかくプライドが高くて頑固、というのも柴犬の性格によくある特徴です。もともと独立心が高い性格のため、構って構って~と常に要求したり、初対面の人にベタベタするといったことは滅多にありません。
とにかく運動が大好き!
柴犬はとにかく活発で、運動量の多い犬種です!それはもともと、狩猟犬として飼われてきたことが背景にあります。なので毎日たっぷりの運動をさせてあげないと、柴犬はすぐにストレスを溜めてしまうので注意しましょう。
こんな人は嫌…!柴犬が苦手とするタイプの人は?
一度心を開いて信頼を寄せてくれれば、柴犬は最高のパートナーになります。しかし柴犬にも苦手とするタイプの人がいるようで…。
一体どんなタイプの人が苦手なのかを、性格や特徴からまとめてみました。
- やたらスキンシップが多い人(ベタベタしてくる人)
- 大声を出す人
- 運動をさせてくれない人
大声を出す人はどんな犬種にも当てはまるかもしれませんね。
当たり前ですが、犬は人間の言葉が分かりません。なので大声で怒鳴られたりしても、犬にとってはただの「大きな音」です。もちろん大きな音を好む犬なんていませんから、当然どんな犬からも嫌われてしまいます。
あと先ほど紹介した柴犬の性格からも分かるとおり、独立心が強いので過度なスキンシップを好まない犬種です。「可愛い可愛い~」とベタベタしてくる人よりも、メリハリをつけて接してくれる人の方が柴犬から好まれやすい傾向にあります。
柴犬はオスとメスで性格にどんな違いや特徴があるの?
オスはフレンドリーだけど時に凶暴な一面も!
オスの柴犬は、メスに比べるとフレンドリーで好奇心旺盛な子が多いと言われています。しかしそこはオスならではの本能なのか、競争心が激しい傾向にあり、時には凶暴な性格になることも…。上下関係を強く意識するのもオスの方です。
そのため、リーダーシップを発揮できる人にオスが向いています。犬を飼うのが初めてであれば、メスの柴犬の方が飼いやすいかもしれません。
メスの柴犬はオスよりも頼もしい!
柴犬はメスの方が性格的におとなしい傾向にあります。ところが警戒心が強くて頑固な性格はメスの方が多くて、番犬として向いているのもメスの方だと言われています。
メスの柴犬は「性格が悪い」とか「キツイ」とかいろいろ言われていますが、ちゃんとしつけることができればすっごく誠実で愛嬌のある子に育ちますよ!
柴犬の毛色は全4色!性格に違いはあるの?
柴犬は、被毛の色から4タイプに分けることができます。
- 赤毛・・・柴犬の中でもっとも多い毛色(キツネのようなうす茶色)。
- 黒毛・・・通称「黒柴」で、柴犬全体の約10%しか存在しない。
- 白毛・・・赤毛の柴犬の色素が退化した柴犬のこと。
- 胡麻毛・・・非常に珍しい柴犬で、成長過程で赤毛になることもある。
白毛と胡麻毛は見かけたらラッキーかもしれませんね。黒毛も決して多くはありませんが、最近人気が高まっていることもあり、ペットサロンやドッグランなどで見かけることも増えてきました!
さて、気になる「柴犬は毛色で性格が変わるの?」という疑問についてですが…。
実は、毛色に関係なくどの柴犬も基本的には同じ性格になります。つまり「色によって」ではなく、飼育環境や子犬時期の育て方によって性格が変わるということになります。
飼う前に知っておきたい!柴犬の身体的特徴
次に、柴犬の身体的特徴を紹介していきましょう。飼う前にある程度のことを知っておくと、その後の対応がスムーズになりますよ!
反抗期がある
柴犬は、生後4ヶ月~7ヶ月頃から反抗期が始まります。これは個体差にもよりますが、ホルモンバランスの変化によって精神的に落ち着かなくなる子が多いようです。
反抗期が始まると、今まで以上に警戒心が強くなる傾向にあります。これまで仲良く戯れていても、飼い主さんに噛みついたり威嚇するといった攻撃的な態度を見せることもあるでしょう。ちゃんとしつけをしていても、全く言うことを聞いてくれないこともあります。
この反抗期を無事乗り越えるためには、できるだけ早いうちに基本的なしつけを済ませることが重要です。そして社会の秩序、家のルール、上下関係をしっかり身につけさせておきましょう。
小さな体型
柴犬は小さな体型をもつ小型犬です。時には中型犬並みの柴犬もいますが、基本的には体の小さい小型犬の方が多いと言えます。
オスの標準サイズ | メスの標準サイズ | |
---|---|---|
体高 | 38~41cm | 35~38cm |
体重 | 9~11㎏ | 7~9kg |
筋肉量が多い
小さい体ながらも、実は筋肉量の多い犬種です。運動量が多いことからもその体つきには納得でしょう。
そのため、日頃から良質なタンパク質を主原料とする食事を与えることが大事です。不足すると柴犬の健康や毛艶に影響が出るので注意しましょう。
骨密度が高い
筋肉量以外にも、実は骨密度が高いのも柴犬の特徴です。抱っこしてみたら意外にも重かった…なんて経験はありませんか?柴犬がとても活発なのは、筋肉量と骨密度が優れているからなんです!
二層構造の被毛(ダブルコート)
柴犬の毛は二層構造でできています。外側は硬めの直毛からなり、内側はやわらかめの毛からなっています。柴犬が冬の時期でも外で過ごせるのは、このダブルコートと呼ばれる毛の構造に秘密があったんですね!
換毛期は大量に毛が抜ける
柴犬は二層構造の被毛からなるため、年に2回ほど「換毛期」がやってきます。
この時期になると内側の毛が季節に対応するため生え変わり、ゴソッと大量の毛が抜け落ちます。しかもその量は本当にびっくりするくらいなので、それを知らずに室内で飼って苦労している飼い主さんは多いですね。
換毛期を乗り越えるためには、毎日しっかりとブラッシングすること。こうすることで皮膚病の予防にも繋がります。
アレルギー体質が多い
柴犬にはアレルギー体質の子が多いと言われています。中でも「アトピー性皮膚炎」を発症してしまう子は多いですね。
ブラッシングやシャンプーなどの定期的なお手入れのほか、ハウスダストやノミにも注意しながらこまめに掃除をすることが大事です。
平均的な寿命は12~15歳
柴犬の平均寿命は12~15歳と言われています。もともと日本で生まれて日本で育ってきた犬種なので、洋犬とは違って日本の気候に強いのが特徴です。
柴犬は飼いやすい?飼い方の難易度など教えます!
ここでは、柴犬の飼いやすさや飼い方の難易度を紹介します。
当サイトでは柴犬の基本的な性格、そして近所や友人の柴犬を元に分析してみました!ぜひ参考程度に留めていただければと思います。
飼いやすさ | 4.0 |
難易度 | 3.0 |
おすすめ度 | 5.0 |
飼いやすさ
柴犬は比較的どんな人でも飼いやすい犬種です。しつけがしやすいので、飼い主さんの教え方がよほど悪くない限り愛嬌がある誠実な柴犬に育ってくれるでしょう。
また、お留守番が得意なのも柴犬ならではです。人とベタベタするのを好まない性格なので、仕事で自宅にいないことが多い人ほど柴犬を飼うのに向いていると言えます。
ただし、放置のし過ぎだけは絶対に避けて下さい。柴犬は毎日運動をしないとストレスが溜まりますから、不在になることが多い時は前後にしっかりと運動をさせてあげましょう。
難易度
柴犬を上手に育て上げるためには、社会化期を大事にしましょう。
犬が社会に慣れるための重要な期間になります。この期間に親犬と一緒に過ごしたり、他の犬や外の環境、それから私たち人間に慣れておかないと、後々しつけが難しくなるケースがとても多いのです。
柴犬が欲しいからといって、生後間もなく親犬から引き離すことは絶対におすすめしません。必ず生後56日間は、親犬と一緒に暮らすようそっとしておいてあげて下さい。
そうすれば順応性が高い性格になり、しつけで苦労することはなくなると言われています。
おすすめ度
柴犬を飼うおすすめ度は満点!と言っても過言ではないでしょう。
なぜなら柴犬は、心から信頼を寄せることができる人に対してはものすごく従順で誠実だからです。うまく柴犬と信頼関係を築くことができれば、かけがえのないパートナーとなることは間違いありません。
しかしそのためには、飼い主が柴犬をコントロールする必要があります。子犬のうちから服従トレーニングはしっかりと行えば、柴犬と良好な関係を築くことは何ら難しいことではありません。
初対面の人や他人になかなか心を開かない柴犬。しかし信頼関係をしっかり築くことができれば、大きく尻尾を振って喜びを表現してくれる愛くるしい犬種なんです。
犬のしつけが好きな人、リーダーを発揮してみたい人はぜひ柴犬を飼ってみてはいかがでしょうか。きっと最高のパートナーになれるかもしれません!
ここで紹介した性格や特徴は、すべての柴犬に当てはまるとは限りません。個体差や飼育環境によっても大きく変わるので、あくまでも参考として楽しんでいただけたらと思います。