柴犬を飼い始めると、必ずと言っていいほど驚くのが抜け毛です。短毛な柴犬からは想像できないほどの量が抜け落ちるので、そのギャップに驚く人も少なくないでしょう。
そこで、柴犬の抜け毛対策におすすめなブラッシング方法を紹介します!ブラッシングの頻度や重要性、それから嫌がる時の対策方法なども併せて紹介していきたいと思います。
目次
なぜ柴犬は時期になるとごっそり毛が抜けるの?
「柴犬の抜け毛がすごい」というのは、これから柴犬を飼おうと検討している人、それから室内で柴犬を飼っている人は絶対に知っておいた方がいいです!
なぜなら、人によっては柴犬の抜け毛が大きなストレスになってしまうこともあるからです。とくに抜け毛嫌いな人が家族にいる場合、事前にしっかり対策を練るようにしましょう。
さて本題ですが、犬には「換毛期」という時期があります。
犬の古い被毛が抜け落ち、新しい毛が生えてくる時期のことです。ただし全ての犬種に換毛期があるわけではなく、ある特定の被毛を持った犬種に多く起こります。
換毛期は1年に2回あり、その時期は春と秋。どちらも約1ヶ月間ほど抜け毛の時期が続きますが、犬種や個体差によって抜け落ち具合はバラバラです。とくに抜け毛の量が多いのは、春から夏にかけての換毛期と言われています。
つまり人間で言う、衣替えのような時期ですね!柴犬は換毛期がある犬種なので、毎年春と秋になるとごっそり毛が抜け落ちます。
とくに春から夏にかけての換毛期はかなりのもの。冬の寒さから身を守るために溜め込んでいた下毛を脱ぎ捨てるので、抜け毛の量はすさまじいです。
柴犬に「換毛期」がある理由
なぜ柴犬には換毛期があるのか?それは、柴犬がダブルコートの被毛を持った犬種だからです。ちなみにトイプードルの被毛はシングルコートになります。
- ダブルコート・・・紫外線や刺激から皮膚を守るための毛「オーバーコート(上毛)」と体温調整を行う「アンダーコート(下毛)」の二層構想。
- シングルコート・・・オーバーコートのみ。
柴犬に限らず、ダブルコートの被毛を持つ犬種であればだいたい換毛期があります。抜け落ちるのは決まってアンダーコートで、皮膚を守るためのオーバーコートはそのまま残る仕組みになっています。
柴犬のブラッシングに必要な道具
それではまず、柴犬のブラッシングに必要な道具を紹介したいと思います。
- スリッカーブラシ・・・柴犬にはソフトタイプを使います。
- ファーミネーター・・・ダブルコート専用のブラシ(あってもなくてもOK)。
- ラバーブラシ・・・シリコン製のブラシ(あってもなくてもOK)。
- コーム・・・目が細かいのと荒いのがセットになっているもの。
この中でスリッカーブラシとコームは必ず持っておきましょう!
ファーミネーターは、これ一本で抜け毛を一気にこそぎ取ることのできる優れものです。しかしその分、抜く必要のない下毛まで抜いてしまうこともあるので取り扱いには注意が必要になります。
ラバーブラシは、ブラッシングというよりもマッサージ効果の高いブラシになります。肌当たりが優しいので、ブラッシングが苦手な柴犬にはラバーブラシから慣らすといいでしょう。
柴犬のブラッシング方法と手順
必要な道具が揃ったら、これから紹介する4つの手順に沿って柴犬を丁寧にブラッシングしていきましょう!
スリッカーブラシで抜け毛を除去
まずは、鉛筆を持つような優しさでスリッカーブラシを握りましょう。そのまま手首を動かしながら、毛の流れに沿って優しく抜け毛を取っていきます。お腹と尻尾はスリッカーブラシではなくコームを使うので、この時点ではブラッシングしません。
コームに持ち替えてお腹や尻尾を梳かす
スリッカーブラシである程度の抜け毛を除去できたら、今度はコームに持ち替えます。コームの目の細かい方を利用し、お腹や尻尾など皮膚が敏感な部位を梳かしましょう。
コームの目の粗い方で全体の毛を梳かす
次にコームの目の粗い方を使って、全体の毛を優しく梳かして整えていきます。この時にまだ毛が引っかかるようであれば、再度スリッカーブラシで不要な抜け毛を取ってあげましょう。
ラバーブラシで優しくマッサージ
仕上げに、ラバーブラシで優しくマッサージをして完了です!
柴犬がブラッシングを嫌がる時の方法とコツは?
愛犬の柴犬がブラッシングを嫌がる場合、そんな時は焦らずゆっくりと「ブラシ」に慣れてもらいましょう。
ただし、ブラシを見ただけで嫌がる柴犬もいますよね。そんな時は、以下のような感じで進めていくと成功しやすいですよ!
- ブラシを体に当てる→させてくれたらご褒美を与える。
- ブラシでひと撫でする→させてくれらご褒美を与える。
- ブラシで2〜3回撫でる→させてくれたらご褒美を与える。
この3ステップを1日に行うのではなく、日をまたいで1ずつこなしていくことがコツです。
そして成功した際に必ずご褒美を与えることで、「ブラッシング=いいことがある」と必ず学習してくれるようになります。
子犬期からブラッシングに慣れさせるのがおすすめ!
本当は子犬期からブラシに慣れさせるのが理想です。しかしそれができずに成犬へと育ってしまった場合は、ブラッシングに慣れるまで時間がかかるものだと思って下さい。
ここで無理にブラシを当てると、余計に嫌がるようになります。何日もかけて少しずつ慣らしていくことで、抵抗せずにブラッシングさせてくれるようになりますよ!
柴犬を毎日ブラッシングすることが抜け毛対策のコツ!
柴犬の換毛期をストレスなく乗り越えるためには、毎日ブラッシングするのが一番です!換毛期以外は毎日ブラッシングをする必要はありませんが、できれば1週間に1~2回の頻度でブラッシングは行うといいですね。
とくに換毛期に抜けているアンダーコートは、自然と抜け落ちてくれるわけではありません。毛が束になって浮き出てくるまではいいのですが、そこから自然と落ちてくれないのです。
なので、私たち飼い主が毎日ブラッシングをして落としてあげる必要があります。これを放っておくと毛玉になり、皮膚の新陳代謝や体温調整がうまくできなくなるので注意しましょう。
また室内飼いの場合は、ブラッシングを怠ると掃除がかなり大変になります。あとで面倒な思いをしないためにも、ブラッシングでしっかりと抜け毛対策をしましょう!
柴犬のブラッシングにはメリットがいっぱい!
ブラッシングは抜け毛によるストレスを減らす以外にも、柴犬と私たち飼い主にとってもたくさんのメリットがあります。
- 皮膚の新陳代謝や通気性が良くなる(皮膚病の予防)。
- 毛についた細かい汚れも落とせる。
- 腫瘍やイボなどの早期発見ができる。
- スキンシップ&コミュニケーションを図れる。
- 室内が毛だらけになることを事前に防げる。
ブラッシングはただの抜け毛対策ではなく、実はコミュニケーションの一環なんですね!それこそ上手に信頼関係が築けていないと、柴犬のような我が強い犬種はなかなかブラッシングをさせてくれません。
また、皮膚病や腫瘍の早期発見にも繋がります。柴犬のためにも、ブラッシングを日常に取り入れてあげましょう。
基本的に柴犬はカットやサマーカットの必要なし!
柴犬をトリミングサロンでカット、あるいはサマーカットしてもらう飼い主さんがいますが、基本的に柴犬はカットの必要はありません。
あまり頻繁にカットし過ぎると、地肌が見えすぎて紫外線や外的刺激から皮膚を守れなくなるので注意しましょう。
また、被毛の質が悪くなったり、毛が伸びなくなるなどのトラブルの原因にもなります。柴犬に大切なのは、ブラッシングと定期的なシャンプーだけで十分です。
換毛期の柴犬の抜け毛は、本当にびっくりするくらい抜けます。しかし事前に抜け毛対策の方法とコツさえ身につけておけば、たとえ室内飼いであっても怖いものなしですよ!
ただしちゃんとブラッシングできていたとしても、床や絨毯には常に毛が落ちていて当たり前だと思って下さい。犬の抜け毛ってそういうものです。
あちらこちらに抜け毛が放置されていると、今度はダニの繁殖やアレルギーの原因となります。できるだけ毎日掃除機でしっかりと掃除をしましょう。