トイプードルは、小型犬の中でも比較的寿命が長い方だと言われています。しかし飼育環境や飼い主さんの接し方次第では、その寿命を縮めてしまうこともも実際にあるようです。
そこで当サイトは、トイプードルの平均寿命についてだけではなく、トイプードルが少しでも健やかに長生きするための秘訣は何なのか?も詳しくまとめてみました!
目次
トイプードルの平均寿命は14~17歳と長め!
トイプードルの平均寿命は14~17歳と長めで、小型犬の中ではミニチュアダックスフンドと同じくらいだと言われています。
犬種 | 平均寿命 |
---|---|
マルチーズ | 15歳以上 |
パピヨン | 15歳 |
ミニチュアダックスフンド | 14~17歳 |
トイプードル | 14~17歳 |
ヨークシャテリア | 14~16歳 |
チワワ | 12~18歳 |
よく「中・大型犬よりも寿命が長い」と言われる小型犬ですが、これは本当で、中型犬と大型犬に比べると5~6年ほど長生きしている傾向にあります。
とは言え、長生きしやすい小型犬でも油断は禁物!成長や老化の速さは人間よりも圧倒的に早く、しかも飼育環境によって寿命がガラリと変わってしまうので注意が必要です。
トイ―プードルの平均寿命を人間の年齢に換算すると?
犬の方が人間よりも早く年をとります。なのでトイプードルの10歳と人間の10歳はイコールではなく、トイプードルが10歳になった時はもうすでに人間でいう還暦(60歳)のお年頃。
つまり、トイプードルの平均寿命である14~17歳は、人間の年齢に置き換えると78歳~84歳くらい。もしも20歳まで生きたら95歳、いわゆる超高齢者ということになります。
犬に限らず、多くの哺乳動物は人間よりも早く成長していきます。犬の年齢と成長について把握しておくだけでも、犬への接し方や飼い方への意識が変わることでしょう。
トイプードルは何歳ぐらいから老犬(シニア犬)なの?
これには個体差があるのであくまでも目安になりますが、一般的には7~9歳ぐらいから老化が見られるようになります。よく7歳以上を「シニア犬」と分類しているのはこのためです。
しかし、小型犬と大型犬の7歳はだいぶ違います。小型犬の7歳はまだ40代半ばといったところですが、大型犬の7歳は50半ば。つまり犬の7歳が必ずしもシニア期突入!というわけではなく、体の大きさによっても異なってくるということを知っておくといいでしょう。
こんな様子は老化が始まったサイン!
加齢による体の変化は必ず起きてきますよね。人間なら30~40代頃から徐々に老化のサインが見られ始めますが、犬の場合は7歳ぐらいから始まります。
だからこそ早めの対策が必要になってきますし、7歳だからといって無茶ばかりさせていると犬が心身ともに疲れ果ててしまうので注意しましょう。
加齢による変化は必ずどこかしらに表れてきます。それを発見するのは飼い主さんの役目でもあるので、まずはよく見られる「老化のサイン」について知っておきましょう。
- トイレ以外の場所で粗相をするようになった。
- 被毛にツヤがなくなってきた。
- 本気になって遊ぶことが減ってきた。
- 動きがゆっくりになってきた。
- 眠っている時間が圧倒的に増えた。
- 立ち上がるのがやっとになってきた。
- 皮膚にイボができ始めた。
- 食欲が落ちてきた。
これは比較的どの犬種にも共通している老化のサインでもあります。
中には病気を老化と勘違いしてしまうケースもありますが、あれ?なんかおかしいな?と思ったらまずは必ず獣医さんに診てもらいましょう。早期発見は長生きへと繋がります。
トイプードルの寿命を伸ばすために大事な5つのこと
ここからは、トイプードルが健康的に長生きするための飼い方のコツを紹介していきたいと思います!
寿命を伸ばすと言っても、ただむやみに伸ばすだけでは愛犬のためにはなりません。できるだけ健やかに、そして愛犬にとって幸せな生涯になるようサポートしてあげましょう。
ストレスを与えないこと
トイプードルは非常に頭が良く、小型犬の中でもトップを誇るIQの持ち主です。そのため神経質で繊細な子が多く、飼い主の様子や感情も敏感に感じとる傾向にあります。
すごく活発で明るい反面、ちょっとしたことでストレスが溜まりやすいです。もし彼らを飼うと決めたのなら、できるだけストレスを与えない環境づくりをしましょう。
- 独りぼっちの時間が長い時
- 飼い主さんが構ってくれない時
- 運動が少ない時
- 部屋が暑すぎる/寒すぎる時
中でも、お留守番が多いトイプードルはかなりストレスを溜めやすいようです。不在が多い家庭でトイプードルを飼う場合は、一緒に遊ぶ時間をできるだけ増やしあげましょう!
ストレスは心身ともに負担が大きく、様々な病気を引き起こす原因となります。できるだけたくさんの愛情を注いでストレスを緩和させてあげることが大切です。
運動をして体を鍛えておく
トイプードルはもともと足が細く脆いため、若いうちからしっかり運動をして筋肉と骨を丈夫にしておく必要があります。ちゃんと鍛えておけば、シニア期に入ってからもアクティブで健康的な体を維持できるでしょう。
トイプードルはとにかく動くことが大好きなので、散歩も1回につき40~60分行うのが理想的です。
また、人間と同じように太陽の光を適度に浴びておくことも大切。それが病気の予防になりますので、1日2回は散歩へ連れて行けるようにしておきましょう。
体質に合った食事を与える
ストレスを与えないことと運動をしっかりすることも長生きの秘訣ですが、それ以上に大事なのは体質に合ったバランスの良い食事をすることです。
とくに気をつけたいのが、炭水化物や植物性タンパク質の摂り過ぎ。犬は肉や魚といった動物性タンパク質の消化を得意としていますから、穀物や野菜ばかりのフードは避けるようにしましょう。
そして、原材料に何を使っているのか分からないようなドッグフード、化学合成物質だらけのドッグフードも与えないことが基本です。
温度の調節に気を配る
トイプードルは寒さに弱い犬種です。毛がモフモフしてるから寒さに強そうに見えるのですが、実はかなりの寒がり屋。
だからと言って夏が得意というわけでもなく、日本のジメジメとした蒸し暑い季節は元気なトイプードルの体力を奪っていきます。
とくに、老犬になってくると寒暖の差による身体への負担が大きくなるので要注意。室内の温度を夏場は26℃くらい、冬は28℃くらいくらいに保って快適な環境をつくりましょう。
定期的に健康診断を受ける
私たちが愛犬のためにできることは限られています。病気や怪我といった専門的なことは、正直私たちのような一般人が勝手に判断して処置をしてはいけません。
そのため、愛犬が元気なうちから信頼できる獣医さんの元で定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
- 病気の早期発見・早期治療ができる。
- 早いうちに病気を治せれば費用も負担も軽くて済む。
- 愛犬の健康状態を常に知っておくことができる。
- 獣医さんに適切なアドバイスをもらえる。
子犬の時はワクチン接種時に検査を受けますが、成犬になると任意です。お金がかかる・面倒くさいなどの理由から健康診断を受けさせない飼い主さんも多いですが、できれば年一回の受診を強くおすすめします。
費用や検査項目は病院によって違うので、予約の際に必ず確認しておきましょう。費用に関しては5,000円~20,000円と幅広いです。
トイプードルがかかりやすい病気について
トイプードルがかかりやすい病気についても、ここで軽く触れておきますね。詳細はこのあとに紹介する関連記事を参考にしていただければと思います。
- 膝蓋骨脱臼
- 外耳炎
- てんかん
- クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
- 皮膚疾患
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 白内障・緑内障
- 涙やけ
これらはほんの一部ですが、トイプードルがなりやすい代表的な病気だと言われています。
トイプードルの不妊・去勢治療は寿命を伸ばすの?
よく「不妊や去勢をしたら長生きするんでしょ?」と言われていますが、実際のところその根拠はないようです。つまり治療をしたからといって、必ずしも長生きするわけではないので誤解しないようにしましょう。
ただし、不妊・去勢治療をすると回避できる病気などがあります。もしかしたらそれが長生きできる理由へと繋がっているのかもしれません。
- 生殖器やホルモンの病気にかかりにくくなるから。
- 発情中に過剰なストレスを溜めこまずに済むから。
治療については愛犬のことを第一に考え、本当に必要であるならば検討した方がいいかもしれませんね。
トイプードルに限らず、犬を飼う時は健康管理や飼育環境についてもしっかりと学んでおきましょう。これらを知っているか知らないかで、愛犬の寿命もだいぶ変ってくるものです。
そして獣医でない私たちが、勝手に病気や怪我について判断してはいけません。わんちゃんのためにも、必ず信頼できる動物病院へ連れて行って下さいね!
私たちがどう意識するかで、愛犬との時間が楽しいものになるか後悔だらけの時間になるかが変わります。とくにトイプードルの場合は「ストレス」「運動不足」「食事内容」に十分気をつけながら接してあげましょう!