
トイプードルに限らず、どんな犬を飼う場合であっても一番大切なのが「しつけ」です。
とくにトイプードルは日本で大人気の犬種ということもあり、彼らのしつけや飼い方に悪戦苦闘している飼い主さんは非常に多いですね。
そこで当サイトは、トイプードルの子犬のしつけ方や飼い方について詳しくまとめてみました!努力次第では成犬になってからでも十分間に合いますので、諦めずぜひ実行していただけたらと思います。
目次
【基本】そもそも何で犬にしつけが必要なの?
しつけは、人間と犬が楽しく暮らすために必要なことです。人間と一緒に暮らすからには人間社会について学習し、良いこと・悪いことの区別を覚えていかなければなりません。
もし、犬だけの判断で好き勝手に生活させるとどうなるでしょうか?
飼い主さんの言うことを全く聞かない子になるだけでなく、他の人や犬にも迷惑をかけ、さらには事故や大怪我まで引き起こしてしまうような問題犬になってしまうのです。
つまり、どんな犬に育て上げられるかはすべて飼い主さん次第!もし手に負えなそうな場合は、早めにしつけ教室やトレーニング教室などへ連れて行くことも大切です。
トイプードルの子犬はいつからしつけをするべき?
基本的に、どの犬種も子犬期にある程度のしつけを済ませておく必要があります。子犬期は犬種によっても異なりますが、大体生後3ヶ月~1歳半頃までです。
犬は成長とともにいろんな記憶を脳や体にしっかり染み込ませていくので、すでに成犬になった時は子犬のようにしつけをすることが難しくなります。
中でも、トイプードルは賢い犬種で有名です。一度覚えたことはしっかりと記憶するため、生後3ヶ月~6ヶ月頃の間に基本的なしつけをすることが望ましいとされています。
【生後3週~3ヶ月目】母親の元で生活するのが理想的
犬には「社会化期」という期間があり、一般的には生後3週~12週目がその期間と言われています。人間界で例えると、保育園や幼稚園デビューをする前の期間のようなもの。
社会化期はどんな犬種にとっても重要な期間です。母親や兄弟と生活しながら社会行動を身につけていく時期なので、この期間に家族と引き離されるとその後のしつけが難しくなります。
そのため、必ず社会化期を終えた子犬をブリーダーやペットショップから引き取るようにしましょう。その方がしつけをしやすいので、苦戦することも比較的少なくなります。
【生後3ヶ月~4ヶ月目】しつけにもっとも最適な時期!
トイプードルのしつけは、生後3ヶ月~4ヶ月目頃がもっともしやすい時期(社会期を終えた頃)だと言われています。
- 首輪に慣れさせる。
- スキンシップができるようになる。
- トイレトレーニングをする。
- 甘噛みの癖をなおす。
- 無駄吠えをやめさせる。
- お留守番トレーニングをする。
とくにトイプードルのような賢い室内犬の場合、家にきた初日から上記のしつけをスタートさせることが望ましいとされています。すべてとはいかなくても、せめてトイレトレーニングだけはすぐに始めるようにしましょう。
ただし、トレーニングのし過ぎはトイプードルの体力を消耗させるので要注意です。最初の3日間はゆっくり休ませながら行いましょう。
こんな行動はNG!
かわいさからついつい何でもOKになりがちですが、大事な時期に甘やかしてしまうとワガママな成犬へと成長しやすくなります。なるべくこんな行動は控えるようにしましょう。
- ずっと抱っこし続ける。
- 膝の上・体の上に乗せて寝かせる。
- 一緒のベッドで寝る。
- 何でも許しちゃう。
- しつけのスタートを遅らせる。
これらをやることでトイプードルと飼い主さんの立場が逆転し、トイプードルがリーダー化してしまいます。
この時期にもっとも大切なことは、犬に主従関係を認識させることです。主従関係ができていればどんなしつけも成功しやすくなるので、手こずることが少なくなります。
【生後5ヶ月】しつけが難しくなる時期(反抗期)
実は、トイプードルには反抗期があります。ちょうど生後5ヶ月目頃にホルモンバランスが激しく変化するため(個体差あり)、しつけに手こずることが増え始めます。
なので、できれば反抗期を迎えるまでに基本的なしつけは済ませておきましょう。基本的なしつけができていれば、トイプードルのワガママに振り回されることもなくなります。
【生後6ヶ月】徐々に散歩を始める時期
さぁ、生後6ヶ月にもなったらいよいよ散歩デビューです!
散歩デビューを早いうちからさせようとする飼い主さんも多いですが、トイプードルは生後6ヶ月目頃からで十分です。それまでは家の中で運動をさせましょう。
そして散歩の量ですが、初めのうちは1日10分程度から慣らしていくことが望ましいです。いきなりたくさん歩かせてしまうと、トイプードルが疲れてしまいます。
それに、まだ外の世界での立ち振る舞いも分かっていません。時間をかけて散歩の量を増やし、その中で他の人や犬との関りながら散歩のルールを身につけさせてあげましょう。
トイプードルのトイレトレーニングが成功する5つの方法
トイプードルのトイレトレーニングは、家にきた初日から始めるのが基本です。なぜならトイプードルは室内犬なので、室内でちゃんと排泄できるようにしつける必要があるからです。
それでは、トイレトレーニングで大切な5つのポイントを紹介したいと思います。
「しそうなとき」はすかさずトイレへ誘導!
トイプードルが「しそうな様子」を見せたら、すかさずトイレへ連れて行きましょう。そのため、初日から家に誰もいないという状況はつくらないことをおすすめします。
- 寝起き(昼寝も同様)
- 遊んでいる時
- 食後
基本的に、トイレをしたくなる時の様子というのはすぐ分かります。そわそわして落ち着かなくなったり、後ろ足がぎこちなくなったりするといったサインを見せてくれますよ。
ちゃんとトイレができたら褒める!
トイレまで誘導したら、そこでトイプードルが排泄を済ませるまで待ちます。そして無事トイレが済んだら、ご褒美におやつをあげて思いっきり褒めてあげましょう。
トイレのサイズは大きめが鉄則!
トイレのサイズが極端に小さいと、排泄物がハミ出る原因となります。なるべく余裕のある大きさ、できればトイプードルがくるくると回れる大きさのトイレシートを用意しましょう。
また、トイレは常にきれいにしておくことです。犬はきれい好きな子が多いですから、排泄物で汚れているだけでトイレをしてくれません。
もし飼い主さんの不在時間が長くなりそうな時は、トイレシートを2ヵ所、あるいは2倍の大きさにして用意しておくことをおすすめします。
トイレと寝床は別にする!
トイレと寝床が一緒だと、これもトイレトレーニングを失敗させる原因となります。私たちだってトイレとベッドが同じなんて嫌ですよね?それと一緒です。
トイプードルが安心してトイレに集中できるよう、ちゃんと寝床と分けてあげましょう。
失敗して当たり前だと思うこと!
初めからトイレトレーニングに成功する犬はほとんどいないです。何度も失敗をしてようやく覚えていくものなので、失敗する度に感情的になって怒らないようにしましょう。
トイプードルの甘噛みの治し方と対策方法はこれ!!
トイレの次にもっとも多いしつけの悩みは「甘噛み」です。甘噛みは放っておくと私たち人間を怪我させてしまうので、子犬の時期に必ず治すようにしましょう。
- 歯茎がムズムズしてなんだか痒い。
- 遊びで興奮している。
- 噛めば要求が通ると思っている。
歯茎がムズムズする甘噛みの場合
生後5ヶ月頃は歯が生え変わる時期でもあるので、歯がゆさから人間の手を甘噛みをしようとする子が多いです。しかし、それはすぐにやめさせましょう!
なぜなら次第に「人の手を噛んでもOK」と学習してしまうので、飼い主さんだけでなく他の人の手も噛んでしまいます。非常に危険です。
この場合の対策方法は、歯がゆそうにしていたら噛んでも大丈夫なオモチャを与えるようにしましょう。ぬいぐるみでもロープでもなんでもOKです!
遊びで興奮して甘噛みする場合
本気になって遊んでいると、その延長線上で思いっきり噛んでくることもあります。しかも飼い主さんが「痛い!」などと叫んで興奮すると、トイプードルは「飼い主が喜んでる・楽しんでる」と勘違いして甘噛みがエスカレートしてしまいます。
この場合の対策方法は、噛まれた時に何も言わずスッと立ち上がることです。そして背を向けてその場から立ち去りましょう。
これを繰り返すとトイプードルは徐々に「あれ?」と思うようになり、自分が噛んだことで遊んでもらえなくなると学習していきます。噛まれた時に「痛い!」などと興奮してはいけません。
噛めば要求が通ると思っている場合
甘噛みをやめさせたいからと、噛んでくる度におやつをあげるのは絶対にやめましょう!なぜなら「甘噛みをすればおやつがもらえる」と学習してしまうからです。
要求による甘噛みをしてきた場合、口吻(マズル)を掴んで「ダメ!」と低い声で叱りましょう。口吻は犬の急所なので、掴まれることをすごく嫌がります。「噛むと口吻をつかまれる」と学習させることで、次第に噛んで要求してこなくなりますよ!
トイプードルの無駄吠えの治し方と対策方法はこれ!
トイプードルは基本的に無駄吠えが少ない犬種だと言われています。しかし無駄吠えがやたら多い場合、何か理由があって吠えているんだということを理解してあげましょう。
「吠える」のは犬にとって意思表示であって「無駄」ではありません。人間が言葉でコミュニケーションをとるのと同じことですから、むやみに犬を叱らないであげて下さいね。
- 警戒しているから
- 怖いから
- 興奮しているから
- 要求が通らないから
- 寂しいから
警戒からくる吠え癖の治し方
警戒して吠える場合、早く自分のテリトリーから追い出したいという気持ちの表れです。
状況 | 対策方法 |
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家の外にいる人に吠える |
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訪問者に吠える |
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怖さからくる吠え癖の治し方
怖くて吠える時というのは、自分の身を守ろうとしていたり、嫌な体験がトラウマになっている場合が多いです。あとは社会化不足による警戒心もあります。
状況 | 対策方法 |
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チャイムに吠える |
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掃除機に吠える |
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他の犬に吠える |
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興奮からくる吠え癖の治し方
興奮して吠える時というのは、嬉しくて大興奮している時です。早くかまってほしい~!という気持ちの表れですね。
状況 | 対策方法 |
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飼い主が帰宅した時に吠える |
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要求からくる吠え癖の治し方
要求が通らなくて吠えるということは、トイプードルの立場が上になっている場合が多いです。飼い主さんがリーダーであることを改めて認識させましょう!
状況 | 対策方法 |
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明らかに何かを要求して吠える |
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寂しさからくる吠え癖の治し方
寂しくて吠えている時というのは、飼い主さんが近くにいなくて寂しい思いをしている場合がほとんどです。「クーンクーン」という鳴き方だったら間違いなくそうですね。
状況 | 対策方法 |
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お留守番中に鳴く |
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夜鳴きをする |
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トイプードルのしつけはスキンシップがコツ!
しつけをするにあたり、まずはトイプードルと適度なスキンシップを図ってみましょう!この時いきなり全身を触りまくるのでなく、様子を見ながらそっと触れていきます。
順番としては、
が理想ですね。初日は背中だとしたら、次の日は首元も触ってみるといった感じで時間をかけてゆっくり行うことがポイントです。
スキンシップが図れるようになると首輪もつけやすくなるし、主従関係が築きやすくなるのでしつけもしやすくなります。
トイプードルは初めて犬を飼う人でも飼いやすい犬種です。利口で人懐っこいので、ちゃんと信頼関係さえ築ければしつけに手こずることは基本的にありません。
しつけが上手くいかないからといって、叩く、蹴る、はたくといった体罰のような行動は絶対にとらないで下さいね。自分がされたら嫌なことは動物にもしない。これがルールです。
トイプードルと良い関係を築くためにも、肩ひじを張らず、そして心を穏やかにしながらメリハリをもってしつけを行っていきましょう。