キウイを犬に与えても大丈夫なのかな?と疑問に感じていませんか。結論から言うと、キウイは犬が安全に食べられるフルーツにカテゴライズされます。
ただし、キウイを与える際は絶対に気を付けておきたい注意点があるのも事実です。こちらでは、適量・与え方・注意点などを分かりやすくまとめてみました。
目次
犬はキウイを食べても大丈夫!適量を守って安全に与えましょう。
まずは結論からお伝えすると、犬にキウイを与えても大丈夫です。犬にとって危険な毒性は無いので、安全に食べさせることができるでしょう。
ちなみによく販売されている2種類のキウイとして、果肉が緑色の「グリーンキウイ」と果肉が黄色の「ゴールドキウイ」が挙げられます。
細かい栄養素・カロリー・糖分の違いはありますが、基本的にはどちらのキウイも安全に与えることが可能です◎
キウイの主な栄養素を5つ紹介!愛犬へのメリットとは!
栄養素 | 期待できる効能 |
---|---|
アクチニジン | 消化吸収サポート |
ビタミンC | 免疫力サポート |
ビタミンE | 抗酸化作用・アンチエイジング |
カリウム | 体内の浸透圧バランスサポート |
食物繊維 | 腸内環境サポート |
こちらでは、キウイに含まれる主な5つの栄養素・愛犬に与えるメリットについてまとめてみました。
犬の健康をサポートできるような栄養素がたくさん含まれているので、順番にチェックしていきましょう。
アクチニジン【消化吸収サポート】
キウイにはタンパク質分解酵素である「アクチニジン」が含まれています。タンパク質を分解して、消化と吸収をサポートしてくれる栄養素です◎(※1)
アクチニジンのタンパク質分解効果をしっかりと活かすためには、食事と一緒に摂るor食後に食べるのが良いとされています。
犬の場合、ドッグフードのトッピングとして・食後のデザートとしてキウイを与えてあげるのがおすすめです!そうする事で、消化&吸収のサポートを促せるでしょう。
ビタミンC【免疫力サポート】
ビタミンCは、体の免疫力をサポートするのに役立つ栄養素として知られています。(※2)特に果肉が黄色いゴールドキウイには、グリーンキウイの約2倍ものビタミンCが含まれているんです◎
ちなみに、健康な犬であれば体内で十分なビタミンCを合成できます。しかし近年の研究で「犬にもビタミンC欠乏症がある」という事が明らかになりました。
健康な犬であっても、5歳を過ぎるとビタミンCを作るパワーが低下するとも考えられています。ビタミンCは水溶性の栄養素のため、過剰摂取になることがありませんので、年齢を重ねてきたら、ビタミンCを積極的に摂りましょう。
ビタミンE【抗酸化作用・アンチエイジング】
キウイにはビタミンEが含まれています。ビタミンEは、体にダメージを与える活性酸素を取り除く「抗酸化作用」が期待できる栄養素です。(※3)
いつまでも若々しくいられるサポートをしてくれるビタミンE!愛犬のアンチエイジングに興味がある場合は、摂取を意識しておきたい栄養素だと言えるでしょう。
ちなみにビタミンEはビタミンCと一緒に摂取することで、さらに効果が期待できると言われています。キウイはビタミンCも豊富なので一石二鳥です◎
カリウム【体内の浸透圧バランスサポート】
キウイ100gに対して300mgのカリウムが含まれています。他のフルーツと比較しても、キウイに含まれているカリウムの量は多いです。カリウムには、体の中の余分な塩分を排出するという重要な役割があります。
適度に摂取することで、体内の浸透圧バランスを整えてくれるという効果も◎(※4)健康的な体を維持するには、欠かせない栄養素だと言えるでしょう。
ただし腎臓病・腎不全を患っている場合には注意が必要!「高カリウム血症」を引き起こすかもしれないので、持病がある場合は獣医師さんに相談してみて下さいね。
食物繊維【消化機能サポート】
キウイには、水に溶けない性質を持つ「不溶性食物繊維」と、水に溶ける性質を持つ「水溶性食物繊維」といった2種類の食物繊維が含まれています。
腸の中で水分を吸って膨らむ性質を持っている不溶性食物繊維は、便のカサを増す効果が期待できるので、愛犬の便通を促したい!というシチュエーションで役に立つでしょう。
また水溶性食物繊維は、腸内環境を弱酸性にすることによって善玉菌が働きやすい環境を作るという役割を持っています。腸活には欠かせない栄養素です。(※5)
ただし与えすぎると下痢・便秘の原因になってしまう場合もあるので、あくまでも適量を与えることが大事になってきます。
犬が安全に食べられるキウイの量・与え方を写真で解説!
こちらでは具体的にどうやってキウイを愛犬に与えたら良いのか?についてお伝えしていきます。
愛犬の大きさに合わせた安全な量・与えて良い部分・具体的な与え方を、写真付きで分かりやすく解説していきますね。
【愛犬の大きさ別】1日に与えても良いキウイの量。
犬の体重 | 目安量 | 何個 |
---|---|---|
1kg | 約22g | 小サイズ約0.4個 |
2kg | 約37g | 小サイズ約0.7個 |
3kg | 約50g | 小サイズ約1個 |
4kg | 約62g | 小サイズ約1.2個 |
5kg | 約73g | 小サイズ約1.4個 |
6kg | 約84g | 中サイズ約1.1個 |
8kg | 約105g | 大サイズ約1個 |
10kg | 約124g | 大サイズ約1.2個 |
12kg | 約142g | 大サイズ約1.4個 |
15kg | 約167g | 大サイズ約1.6個 |
20kg | 約208g | 大サイズ約2個 |
25kg | 約245g | 大サイズ約2.3個 |
30kg | 約282g | 大サイズ約2.7個 |
※グリーンキウイ100gに含まれるカロリーは51kcalとして算出。(※7)(こちらの表はグリーンキウイバージョン)
※ゴールドキウイ100gに含まれるカロリーは63kcal。(※8)グリーンよりもカロリーがやや高いので、こちらの目安量よりも少なめに調節して下さい。
※避妊・去勢済みの成犬という条件で、1日に必要なカロリー量の10%を算出。
キウイはあくまでも「おやつ」「ご褒美」といった位置付けになります。おやつの量は、1日あたりの必要摂取カロリーの10%以内に収めるのが安全な方法です。
上記の表は、犬の体重に合わせた1日に必要なカロリー量の10%を計算したものになります。もしグリーンキウイだけをおやつとして与える場合は、こちらがギリギリ限界値といった形です!
ただし1日のうちで、キウイ以外にもおやつを与える機会はあると思います。1日に与えるおやつの量をすべて計算した上で、キウイの量を調節してみて下さいね。
また、犬によってはキウイにアレルギー反応を起こしたり、胃腸が弱くてキウイをたくさん食べるのが苦手な子もいます。
まずは少量から与えてみて、キウイが合うのかどうかを確かめることが大事です。その上でどれくらいの量があなたの愛犬に合うのかを、ゆっくりと探っていきましょう◎
キウイの皮は犬に与えちゃダメ。種と芯も避けるのがおすすめ。
キウイの皮は犬が消化しづらい+農薬が残っていることもあるので、剥いてから与えましょう。
種・芯に関しても、消化に良い部分とは言えません。この部分もできるだけ避けることをおすすめします。
ちなみに私はキウイを与えるとき、種・芯の部分は自分で食べて安全な果肉の部分だけを愛犬に与えています◎
細かく切ってから愛犬にキウイを与えよう。
種・芯を避けて、食べやすい果肉の部分だけ切り分けます。こんな感じでキウイを縦にすると、とても切りやすいです。
食べやすいように細かく切っていきます。さらに細かくしたい場合は、ミキサーなどを使ってすりつぶすのも良いでしょう◎
切らずに与えると丸のみをしてしまうこともあるので、十分に気を付けて下さいね。
スプーンに移して、このままの状態で愛犬に与えるのもGOOD!
ちなみに、空腹時にキウイだけを与えると胃への刺激が強すぎることもあります。単品で与える場合は食後のデザートとして与えるのがおすすめです。
ドッグフードのトッピングとして・豆乳ヨーグルトと混ぜてキウイを愛犬に与えるのもおすすめ!
キウイはこのような形で、ドッグフードのトッピングとして与えることもできます。
ドッグフードと一緒に食べることで、キウイに含まれているタンパク質分解酵素である「アクチニジン」が消化&吸収をサポートしてくれるでしょう。
ヨーグルトが好きな愛犬には、キウイと一緒に混ぜてあげるのもおすすめです。味がまろやかになります◎
通常のヨーグルトだと、乳糖やα型カゼインという腸内環境を乱す成分が含まれているので、あまりおすすめではありません。
混ぜる場合は、豆乳ヨーグルトの使用をおすすめします。(もちろん、大豆アレルギーがある子にはNG)
キウイを愛犬に与える際に気を付けておきたい5つの注意点!
- キウイの加工品は犬に与えない。
- アレルギー反応に注意する。
- 腎臓病を患っている場合は医師に相談する。
- 下痢ぎみの犬には与えない方が良い。
- 食べ過ぎると肥満・糖尿病リスクが上がる。
こちらでは、キウイを愛犬に与える時の注意点を5つお伝えしていきます。
キウイの加工品は犬に与えない。
キウイのジャム・ドライフルーツ・ジュースなど、人間用に加工されたものを犬に与えてはいけません。
こういった加工品にはたくさんの糖分が使用されている事も多く、犬が食べると糖分過多になり肥満・糖尿病のリスクを上げてしまいます。
ただし、飼い主さんが手作りした糖分が入っていないキウイジュースや、犬用のおやつとして販売されているものであれば与えても構いません。
アレルギー反応に注意する。
キウイにアレルギー反応を起こす犬もいます。初めて愛犬にキウイを与える時は、まず少量から与えて食後に何か異変がないか?をしっかりと確認しておきましょう。
ちなみに、すでにニンジンやカバノキ科の花粉などのアレルギーを持っている場合は、念のためキウイを与えない方が安全です。
と言うのも、これらの食物とキウイのタンパク質の構造はよく似ています。交差反応といって「似たようなタンパク質のアレルギー反応が起きる」こともあるんです。(※9)
もちろん、アレルギーの交差反応が100%起こるというわけではありませんが、安全のためにも与えない方が良いでしょう。
腎臓病を患っている場合は獣医師に相談する。
キウイにはカリウムが含まれています。腎臓病・腎不全を患っている犬の場合、与えすぎると「高カリウム血症」になる場合があるので注意が必要です。
そもそもキウイは主食ではないので、わざわざ毎日与える必要はありません。心配な場合は「与えない」という方針をとるのも良いでしょう。
ただし、犬それぞれ症状の重さの違いはあると思います。キウイを与えてみたい場合は、必ず担当の獣医師に相談してみて下さいね。
下痢ぎみの犬には与えない方が良い。
キウイには水分と食物繊維が多く含まれています。下痢ぎみの犬に与えると、かえって症状が悪化するかもしれません。
軟便・下痢などの症状が出ている時には、キウイのようなフルーツを与えない方が安全です。ゆっくりとお腹を休ませてあげましょう。
食べ過ぎると肥満・糖尿病のリスクが上がる。
いくら愛犬が好きだからといって、キウイを与えすぎるのはNG!食べ過ぎると肥満・糖尿病のリスクが上がってしまいます。
グリーンキウイのカロリーは100gあたり51kcal、ゴールドキウイのカロリーは100gあたり63kcalです。
他のフルーツと比べて、グリーンキウイのカロリーは平均的・ゴールドキウイのカロリーはやや高めといった印象を受けます。
特に甘味の強いゴールドキウイを与える場合は、目安量よりも少なめに調節してあげることが大切です。
犬とキウイに関するよくあるQ&A
最後に、犬とキウイに関するよくあるQ&Aをまとめましたので、順番にご覧ください。
犬にキウイを与えると吐く。どうすれば良い?
また、アレルギーを持っていないとしても、胃腸の調子が悪い時に吐いてしまう事もあります。
あまりにも嘔吐の症状が強くて心配な場合は、動物病院に連れて行きましょう。
犬にキウイの種・芯を与えてしまった……。これって大丈夫?
しかし、キウイの芯はそこまで硬くありませんし、種はそのままの状態で便と一緒に出てくる事がほとんどです。
キウイの種・芯をわざわざ与える必要はないですが、もし食べてしまったとしても心配し過ぎることはないでしょう。
キウイ以外に犬が食べてもいいフルーツはある?
このフルーツを与えても良いのかな?と疑問に思った時は、「犬+フルーツ名」で検索すると答えがすぐに出てきます。ぜひ試してみて下さいね!
キウイは犬に与えても大丈夫な果実!適量を守って安全に与えましょう。
- キウイは犬が食べても大丈夫なフルーツ。
- グリーンキウイ・ゴールドキウイ、どちらも与えてOK!
- 適度に与えることで、消化吸収・免疫力などのサポートが期待できる。
- あくまでも「おやつ」の位置付け。必要摂取カロリーの10%以内で調節しよう。
- 皮・種・芯は避けて、果肉の部分だけを細かく刻んでから与える。
- まずは少量から与えて、アレルギー反応が起こらないかをチェックする。
- 持病がある場合は、キウイを与える前に必ず獣医師に相談する。
キウイは犬が安全に食べられるフルーツです。ビタミンや食物繊維が豊富に含まれているので、適度に与えることは愛犬にとってもメリットがあるでしょう◎
ただし、いくら良いからといって与えすぎはNG!あくまでも「おやつ」「ご褒美」として、1日に必要なカロリーの10%以内に抑えることが大事です。
愛犬の健康的な食生活は、総合栄養食であるドッグフードから始まります。愛犬に合った栄養満点のドッグフードでまずは健康のベースをしっかりと作りましょう。
RER(kcal)={ √ √(体重 × 体重 × 体重)}× 70
DER(kcal/日)=RER × 年齢・状態に応じた係数
給餌量(g/日)=DER ÷ フード100gあたりのカロリー数 ÷ 100