
高品質を追求して作られたカナガンと、科学的根拠に基づいて作られたロイヤルカナン。
コンセプトはまったく違いますが、どちらも多くの飼い主さんから支持されている人気のドッグフードです。
だからこそ、「何が違うの?」「どっちが良いフードなの?」と選べずにいるのではないでしょうか。
そこで、ペットフーディストやペットフード安全管理者の私が、カナガンとロイヤルカナンを9つの項目に分けて詳しく比較しました。
原材料や成分バランス、安全性、アレルゲン食材、コスパ、フード粒などドッグフード選びで重要なポイントと合わせて解説します。
愛犬に合ったドッグフードを選んであげるためにも、ぜひ最後までご覧ください。

目次
【結論】コスパ的にはロイヤルカナンだが当サイトで総合評価が高いのはカナガン!
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
画像 | ![]() |
![]() |
原材料 | ![]() 主原料は鶏肉 |
![]() 主原料は米、小麦 |
アレルゲン食材 | ![]() 鶏、卵 |
![]() 小麦、鶏、コーン |
栄養成分値 | ![]() 高タンパク・高脂質 |
![]() 低タンパク・中脂質 |
対応犬種 対応年齢 |
![]() 全犬種・全年齢 |
![]() 小型犬・成犬 |
パッケージ | ![]() 保存性が良く密封性も高い |
![]() 保存性が良い |
フード粒 | ![]() 食べやすさに配慮 |
![]() 食べやすさに配慮 |
安全性の高さ | ![]() 優良 |
![]() 由来が不明な原材料あり |
シリーズ | ![]() 味違い・ウェット |
![]() 犬種、年齢、悩み別など全89種展開 |
コスパの良さ | ![]() 1kgあたり2,015円 |
![]() 1kgあたり1,794円 |
評価 | Sランク | Dランク |
※一番安いプランで算出
※評価はS~Fまで
はじめに、カナガンとロイヤルカナンを比較した結果を表にまとめました。
結論から言うと、当サイトで総合的な評価を上回っているのはカナガンです。
当サイトでは、原材料や栄養バランス、添加物、安全性、価格の5項目で評価していますが、カナガンはSランク、ロイヤルカナンはDランク。
ただ、カナガンとロイヤルカナンはそもそものコンセプトがまったく異なるため、一概にどちらが良いということはできません。
そのため、愛犬によってカナガンとロイヤルカナンのどちらが合っているかは違うので、次章からご紹介する違いを見て判断してくださいね。
【9項目で検証】カナガンとロイヤルカナンの違いを徹底比較!
カナガンとロイヤルカナンを、以下の9つの項目に分けてそれぞれ詳しく比較していきます。
ロイヤルカナンにはさまざまな種類のフードがありますが、今回比較するのは人気の「ミニ インドア アダルト」です。
カナガンとロイヤルカナンはタイプがまったく異なるドッグフードのため、どちらが愛犬に合うか考えながらご覧ください。
なお、すぐに違いをチェックしたい場合は、「この比較の結論!」だけを読んでもらえたらと思います!
カナガンとロイヤルカナンの原材料を比較!
- ロイヤルカナンは主原料が米や小麦で犬の食性を考えると主原料がチキンのカナガンが優位。
- ロイヤルカナンは由来が不明な原材料や人工添加物が使用されているが、カナガンは原材料が明確で無添加。
- どちらもお腹の健康に配慮されているが、関節ケアもするならカナガン、うんちのニオイが気になるならロイヤルカナン。
最初に、気になる原材料の違いを見ていきましょう。
主原料の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
主原料 | チキン生肉26%、乾燥チキン25%、乾燥卵3.1%、チキングレイビー1.6% | 米、小麦粉、肉類(鶏、七面鳥、ダック) |
ドッグフードの原材料表示は、重量の割合の多いものから記載するというルールがあります。
2つの原材料表示を見るとカナガンはチキンや卵の動物性原料が主原料なのに対し、ロイヤルカナンは米や小麦の穀物がメインでその後に肉類。
もちろん、穀物も悪いわけではなくタンパク質源やエネルギー源となりますが、犬は限りなく肉食に近い雑食という食性を持っています。
そのため、穀物の配合量が多すぎると消化に負担がかかりやすい。逆に、動物性原料は得られる栄養もより適しており消化吸収もしやすいです。
さらに、カナガンは動物性原料の使用割合が60%と明確にされているのに対し、ロイヤルカナンのは配合割合はわかりません。
ロイヤルカナンは研究による緻密な計算のうえの配合バランスで問題ないとは言え、カナガンの方が犬の食性に配慮されていると言えます。
それぞれの原材料の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
動物性原料 | チキン生肉26%、乾燥チキン25%、乾燥卵3.1%、チキングレイビー1.6% | 肉類(鶏、七面鳥、ダック)、加水分解タンパク(鶏、七面鳥、魚) |
穀物類 | ー | 米、小麦粉、コーン、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーンフラワー |
野菜果物 海藻類 |
サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウ豆タンパク、アルファルファ、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニス、コロハ | ビートパルプ、植物性繊維、酵母および酵母エキス |
油脂類 | チキンオイル3.1%、サーモンオイル1.2% | 動物性油脂、大豆油、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、藻類油(EPA+DHA源) |
ビタミン ミネラル類 |
ミネラル類(鉄、亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、D3、E) | アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、L-チロシン、L-カルニチン)、ミネラル類(Cl、Na、Ca、K、P、Zn、Mn、Fe、Mg、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、B12、B1、ビオチン、A、B6、B2、葉酸、パントテン酸カルシウム、D3、ナイアシン) |
サポート成分 | グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン硫酸 | フラクトオリゴ糖、ゼオライト、ポリリン酸ナトリウム |
カナガンとロイヤルカナンの原材料は、どちらもお腹の健康に配慮したフラクトオリゴ糖が配合されているという点は同じです。
しかし、それ以外はこうして比較すると異なる部分がたくさんあることが分かりますね。
カナガンはさまざまな野菜や果物などを使用しているほか、関節の健康に配慮したグルコサミンやコンドロイチン、MSMなどを配合しています。
対して、ロイヤルカナンは正確かつ安定した栄養バランスになるように、栄養素が不安定になりがちな野菜や果物などは使用されていません。
また、ドッグフードには珍しい便のニオイに配慮したゼオライトや、歯の汚れに配慮したポリリン酸ナトリウムを配合。
これらのことから、関節の健康に配慮したい場合はカナガン、うんちのニオイ対策や歯の汚れ対策がしたいならロイヤルカナンが良いでしょう。
ただ、動物性油脂や植物性繊維、魚や魚油など何を由来としているものなのかわからず、愛犬が口にする食材が把握できません。
もちろん、ロイヤルカナンは療法食をアレンジしたレシピなので変な食材は使用していないと思いますが、説明があるとより安心できますね。
それぞれの添加物の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
乳化剤 | ー | 乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル) |
保存料 酸化防止剤 |
ー | 保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
カナガンは保存料や酸化防止剤を使用していないのに対し、ロイヤルカナンは乳化剤や保存料などの人工添加物が使用されています。
添加物は目的があって使用されており、配合量も安全性が確認された必要最低限の量のみの配合なので配合されていても問題はありません。(※1)
ロイヤルカナンはナチュラルフードでは難しい正確かつ安定した栄養バランスを保つために人工添加物を使用しています。
ここは本当に考えようで、人工添加物を使用してない方が良ければカナガン、気にしないならロイヤルカナンでもいいでしょう。
ただ、ソルビン酸カリウムは安全性が高い添加物とされていますが、腸内フローラをマイナスに変化させてしまう恐れがあります。(※2)
また、近年にはグリセリン脂肪酸エステルも、心疾患や脳血管疾患のリスクを高める可能性があるという論文が発表されました。(※3)
個人的にはこうした添加物の使用がある以上、他に選べるフードがあるうちは愛犬に与えることはないというのが正直な意見です。
人工、天然に限らず添加物は過剰に摂取したり長期間継続して摂取することで愛犬の体の負担になる可能性はあるため、よく考えてみましょう。
カナガンとロイヤルカナンのアレルゲンとなりやすい食材を比較!
- どちらも鶏(チキン)アレルギーの犬には不向き。
- ただ、カナガンはアレルギー発症リスクが高い食材は使用していない。
- ロイヤルカナンはアレルゲンとなりやすい食材が多く使用されている。
食物アレルギーのある愛犬やアレルゲンとなりやすい食材を避けたい飼い主さんのために、アレルゲン食材も比較しました。
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
アレルゲン食材 | チキン、卵 | 米、小麦、鶏、コーン |
花粉症の犬が注意する食材 | リンゴ、ニンジン、カモミール、マリーゴールド | ー |
カナガンもロイヤルカナンも鶏肉(チキン)が使用されているため、鶏肉にアレルギーがある愛犬は他のフードを検討しましょう。
他にも、ロイヤルカナンは米や小麦、とうもろこしが使用されているので、いずれかにアレルギーがある場合も避けてください。
もちろん、どれも栄養豊富な食材なので、これらにアレルギーがない場合は食べることができます。
一般的に、犬が食物アレルギーを起こしやすいとされるのは以下のような食材です。
- 牛肉、乳製品、小麦…69%
- 鶏肉、鶏卵、ラム肉、大豆…25%
- その他…6%
食物アレルギーは、食材に含まれるタンパク質に過剰に反応してしまうことで発症します。
タンパク質はすべての食材に含まれているので、上記に限らずどの食材でも食物アレルギーを起こしても不思議はありません。
その原因は遺伝や体質、ストレス、体調不良時などさまざまで、発症のタイミングやどの食材でアレルギーが起こるかは犬によって異なります。
なので、気にしすぎると何も食べられるものがなくなってしまうため、過剰に心配しないようにしましょう。
ただ、アレルゲンとなりやすい食材を避けたいという場合では、発症割合の低い食材のみの使用のカナガンのほうが良いでしょう。
なお、カナガンにはハーブ類やりんご、にんじんなど、花粉症の犬では交差反応で食物アレルギーを起こす可能性がある食材が使用されています。
初めて与えるときは少量から始め、食べた後に皮膚の赤みや口や目の周りを痒がるなど症状が出ていないか様子を見てあげましょう。
カナガンとロイヤルカナンの栄養成分値を比較!
- どちらも犬が1日に必要な栄養基準を満たしている。
- フードに含まれるタンパク質量や脂質量が多いのはカナガン。
- ロイヤルカナンはオメガ脂肪酸の配合量の公開がないのに対し、配合量を公開しているカナガンが優位。
栄養成分の数値は愛犬の体質や悩みに合う・合わないを判断しやすい部分です。ここでは、判断しやすいように細かく比較しました。
カナガンもロイヤルカナンも犬が1日に必要な栄養基準を満たしている
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
タイプ | 主食 | 総合栄養食 |
栄養基準 | FEDIAF | AAFCO |
カナガンもロイヤルカナンも犬が1日に必要なすべての栄養素が含まれており、主食として与えられるドッグフードです。
日本で販売されている、主食として与えられるドッグフードの多くには「総合栄養食」の表示があります。
実際にロイヤルカナンには総合栄養食の表示がありますが、カナガンには総合栄養食の表示はありません。
「総合栄養食」と表示できるのは、世界的に採用されているAAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準を満たすことが検査で証明されているもの。
これは日本のペットフード公正取引協議会が定めている表示ルールで、日本で販売されている多くのドッグフードがこのルールに準じています。
カナガンはヨーロッパのFEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)の栄養基準を採用しているので、総合栄養食と表示することができません。
ただ、FEDIAFもAAFCOと同程度の栄養基準を定めており、カナガンも1日に必要な栄養を摂れるように作られているので安心してください。
栄養成分値の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
タンパク質 | 29%以上 | 19.0%以上 |
脂質 | 15%以上 | 12.0%以上 |
粗繊維 | 5.25%以下 | 2.8%以下 |
灰分 | 11.25%以下 | 7.4%以下 |
水分 | 9%以下 | 10.5%以下 |
エネルギー (100gあたり) |
376kcal | 377kcal |
カナガンとロイヤルカナンは栄養成分値も大きく異なります。
カナガンはタンパク質と脂質が高めで、活発な愛犬や筋肉を維持したい愛犬に合わせやすい栄養バランスです。
繊維質も比較的多めに含まれるので、満腹感を維持しやすく食欲旺盛な愛犬にも与えやすいでしょう。
ただ、灰分(ミネラル)が高めなので、腎臓や心臓に問題を抱えている愛犬が長期継続する際は獣医師に相談してください。
対して、ロイヤルカナンはタンパク質が低めで脂質も中程度なので、室内でゆったりしていることが多い愛犬向きです。
繊維質は低めなので、お腹トラブルを起こしやすい愛犬では与え始めのしばらくはお腹の調子を観察してあげることをおすすめします。
なお、タンパク質や脂質の数値は犬の嗜好性とも関係があるため、愛犬の食いつきに悩んでいる場合はカナガンを試してみるといいでしょう。
オメガ3・6脂肪酸の含有量の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
オメガ3脂肪酸 | 0.9% | 非公開 |
オメガ6脂肪酸 | 2.8% | 非公開 |
- オメガ3脂肪酸…体のさまざまな機能に重要な成分。脳、心臓、目、関節、皮膚、免疫、睡眠、心の健康維持などの働き
- オメガ6脂肪酸…体内のさまざまな機能を正常に保つために欠かせない成分。細胞膜の構成や免疫機能の維持などの働き
オメガ3・6脂肪酸は体内で作り出すことができないので、食事などから摂り入れる必要がある必須脂肪酸です。
主食として与えられるほとんどのドッグフードに含まれていますが、配合量の表示義務はないので公開されていないことも珍しくありません。
実際、ロイヤルカナンの配合量は不明ですが、カナガンは配合量を公開していて好感が持てます。
公開していることで安定配合が期待できるので、積極的にオメガ脂肪酸を摂取させる場合は確実に配合されているカナガンのほうが良いでしょう。
カナガンとロイヤルカナンの対応犬種・年齢を比較!
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
対応犬種 | 全犬種 | 小型犬 |
対応年齢 | 全年齢 | 成犬(生後8ヶ月齢~8歳まで) |
- 犬種も年齢も関係なく与えられるのはカナガン。
- 小型犬の成犬向けに作られているのはロイヤルカナン。
- 犬の状態、活動量、ライフスタイルなどで判断するのがおすすめ。
カナガンは、全犬種・全年齢に対応したドッグフードです。
つまり、子犬・成犬・シニア犬まで与えることができ年齢の離れた愛犬や体の大きさの違う愛犬の多頭飼いでもフードを分ける必要はありません。
また、ライフステージによる切り替えも必要ないので、切り替えによるお腹の不調やストレス、食いつきの心配をしなくてもいいでしょう。
ただ、全年齢対応のフードは愛犬の適切な給餌量を与えないと必要な栄養が不足したり過剰になりやすいので給餌量を守ることが大切です。
対して、ロイヤルカナンは品種や年齢などごとに緻密な計算で栄養設計しているため、小型犬・成犬に限定しています。
さまざまな種類を展開しているので、その時々の悩みや年齢に合わせたい場合はロイヤルカナンが良いでしょう。
カナガンとロイヤルカナンのパッケージを比較!
- どちらもパッケージの内側は遮光性・遮断性に優れたアルミ素材を使用。
- どちらも保管に便利なジッパーがついている。
- パッケージの密封性が高いのはカナガン。
- 賞味期限は未開封の場合。どちらも開封後は1ヶ月以内に使用する。
ドッグフードのパッケージは頻繁に開け閉めするものなので、使い勝手もチェックしておきたいところでしょう。
ここでは、カナガンとロイヤルカナンのパッケージを比較していきます。
カナガンもロイヤルカナンも品質を保持しやすいパッケージ
カナガンもロイヤルカナンも、パッケージの内側は遮光性や酸素遮断性に優れたアルミ素材になっていました。
光はドッグフードの酸化を促進させるので、アルミ素材が使用されているのは品質を保持しやすいと言えるでしょう。
酸化したフードは健康への悪影響だけでなく、風味が落ちて食いつきも悪くなります。
ドッグフードは開封した瞬間から酸化が始まるので、できる限りパッケージのまま密閉容器などに入れて保管するのがおすすめです。
ジッパーの違い
カナガンもロイヤルカナンもパッケージには保管に便利なジッパーがついていますが、ジッパーの形は少し違いました。
カナガンはドッグフードには比較的珍しいダブルジッパーになっており、ちゃんと閉めれば密封性の高さが期待できます。
対して、ロイヤルカナンは、保存袋などによく見るシングルジッパーです。
どちらも空気を拭きながら隙間なく丁寧に閉める必要はありますが、容器を移し替える必要もなくこのまま保管できて助かりますね。
パッケージの素材はどちらも硬すぎないので、開けやすさや閉めやすさにそこまで違いはありませんでした。
内容量と賞味期限の違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
内容量 | 2kg | 800g、2kg、4kg、8kg |
未開封時の 賞味期限 |
製造日から18ヶ月 | 製造日から18ヶ月 |
開封後の 賞味期限 |
1ヶ月以内を目安 | 1ヶ月以内を目安 |
カナガンもとロイヤルカナンも、賞味期限は未開封で製造日から18ヶ月です。
ただ、購入する場所やタイミングによって極端に短い場合もあるため、届いたら賞味期限を確認しておきましょう。
賞味期限はパッケージの裏面に記載されています。カナガンは少し分かりにくいですが、BBDの後に「日/月/年」の順で書かれていますよ!
また、開封したドッグフードは酸化が進むので、開封後はどちらも1ヶ月以内に食べ切るようにしましょう。
それで言うと、カナガンは内容量が2kgのワンサイズで、体重3kgの成犬が1ヶ月程度で食べ切れる量です。
対して、ロイヤルカナンはサイズ展開が豊富。
容量が多いもののほうが価格を抑えられますが、酸化を考えて1ヶ月以内に食べ切れるサイズを購入するようにしましょう。
なお、ドライフードの冷蔵庫での保管は、出し入れの際に結露が生じてフードにカビが生えやすくなってしまうのでおすすめできません。
カナガンとロイヤルカナンのフード粒を比較!
- どちらも小型犬が問題なく食べられる大きさ。
- どちらも食べやすいように粒の形状に工夫がある。
- ニオイはカナガンのほうが強い印象。
- カナガンは後味にやや苦みを感じるが、ロイヤルカナンは穀物の甘さを感じる。
カナガンとロイヤルカナンのフード粒を大きさや硬さ、私が実際に食べて味で比較しました。
ドッグフードの粒は食べやすさや噛み応えに直結し、食いつきにも関係してきます。愛犬の好みはどちらか考えてみましょう。
粒の大きさや形状の違い
フード粒の大きさは、カナガンはが直径8~10mmほど、厚みは3~4mmほどのドーナツ型です。
ドーナツ型になっているのは噛み砕きやすさが考えられているためで、噛む力が弱い愛犬も食べやすいでしょう。
対して、ロイヤルカナンは直径10mmほど、厚みが2~3mmほどの三角形です。
三角形になっていることで丸呑みしにくいほか、科学と観察に基づいて小型犬に適した粒の形状となっています。
カナガンもロイヤルカナンも食べやすさを考えられているので、どちらを選んでも粒の大きさを心配することがないでしょう。
ニオイや味、硬さの違い
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
フードのニオイ | 香ばしくスパイシー | チキンスナック |
ニオイの強さ | 強め | やや強め |
味 | 香ばしい煮干しのよう。旨みと苦みを感じる | チキンスナックのよう。香ばしさと甘みを感じる |
硬さ | 全粒粉クッキーのようで硬すぎない | ややしっとり感があり硬すぎない |
カナガンは香ばしくてスパイシーな香りがするのに対し、ロイヤルカナンはチキンスナックのような香りです。
どちらも犬の食欲が刺激されるような強めのニオイを感じますが、不快なニオイではありません。
食べてみると、カナガンは香ばしい煮干しのような味で、肉が凝縮されているためか旨みと苦みを感じます。
対してロイヤルカナンは、味のないチキンスナックのような、香ばしさと穀物独特の甘みのようなものを感じました。
味の好みは個体差がありますが、はっきりとした味を好む愛犬はカナガン、ふんわりとした味を好む場合はロイヤルカナンでしょう。
また、どちらも簡単に噛み砕ける硬さで、硬すぎず食べやすかったです。
ただ、歯が悪い愛犬では砕いたりふやかしてあげたほうがいいかもしれません。
カナガンとロイヤルカナンの安全性の高さを比較!
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
食材の品質レベル | ヒューマングレード | 厳しい基準で選定 |
人工保存料 着色料・香料 |
不使用 |
|
副産物 遺伝子組換え食品 |
不使用 | 記載なし |
製造工場 | FEDIAFの基準をクリアしたイギリスの工場 | ロイヤルカナンの中でも最新の技術と設備を導入した韓国の工場 |
原産国 | イギリス | 韓国 |
- どちらも安全性に問題はない。
- ただ、ロイヤルカナンは人工添加物を使用しているので気になる人には不向き。
- ロイヤルカナンは動物病院でも販売される品質。
基本的にはカナガンもロイヤルカナンも安全性は徹底されており、愛犬に問題なく与えられるドッグフードです。
カナガンが犬本来の食事を目指しているのに対し、ロイヤルカナンは科学的根拠に基づいた栄養設計。
コンセプトは大きく異なりますが犬の健康を考えて作られているという点は同じで、どちらも品質管理や衛生管理などがしっかり行われています。
ただ、ロイヤルカナンは緻密に計算された栄養バランスを正確かつ安定させるために、乳化剤や保存料に人工添加物を使用しています。
必要最少量の使用なので安全性的には問題はありませんが、人工添加物を避けたい場合は気になる部分と言えるでしょう。
また、ロイヤルカナンは製造工場が韓国になったことで安全性を懸念する人も多いです。
確かに、韓国は人間でも衛生管理状況が問題となることも多く、メーカーによるところが大きいと言えます。
しかし、ロイヤルカナンは韓国企業に委託ではなく自社工場を建設し、徹底した管理体制を整えているのでその点を心配することはありません。
ロイヤルカナンに原材料の産地を問い合わせると、メールや書面ですべて教えてくれるなど企業姿勢も評価できます。
それでも心配な場合は、人間の食品と同じ厳しい法規制のあるイギリス産のカナガンが良いでしょう。
カナガンとロイヤルカナンのシリーズを比較!
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
種類数 | 全4種類 | 全89種類 |
ドライ |
|
|
ウェット |
|
|
- カナガンには獣肉アレルギー対策や口腔内ケアに特化したフードもある。
- ロイヤルカナンは犬種や年齢、悩み、生活スタイルなどに合わせて選べる。
- ロイヤルカナンには食事療法食がある。
カナガンとロイヤルカナンは、それぞれ他のフード展開があります。
シリーズ展開の量の多さで言うと、カナガンは全4種類なのに対してロイヤルカナンは全89種類とロイヤルカナンが優位でしょう。
それぞれの品種や年齢、悩みなどに適した栄養設計を行っており、悩みがある場合では特定の悩みに特化したフードは魅力的と言えます。
療法食も手掛けており、多くの獣医師から支持されているという点も見逃せません。
その時々の愛犬の状態に合わせたドッグフードを選びたいという場合では、ロイヤルカナンが良いでしょう。
対してカナガンは、獣肉アレルギー対策がしやすいカナガンサーモンや口腔内ケアに特化したカナガンデンタル、他にウェットフードを展開。
どれも全犬種・全年齢対応で動物性タンパク質を限定したグレインフリーで、栄養設計が似ているのでフードローテーションにもおすすめです。
カナガンとロイヤルカナンのコスパを比較!
比較項目 | カナガン | ロイヤルカナン |
---|---|---|
通常購入 | 5,038円 / 2kg | 1,968円 / 800g 4,067円 / 2kg 7,456円 / 4kg 14,353円 / 8kg |
定期初回 | 50%OFF 2,519円 |
ー |
定期価格 | 1袋 4,534円 10%OFF 2~4袋 4,282円 15%OFF 5袋以上 4,030円 20%OFF ※1回の注文1袋あたり |
1,968円 / 800g 4,067円 / 2kg 7,456円 / 4kg 14,353円 / 8kg |
送料 | 850円 ※定期初回は無料 ※11,000円以上購入で無料 |
500円 ※5,500円以上購入で無料 |
1kgあたりの価格 | 2,015円 | 1,794円 |
1日あたりの価格 | 189円 / 100g | 178円 / 99g |
1ヶ月あたりの価格 | 6,021円 | 5,347円 |
※体重5kgの避妊・去勢済み成犬で算出
※一番安いプランで算出
- ロイヤルカナンの方が値段が少しだけ安い。
- カナガンは定期コースに割引価格が適用される。
- お試ししやすいのは初回半額で購入できるカナガン。
カナガンとロイヤルカナンの価格を比較すると、値段が安いのはロイヤルカナンです。
一番安いプランで算出した場合、体重5kgの成犬で1ヶ月あたり約700円の差となります。
そこまで大きな差ではないため、主原料や保存料、成分など価格だけではなく全体を見て検討することをおすすめします。
また、カナガンは定期コースで購入すると、現在キャンペーン中で初回は半額によりロイヤルカナンよりもかなり安く買えます。
とりあえず試してみたいという場合でも、解約に購入回数の縛りがなく初回の購入のみで解約が可能なので気軽に試しやすいでしょう。
ただ、カナガンの初回半額キャンペーンは、特定のサイトを経由した公式ページでなければ適用されません。
当サイト経由なら半額で購入できるので、ぜひ活用してくださいね。
普通に検索してカナガンの公式ページに入っても、10%オフの4,534円の表示になるので注意しましょう。
【愛犬はどっち?】カナガンとロイヤルカナンそれぞれおすすめなのはこんな犬や飼い主!
あらゆる角度からカナガンとロイヤルカナンを比較したうえで、それぞれにおすすめの愛犬と飼い主さんは以下の通りです。
- 愛犬に安心できるご飯を与えたい人
- 添加物をできる限り避けたい人
- グレインフリーフードを探している人
- 愛犬にしっかり動物性タンパク質を摂らせたい人
- さまざまな食材をバランス良く食べさせたい人
- 食べ飽きしやすい愛犬
- 活発な愛犬
- 筋肉を維持したい愛犬
- 科学的根拠に基づいていることを重視したい人
- 犬種や年齢、悩みなどに適したフードを選びたい人
- コスパを抑えたい人
- ホームセンターなどでも購入できるフードが良い人
- 原材料や添加物に細かいこだわりがない人
- 特定の疾患・疾病等を抱えている愛犬(食事療法食)
カナガンもロイヤルカナンもドッグフードの品質管理や衛生管理などは徹底されており、そういう意味では安全性に懸念はありません。
ただ、ロイヤルカナンの「ミニ インドア アダルト」は主原料が穀物で、動物性油脂や保存料(ソルビン酸カリウム)など気になります。
犬の食性や継続して与えることを考えると、私自身が愛犬に選ぶことはないでしょう。療法食は抜群に素晴らしいのに残念です。
そもそも、カナガンは美味しさと高品質にこだわって作られていますが、ロイヤルカナンは科学と最新の栄養学に基づいたレシピ。
ロイヤルカナンは緻密な計算と正確な成分配合量によって、その品種に適したドッグフードに作りあげています。
とは言え、やはり健康な犬では主原料は肉や魚がおすすめなので、健康な犬ではカナガンのほうが良いでしょう。
カナガンとロイヤルカナンは愛犬に合ったものを選ぼう!
今回は、カナガンとロイヤルカナンを9項目に分けて詳しく比較しました。
ここまで比較してきて言うのもなんですが、カナガンもロイヤルカナンもコンセプト違うのでどちらが優れていると言い切ることはできません。
当サイトでは、総合的に見てカナガンのほうが高い評価となっていますが、残念ながらすべての犬に合うドッグフードは存在しません。
そのため、カナガンとロイヤルカナンのどちらを選ぶかは愛犬の好みや体質に合うかどうかで考えるのが一番重要です。
どちらを選んでいいか分からないとお悩みなら、
- さまざまな栄養を積極的に摂らせたいならカナガン
- 添加物を避けたいならカナガン
- 正確かつ安定した栄養を与えたいならロイヤルカナン
- コスパを重視するならロイヤルカナン
と考えてみましょう。
飼い主さんがどんなにこだわってドッグフードを選んでも、食べるのは愛犬です。
どちらも気になるのであれば両方を試し、より愛犬に合ったものを選んであげましょう。
今回の比較で分かった違いなども考慮に入れて、検討してみてくださいね。
カナガンとロイヤルカナン、それぞれ詳しくレビューしているのでこちらも合わせて参考にしてください。
※1ペット栄養学会誌「ペットフードの添加物」
※2NIH「Human gut microbes are susceptible to antimicrobial food additives in vitro」
※3thebmj「Food additive emulsifiers and risk of cardiovascular disease in the NutriNet-Santé cohort: prospective cohort study」
※4ペット栄養学会誌「栄養学的側面からみた犬アトピー性皮膚炎の病態と診断と治療」
※5ペット栄養学会誌「市販ドッグフードの脂質に対するα-トコフェロールの抗酸化効果」