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犬は卵を食べても大丈夫?安全な量や与え方、アレルギーなど注意点まとめ!

犬は卵を食べても大丈夫?記事のサムネイル

料理をしている時に、ふと「犬って卵を食べても大丈夫なのかな?」という疑問が浮かんできた方も多いでしょう。まずは結論からお伝えすると、犬は卵を食べても大丈夫です◎

ただ与える際に注意しておきたいポイントもいくつかあります。こちらでは1日に与えても良い量・調理方法・与え方など、すべて分かりやすくまとめてみました。

神様
愛犬の健康的な食生活をサポートしたい!とお考えであれば、最後まで読んでみるのじゃぞ。

犬は卵を食べても大丈夫!基本的にはゆで卵にして食べるのがおすすめ。

卵には犬にとって危険な毒性は含まれていません。安全に食べることができる食品です。

あと意外かもしれませんが、卵の殻も細かく砕けば食べることができます。生卵はサルモネラ菌などのリスクがあるので、基本的にはゆで卵にして食べるのがおすすめです。

卵は犬の基礎を作る貴重なタンパク源になりますし、適量を与えることで犬の健康をサポートすることができるでしょう◎

神様
続けて、卵に含まれている主な栄養素・犬に与えるメリットについて解説していくぞ。

卵に含まれている主な栄養素5つ!愛犬へのメリットを紹介!

栄養素 期待できる効能
タンパク質 すべてにおいて重要な栄養素
脂質 エネルギー源
ビタミン類 代謝・免疫サポート
ミネラル 健康バランスサポート
レシチン 神経組織の構成サポート

ビタミンCと食物繊維以外ほぼすべての栄養素が入っているため「完全栄養食」と言われている卵!犬の健康をサポートできる優れた食材です。

こちらでは、卵に含まれている主な栄養素とメリットについてお伝えしていきます。

タンパク質【すべてにおいて重要な栄養素】

卵には三大栄養素のうちの一つである「タンパク質」が豊富に含まれています。炭水化物・脂質と共にエネルギー源になる大事な要素です。

筋肉・臓器・被毛などはもちろん、ホルモン・酵素・抗体などにも働きかけます。まさに生命の維持には欠かせない栄養素だと言えるでしょう。(※1)

脂質【エネルギー源】

三大栄養素の中でも最も高いエネルギー源になるのが脂質です。卵白には含まれておらず、卵黄にのみ存在しています。

エネルギー源の他にも、ホルモンや細胞を構成する・皮下脂肪として体を寒さから守ったりする働きもあるんです。また脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を促すなど、重要な役割を担っています。(※2)

ビタミン類【代謝・免疫サポート】

卵には、ビタミンC以外のビタミンがすべて含まれています。体内ではほとんど合成することができない栄養素であるビタミン!卵からは色んなビタミンを摂取できるので効率が良いです。

体内のさまざまな代謝に必要な酵素の働きをサポートしてくれる「水溶性ビタミン」と、身体の機能を正常に保つサポートをしてくれる「脂溶性ビタミン」がバランスよく配合されています。(※3)

ミネラル【健康バランスサポート】

卵には、カルシウム・リン・カリウムなどのミネラルが含まれています。ミネラルは体にとって重要な役割を担っている「五大栄養素」のうちの一つです。(※4)

ミネラルはお互いに吸収や働きに影響を与えあって働いています。(※5)いろんなミネラルをバランスよく摂ることが推奨されているので、卵はそういった意味でも優れた食材だと言えるでしょう。

レシチン【神経組織の構成サポート】

レシチンとはリン脂質(リンを含む脂質)の一種で、細胞膜の主成分です。脳神経やすべての神経組織を構成するとても大切な栄養素になります。

現時点で犬に対する研究はまだ進んでいません。ただ人間の場合は、レシチンが不足すると記憶力の低下・認知症などを引き起こす要因になると言われています。

犬が安全に食べられる卵の量とは!与え方・調理方法・レシピを写真付きで解説!

こちらでは、1日に安全に食べられる卵の上限量についてお伝えしていきます。

また、具体的な調理方法・与え方・レシピについても写真付きで分かりやすく解説していきますね!

【愛犬の大きさ別】安全に食べられる卵の上限量はこちら!

犬の体重 目安量 個数
1kg 約8g 約0.1個
2kg 約14g 約0.2個
3kg 約19g 約0.3個
4kg 約24g 約0.4個
5kg 約28g 約0.5個
6kg 約32g 約0.6個
8kg 約40g 約0.7個
10kg 約47g 約0.8個
12kg 約54g 約0.9個
15kg 約64g 約1個
20kg 約79g 約1.3個
25kg 約93g 約1.5個
30kg 約107g 約1.8個
※ゆで卵Lサイズ1個は約61gとして算出。(※7)
※卵(茹でた状態)は100gあたり約134kcalとして算出。(※8)
※避妊・去勢済みの成犬という条件で、1日に必要なカロリー量の10%を算出。

卵は主食ではなく、「おやつ」「副食」といった位置付けです。1日に与えるおやつの量は、必要摂取カロリー量の10%以内に収めるのが理想とされています!

上記の表では、犬の体重別で1日に必要なカロリーを元に、卵のカロリーに当てはめて10%の量を算出しました。

卵は野菜・フルーツなどと比べるとカロリーが高いです。少しの量でも必要摂取カロリーの10%に達してしまうので、与えすぎないよう気を付けて下さいね。

またこちらの量は、あくまでも計算上出てきた上限量になります。まずは少量から試してみて、あなたの愛犬に合う卵の適量を探っていくのが良いでしょう◎

神様
ちなみに1日に必要な摂取カロリーを知りたい場合は、以下の表を使ってみるのもおすすめじゃぞ。
  • 入力項目
     kg

     kcal

    ※小数第2位以下切り捨て

    計算結果
    1日あたりのドッグフードの必要量
     g
    2回に分けた場合...
      g
    3回に分けた場合...
      g

    1日あたりに必要なカロリー
      kcal

1日あたりの給餌量の計算方法
1日分の給餌量の計算方法
  1. まずは安静時のエネルギー要求量を求める。
    RER(kcal)={ √ √(体重 × 体重 × 体重)}× 70
  2. 次に、1日に必要なエネルギー量を求める。
    DER(kcal/日)=RER × 年齢・状態に応じた係数
  3. 最後に、1日必要な給餌量を算出する。
    給餌量(g/日)=DER ÷ フード100gあたりのカロリー数 ÷ 100
ライフステージ 係数
子犬(生後4か月まで) 3.0
子犬(生後4か月~成犬) 2.0
成犬(不妊去勢済み) 1.6
成犬(不妊去勢なし) 1.8
高齢犬 1.4
減量中の犬 1.0
肥満気味・不活発な成犬 1.2~1.4
妊娠中の犬(1~6週目まで) 1.8
妊娠中の犬(7~9週目まで) 3.0
病気などの重篤な犬 1.0

犬に与える時はゆで卵がおすすめ!黄身だけなら生でもOK・白身単体はNG!

犬に与える時は基本的に「ゆで卵」がおすすめです。加熱調理をすれば、付着しているかもしれないサルモネラ菌のリスクを下げることができます。

今回はしっかりと黄身まで火が通るよう、沸騰したお湯に12分間入れてゆで卵を作りました。

12分茹でると、これくらいの固ゆで状態になります。愛犬が食べやすいように、フォークで細かく潰していきましょう。

一番シンプルな与え方は、ドッグフードの上に潰した卵をトッピングする方法です。こうすれば、普段食べているドッグフードの匂いを感じられるので、愛犬も安心できるかと思います◎

ちなみに、卵を生で与えたい場合は黄身部分だけを与えるようにしましょう。

神様
生の白身には「アビジン」というタンパク質が含まれていて、過剰摂取をすると犬の皮膚炎・成長不良に繋がる可能性があるんじゃ。

卵の殻ごと犬に与えても大丈夫!カルシウムを摂取できる。

意外かもしれませんが、犬は卵の殻も食べることができます。もし与えたい場合は、ゆで卵の殻をかなり細かく潰してから与えるようにしましょう。

このように卵の殻を袋に入れる→スプーンで押し潰すとかなり細かくなります◎

これくらいまで細かくできたら、ふりかけのような感じでドッグフードにトッピングするのがおすすめです。少量のみ与えるようにしましょう。

ちなみに卵の殻にはカルシウムがたくさん含まれています。

神様
愛犬の骨の健康をサポートしたい場合に、与えてみるのも良いじゃろう。

【愛犬への手作りご飯レシピ】卵と豆腐のとろとろスープ

STEP 1

用意するもの

水75ml・Lサイズの溶き卵半分・豆腐20g・水溶き片栗粉少々を用意します。豆腐はあらかじめ細かく切っておきましょう。

STEP 2

具材を加熱する

豆腐と水を鍋に入れて火にかけます。グツグツしてから弱火で3分ほど加熱しましょう。

STEP 3

溶き卵を入れる

3分経ったら火を止めます。溶き卵を入れてから、すぐにお箸で混ぜましょう。

STEP 3

片栗粉でとろみ付け

続けて水溶き片栗粉を入れて、とろみを付けていきます。

STEP 3

完成!

お皿に移せば「卵と豆腐のとろとろスープ」の完成です!食べられる温度にまで冷ましてから、愛犬に与えましょう。

豆腐と卵がとろとろになっているので、胃腸にも優しいスープだと言えます。寒い季節にピッタリ合いそうですね♪

愛犬に卵を与える時の注意点5つ!

卵を与える時の注意点!
  1. 卵アレルギーに気を付ける。
  2. 生卵のサルモネラ菌に注意する。
  3. 卵の加工品は与えない。
  4. 腎臓病・腎不全を患っている場合は獣医に相談する。
  5. 白身のアビジンに気を付ける。

こちらでは、卵を犬に与える時に気を付けておきたいポイントについてお伝えしていきます。5つの注意点があるので、順番にご覧ください。

卵アレルギーに気を付ける。

アレルギーを引き起こす物質の大部分は、食物に含まれるタンパク質だと言われています。(※9)卵にはタンパク質が含まれているので、アレルギーを起こしてしまう犬もいるんです。

また、鶏肉に対してアレルギーを起こした経験がある場合、卵にも反応してしまう事があります。そういった過去のアレルギー歴が分かっている場合は、念のため卵を与えない方が安全です。

まだ卵を食べた事がない犬に関しては、まず少量を与える→食べた後にアレルギー症状が出ていないかをしっかりと確認しましょう。

生卵のサルモネラ菌に注意する。

サルモネラ菌という細菌を持っている産卵鶏が卵を産むと、殻表面がサルモネラ菌に汚染されたり、場合によっては卵の内部まで汚染されてしまう事もあります。

温度の管理ができていない等の原因によりサルモネラ菌が増殖し、生卵のまま食べたり加熱が不十分だと食中毒を起こしてしまうんです。(※10)

犬の場合も人間と同じくサルモネラ菌による食中毒が起こり得ます。こういったリスクがあるので、しっかりと加熱調理をしてから与えるのが一番安全&おすすめです。

卵の加工品は与えない。

人間用に加工された卵の食品はたくさんあります。そういった加工品を与えると、塩分・糖分過多になってしまう可能性があるので、犬に与えないようにしましょう。

例えばマヨネーズ・プリン・味付卵・卵スープ・卵豆腐などが該当します。塩分や糖分を摂り過ぎると、体の不調に繋がってしまうので注意が必要です。

ちなみに、犬用にちゃんと加工された卵の食品であれば問題ありません。原材料に危険なものが入っていない事を確認してから、与えるのが良いでしょう。

腎臓病・腎不全を患っている場合は獣医に相談する。

タンパク質を必要以上に摂り過ぎると、タンパク質を分解~排出する過程で腎臓などの臓器に負担がかかります。

すでに腎臓病・腎不全を患っている犬に対して、わざわざ卵を積極的に与えるようなことは止めておきましょう。

1日にどれくらいのタンパク質を摂取したら良いのか?卵を与えても良いのか?という疑問点を、担当の獣医にしっかりと聞いてみて下さい。

白身のアビジンに気を付ける。

卵の白身には「アビジン」というタンパク質が含まれています。アビジンを過剰に摂取すると、犬の皮膚炎・成長不良の原因になると言われているので注意が必要です。

アビジンは熱に弱いという特性を持っているため、加熱調理をすれば問題ありません。なので基本的にはゆで卵にして犬に与える事をおすすめします。

ただどうしても生卵を与えてあげたい!という場合であれば、白身を避けて黄身だけを与えるようにしておきましょう。

犬と卵に関するよくあるQ&A

最後に、犬と卵に関するよくあるQ&Aをいくつかお伝えしていきますね。

毎日犬に卵を与えても大丈夫?

1日に必要な摂取カロリーの10%以内であれば、理論上は毎日卵を与えても問題ありません。

ただしこちらに関しては犬によって個体差があります。毎日食べても問題ない犬もいれば、そうでない犬もいるでしょう。

また、一般的には色んな食べ物からバランスよく栄養素を摂ることが推奨されています。

毎日同じものを与え続けるよりも、他のものも取り入れつつバランスよく卵を摂取する方が個人的にはおすすめです。

愛犬が殻ごと卵を食べた……。これって大丈夫?

犬は卵の殻を食べても大丈夫です。ただし、卵の殻の消化には時間とパワーがかかります。与えるのであれば、細かく砕いてあげるのが良いでしょう。

アクシデントで食べてしまった場合、まずは何か不調が起こっていないかどうかを観察してみて下さい。

卵の殻で口内が傷ついてしまったり嘔吐や下痢などの症状が出たり、何かしら心配な点を発見した場合はすぐ病院に連れていきましょう。

肝臓が悪い犬に卵を与えても良い?

肝臓に疾患がある犬に、自己判断で卵を与えることはおすすめできません。肝臓ではタンパク質の代謝が行われています。もしタンパク質を過剰摂取すると、余計に負担がかかってしまう可能性があるんです。

とはいえ犬によってそれぞれ病状の違いがあるので、信頼できる獣医に卵を与えても良いか相談してみる事をおすすめします。

膵炎の犬に卵を食べさせても大丈夫?

膵炎を患っている犬に、自己判断で卵を与えるのは止めておきましょう。膵炎の治療中は、低脂質な食生活を送ることが基本とされています。

卵の卵黄は脂質が比較的多いので、膵炎との相性が悪い可能性もあるでしょう。

ただし膵炎の病状の重さは犬によってそれぞれ違います。卵を与えて良いのか気になる場合は、担当の獣医に必ず聞きましょう。

犬は卵を食べても大丈夫!「おやつ」「ご褒美」として与えましょう。

犬と卵に関するまとめ!
  • 犬は卵を食べても大丈夫。
  • 卵はビタミンCと食物繊維以外のほぼすべての栄養素を含んでいる。
  • 主食ではなく「おやつ」の位置付け。必要な摂取カロリーの10%以内に収めよう。
  • ゆで卵を細かく潰して与えるのが一番おすすめ。
  • 生で与えたい場合は、卵白を避けて卵黄だけにしておく。
  • 卵アレルギーに気を付ける。少量から試してみよう。
  • 持病がある場合は卵を食べても良いか獣医に聞く。

犬は卵を安全に食べることができます!生でも大丈夫と言われていますが、サルモネラ菌や白身のアビジンのリスクを考えると、やはり加熱調理するのが一番安全だと言えるでしょう。

卵には犬の健康をサポートできるような栄養素がたくさん含まれています。しかし、健康に良いからといって与えすぎるのはNG!あくまでも「おやつ」「副食」として与えましょう。

犬の健康的な食生活のベースは、総合栄養食であるドッグフードによって作られます。まずはあなたの愛犬に合うドッグフードで、健康の基礎を作っていくことが大事です。

神様
その上で、こういった卵のようなご褒美をたまに与えるくらいのバランスが大切じゃぞ。
出典・参考サイト・参考文献
※1(たんぱく質)e-ヘルスネット|厚生労働省
※2(三大栄養素の脂質の働きと1日の摂取量)健康長寿ネット|公益財団法人長寿科学振興財団
※3(ビタミン)e-ヘルスネット|厚生労働省
※4(ミネラルとは?特徴や効果、含まれる食品などを徹底解説!)健達ねっと|メディカル・ケア・サービス株式会社
※5(ミネラル)e-ヘルスネット|厚生労働省
※6(レシチン・コリンの効果と摂取量)健康長寿ネット|公益財団法人長寿科学振興財団
※7(ゆで卵のカロリー)簡単!栄養andカロリー計算
※8(卵類/鶏卵/全卵/ゆで)食品データベース|文部科学省
※9(食物アレルギーとは)食物アレルギー研究会|国立病院機構相模原病院 臨床研究センター アレルギー性疾患研究部
※10(食中毒について~サルモネラ食中毒~)食品衛生何でも相談|三重県
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