「愛犬のシャンプーをする頻度がイマイチよく分からない」とお悩みの飼い主さんは多いかと思います。
そこで今回こちらでは、犬のタイプや年齢に合わせた理想のシャンプー頻度についてまとめてみました。
また、正しいシャンプーのやり方や乾かし方についても、写真付きで分かりやすくお伝えしていきます◎ぜひ参考にしてみて下さいね。
目次
犬のシャンプーの頻度は月に1~2回が理想!
犬のシャンプーをする頻度は、月に1~2回が理想とされています。ただ、毛の長さや年齢、犬種によって理想とされるシャンプーの頻度は微妙に変わってくるんです。
洗いすぎると必要な油分まで落としてしまうので良くないですし、逆に洗わなさすぎると汚れが溜まって皮膚トラブルに繋がります。
健康的な皮膚・被毛の状態をキープするために、あなたの愛犬に合ったシャンプーの頻度を探っていきましょう。
【犬のタイプ別】理想的なシャンプーの頻度とコツ!
タイプ | 理想の頻度 | 主な犬種 |
---|---|---|
長毛種 |
2~3週間 に1回 |
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短毛種 |
1ヶ月 に1回 |
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短頭種 |
2~3週間 に1回 |
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こちらでは、長毛種・短毛種・短頭種といった犬のタイプ別で、理想的なシャンプーの頻度をまとめてみました。
あくまでも目安になるので、すべてのコにピッタリと当てはまるわけではありません。しかし、シャンプーの頻度を考えるヒントになる事は間違いないでしょう。
【トイプードル・ポメラニアン等】長毛種のシャンプー頻度は2~3週間に1回!
- シャンプー前のブラッシングは念入りに行う
- シャンプー前の流しでしっかりと地肌まで濡らす
- 地肌までシャンプー剤を行き渡らせる
- コンディショナーを使用して指通りを良くする
- すすぎ残しがないようにしっかりと流す
- ブラシを使いながら丁寧にドライヤーをかける
長毛種の場合、長い毛に汚れが溜まりやすく、日々のブラッシングだけではなかなか汚れが落ちません。毛が短い犬と比べて、シャンプーの頻度はやや多い方が良いと言われています。
トリミングサロンでシャンプーをしてもらっている場合は、その回数もカウントして頻度を決めてみて下さいね。
【チワワ・柴犬等】短毛種のシャンプー頻度は1ヶ月に1回!
- 洗浄力の優しいシャンプーを使用する(皮脂を取りすぎない)
- ダブルコートの場合、換毛期にシャンプー頻度をやや多めにする
- シャンプーが終わった後はタオルドライだけでもOK
短毛種の場合、長い毛の犬と比べて汚れが溜まりにくい傾向にあります。なので、シャンプーの頻度はやや少なめでOK!
むしろ洗いすぎて乾燥を引き起こし、皮膚トラブルに繋がる事を避けるのが大切です。
ただし、毛が二重構造になっているダブルコートの犬に関しては、換毛期に毛がごっそりと抜けます。その辺りのシャンプー頻度は、1~2週間に1回など臨機応変に対応するのがおすすめです。
【パグ・シーズー等】短頭種のシャンプー頻度は2~3週間に1回!
- しわになっている部分の汚れをしっかりと落とす
- しわが多い顔周りは特に丁寧に洗う(スポンジ・ガーゼを使用するとGOOD)
- シャンプー後のふき取りも、しわに合わせて丁寧に行う
- 皮膚トラブルを起こすコも多いので、なるべく低刺激なシャンプー剤を選ぶ
「鼻ペチャ犬」と呼ばれているパグやシーズー等は、皮脂の分泌量やしわの数が他の犬種よりも多い傾向にあります。なので、シャンプーの頻度はやや多めになるという事を覚えておきましょう。
とにかくしわ部分に汚れが溜まりやすいので、めくって丁寧に洗う+流すことが大切です。
ちなみに、顔周りは特にしわが多いのでゴシゴシ洗いたくなりますが、鼻が低く水を嫌がるコもいます。そういう時は、スポンジやガーゼを使用して優しく汚れを落としていきましょう。
【子犬・老犬】シャンプー頻度は成犬より少なめ!
続けて、子犬と老犬のシャンプー頻度の目安についてお伝えしていきます。
子犬のシャンプー頻度は1ヶ月に1回程度。
子犬の全身シャンプーは、ワクチン接種プログラムが終わってから1週間を目安に始めてみましょう。頻度は1ヶ月に1回から徐々にトライしてみる事をおすすめします。
それまでは濡れタオルで体を拭いてあげたり、足だけ部分的に洗ってみたりして、本格的なシャンプーまでの慣らし作業を行うのが良いでしょう。
子犬のうちからシャンプーに慣れておけば、成犬になってからもスムーズにさせてくれるケースが多いです。シャンプー後はたくさん褒めてあげて、シャンプーを楽しいイベントとして捉えてもらえるよう意識してみて下さいね。
老犬のシャンプー頻度は2ヶ月に1回程度。
老犬になると体力の低下に伴って、シャンプーが負担になってしまうケースも多いです。無理をさせないよう、2ヶ月に1回を目安にシャンプーを行いましょう。
できるだけ体調が良さそうな日を選ぶことが大事です。また、シャンプー時間が長いと心臓に負担がかかってしまう事もあるので、すべての工程をササッと終わらせるよう意識してみて下さいね。
段取りよくシャンプーを行うための事前準備や、吸水力の高いタオルを使ってドライヤーの時間を短縮するなどの工夫が大切になってきます。
【脂漏症などの皮膚病】犬のシャンプー頻度・種類は獣医師に聞く。
- 脂漏症(マラセチア皮膚炎)
- 膿皮症
- 皮膚炎(ノミ・真菌・アトピー等)
愛犬が皮膚トラブルを抱えている場合は、まず病院に行って獣医師に相談しましょう。犬の皮膚病の種類はたくさんあるので、自己判断でコレ!と決めつけるのは危険です。
先生とよく相談しながら、どのように治療を進めていくのかを決めます。また、シャンプーの種類・やり方・頻度などの日常的なケア方法についても、しっかりと聞いておくのが大事です。
【準備編】犬のシャンプーに必要なグッズはこれ!
グッズの 画像と名前 |
特徴 |
---|---|
ブラシ |
シャンプー前にブラッシングをする用。一番人気のスリッカーブラシがおすすめ。 |
犬用シャンプー |
犬の皮膚+被毛に合わせて作られた専用のシャンプー。 |
犬用リンス |
犬の皮膚+被毛に合わせて作られた専用のリンス。 |
洗面桶 |
シャンプーを泡立てるために使用する桶。 |
泡立てスポンジ |
シャンプーを泡立てるために使用するスポンジ。 |
タオル |
シャンプー後の愛犬を拭く用。吸水力の高いものがおすすめ。 |
ドライヤー |
愛犬を乾かすアイテム。犬専用のドライヤーが理想的。人間用のものを使う場合は、弱風・温度低めに設定できるものを使用する。 |
犬のシャンプーに必要なグッズをまとめてみました。あらかじめ必要なものを近くに揃えておくと、シャンプーが最後までよりスムーズになります。
ちなみに人間のシャンプーはphが異なるため、犬の肌には合いません。必ず犬用のシャンプーを用意するようにしましょう。
犬用のシャンプーの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。どんなものを買ったらいいのか分からない場合、ぜひ参考にしてみて下さいね。
【実践編】7STEPで簡単!犬のシャンプーのやり方。
- ブラッシングで犬の毛を整える
- 37℃前後でシャワー温度を調節。体を濡らしていく
- 肛門絞りをする
- シャンプー剤を泡立てる
- 優しく体を洗っていく
- しっかりと洗い流す
- リンス剤で仕上げる
こちらでは、正しい犬のシャンプー方法を7つのSTEPに分けてお伝えしていきます。実際の写真を見ながらチェックしていきましょう。
ブラッシングで犬の毛を整える。
- シャンプー中の抜け毛を防ぐことができる。
- 途中で毛がもつれたり絡むことを防げる。
- シャンプーの泡が馴染みやすくなる。
シャンプーをする前に、まずはブラッシングを行います。とくに毛の長い犬は、事前のブラッシングをしっかりと行いましょう。
面倒だからとこの工程を飛ばしてしまうと、シャンプー中に毛がもつれる原因になります。
37℃前後でシャワー温度を調節。体を濡らしていく!
足 → お尻 → 尻尾 → 背中 → 体 → 顔
シャワーの温度は37℃前後くらいに設定します。人間がシャワーを浴びる時の温度より、ややぬるめくらいの温度感です。
シャワーの温度が確認できたら、今度は犬の体を濡らしていきます。基本は、足から顔に向かって濡らしていくことです。顔は一番最後になります。
水圧を弱めに設定し、シャワーヘッドを地肌に密着させながら体を濡らしていきましょう。こうすることで、犬が水圧や音にビックリして怖がらずに済みます。
肛門絞りをする。
- 尻尾を片方の手で持ち上げて、もう片方の手の指で肛門を押さえます。抑え方のポイントは、時計の4時と8時にあたる部分を指で押さえることです。
- 押さえたところを、下から上に押し上げるような感じで絞り出します。肛門から悪臭のある膿みたいなものが出てきたら完了です。
体や顔を濡らしたついでに、犬の肛門腺も絞ってあげましょう。悪臭のある分泌液が出るため、シャンプーをかける前に行うことをおすすめします。
犬の肛門腺絞りは、コツを掴むまで難しいと感じる方が多いです。よく分からない場合は、トリマーさんや獣医師さんにやり方を教わるのもアリだと思います。
肛門腺絞りを行う目安は、月に1回程度です。放っておくと炎症や化膿を引き起こす原因となるので、定期的に出してあげましょう。
シャンプー剤をふわふわに泡立てる。
- 洗面桶にぬるま湯を入れる
- 犬用シャンプー剤を混ぜる
- 泡立てスポンジなどでふわふわの泡を作る
シャンプーへと入る前に注意しておきたいことがあって、それは犬の毛を利用して泡立てないことです。犬の毛を利用してゴシゴシ泡立ててしまうと、摩擦が生じて皮膚や毛にダメージを与えてしまいます。
スポンジなどを利用して、泡立てておくようにしましょう。きめ細かい泡でシャンプーすることにより、余分な汚れを吸着して落としやすくしてくれます。
優しく犬の体を洗っていく。
ふわふわの泡で犬の体や顔を優しく洗っていきます。手で洗っても良いですし、スポンジやシャンプーブラシを使用するのも良いでしょう。
それぞれの部位の洗い方のポイントを以下にまとめたので、順番にご覧ください。
胴体
胴体は、指の腹を使ってマッサージするように洗っていきます。陰部や肛門周り、脇の下なども忘れずに洗いましょう。
四肢
足は汚れが溜まりやすい部分なので、丁寧に洗うことを心がけましょう。とくに足の内股、指の間、肉球の間は、細菌が繁殖してにおいやすくなっています。
こういった細かいところを重点的に洗っていくことで、におい残りが防げるのでおすすめです。
顔
泡が目や鼻に入らないよう、十分に注意しながら洗っていきます。最初からたっぷり泡をのせるというよりかは、少量ずつ様子を見ながら足していきましょう。
目やには、湿らせたタオルなどでやさしく拭き取ってあげるのがおすすめです。
耳
耳は意外と脂っぽい部分なので、泡を使って丁寧に洗いあげていきます。この時、耳の中まで洗わず、ヒラヒラとした部分(耳介)だけ洗うようにしましょう。
もしも耳の中に泡などが入ってしまった場合は、お湯で流してシャンプー後に綿棒などでしっかりと水気を拭き取ります。
しっかりと洗い流す。
顔 → 耳 → 胸 → 背中 → 体 → 足 → 尻尾
全体を洗い上げたら、今度はすすぎに入ります。ここでしっかりと泡を洗い流さないと、フケ、痒み、皮膚炎の原因となるので注意しましょう。
最初の「体を濡らす」とは逆のイメージですね。すすぎ残しがないようにするためには、体の高い位置から毛並みに沿って流していくのがポイントです。
この時もまた、シャワーヘッドを体に密着させるような感じで流していきましょう。
リンス剤で仕上げる。
- 洗面桶にぬるま湯を入れる
- 犬用リンス剤を混ぜる
- 手でかき混ぜてリンス剤を薄める
十分に洗い流せたら、仕上げにリンスをします。この時のポイントは、原液ではなく薄めたリンスを使うこと。薄めたリンスをまんべんなく被毛に擦り込ませていきましょう。
馴染ませ終わったら、先ほどの洗い流しの順番と同じ要領でリンスをしっかりと洗い流していきます。
【仕上げ編】犬をシャンプーした後の乾かし方3STEP!
- 体をブルブルと震わせる
- タオルドライで余分な水分を取る
- ドライヤーで乾かす
続けて、愛犬をシャンプーした後の乾かし方についてお伝えしていきます。3ステップで分かりやすくまとめてみたので、順番にご覧ください。
ここで間違った乾かし方をしてしまうと、犬が体調を崩したり、せっかくの被毛がゴワつく原因となるので十分に気をつけましょう。
体をブルブルと震わせる。
いきなりドライヤーで乾かすのではなく、まずは愛犬自身にブルブル震えてもらって脱水を行いましょう。
ブルブルしない時は、耳に息を吹きかけると全身をブルブルとさせてくれる事が多いので、試してみて下さいね。
タオルドライで余分な水分を取る。
ブルブルで大まかな水分が飛んだら、今度は乾いたタオルで水分を拭き取っていきます。
ゴシゴシとこするのではなく、タオルを押し付けて水分をタオルに吸わせるようなイメージです。必要以上にゴシゴシすると、被毛がもつれる原因となります。
タオルドライをしっかり行うことで、この後のドライヤーでの乾かしがグッと楽になるでしょう。
ドライヤーで乾かす。
お腹 → 背中 → 体 → お尻 → 胸 → 足 → 顔 → 耳 → 尻尾
タオルドライをした後は、ドライヤーでしっかりと乾かしましょう。この時にスリッカーブラシで毛をとかしながら乾かすと、通常よりも早く乾く+毛並みが整うのでおすすめです。
体が濡れた状態は、犬の体温をどんどん下げてしまいます。とくにお腹は冷えやすいので、必ずお腹周りから乾かすようにして下さい。
また愛犬がドライヤーの音に怯えないよう、優しめの風で乾かしてあげるのがポイントです。高温すぎるのも良くないので、中くらいの温風設定で乾かしてあげましょう。
犬のシャンプー頻度は1ヶ月に1~2回が理想!犬種・年齢に合わせるのが大事。
- 犬のシャンプーの頻度は月に1~2回が理想。
- 犬のタイプによっても理想の頻度が変わってくる。
- 子犬の全身シャンプーは、ワクチン接種後1週間から始められる。頻度は1ヶ月に1回程度がおすすめ。
- 老犬のシャンプー頻度は、2ヶ月に1回程度がおすすめ。
- 皮膚病がある犬の場合、獣医師のアドバイスに従ってシャンプーを行う。
- 正しいシャンプーの手順+乾かし方を実践することが大事。
犬のシャンプーをする頻度は、1ヶ月に1~2回くらいが理想とされています。洗いすぎor洗わなさすぎは、どちらも犬の皮膚トラブルを引き起こす原因になってしまうので注意が必要です。
長毛種・短毛種・短頭種など犬のタイプや、子犬・老犬などのライフステージに合わせて、あなたの愛犬にピッタリ合うシャンプー頻度を探っていきましょう。
また、正しいシャンプーの手順や乾かし方を実践することも大事です。愛犬にシャンプー=楽しいイベントだと思ってもらえるよう、チャレンジしてみて下さいね!