犬と暮らし始めたらまず始めに教えておきたいのが、トイレトレーニングです。
トイレトレーニングが早く進めばケージやサークル内に犬を拘束しておく時間が減り、家族と一緒に同じ空間で暮らす時間を増やすことができるようになります。
こちらで紹介するトイレトレーニングは、迎えたばかりの子犬にのみ有効な方法ではありません。トイレトレーニングがうまくできない成犬、または成犬から家庭に迎えた犬にも活用できるトイレトレーニングです。
目次
犬のトイレのしつけは超大事!迎えたその日から始めよう。
- ストレスの少ない排泄は、犬の健康管理に繋がる
- 天候が悪い日でも我慢せず排泄できる
- お家の中が排泄物で汚れない
ちゃんとトイレのしつけを行うことは、愛犬の健康管理のためにも大事です。排泄を我慢することで起こる病気もたくさんあります。
外でしか排泄をしないコもいると思いますが、悪天候の中散歩に行くのは大変ですよね。飼い主さんが体調を崩している時にも負担がかかってしまいます。
またトイレでは無い所で粗相をしてしまうと、お部屋の掃除も大変です。トイレのしつけを行うことは、愛犬にとっても飼い主さんにとっても大事だと言えます。
犬のトイレのしつけに必要なグッズ!
グッズの画像と名前 | 特徴 |
---|---|
サークルorケージ |
行動エリアを囲うための柵。 ※上からの飛び出し防止・二足で飛び跳ねて膝を痛めてしまうことを防止するためにも、できれば天井付きのものをおすすめします。 |
トイレシート |
排泄物を吸収してくれるシート。 |
トイレトレー |
トイレシートを設置できるトレー。 |
まずは、犬のトイレのしつけに必要なグッズについてお伝えしていきます。
【サークル・ケージ】ベッドとトイレを置けるサイズがおすすめ!
サークルやケージは、トイレの位置を分かりやすくするために便利なアイテムです。最初のうちは、この中にベッドとトイレを設置して、いつでもいけるような環境を整えておくのが良いでしょう。
ただ犬はキレイ好きという習性があるので、あまりにもトイレとベッドの位置が近すぎると嫌がる場合もあります。
トイレとベッドをある程度離して置ける、ゆったりとしたサイズのものが一番理想的です。
【トイレシート】愛犬の大きさに合わせて選ぶ。
こちらのトイレシートの上で、排泄を行うようにトレーニングします。犬は排泄をする前にクルクルと回る習性があるので、体の2~3倍くらいの大きさのトイレシートを選ぶのが良いでしょう。
吸水力があって、ニオイも押さえられるような商品がおすすめです。トイレシートは排泄をするたびに替えてあげます。
【トイレトレー】トイレと認識しやすくなるグッズ。
愛犬の体の大きさに合ったトイレシートを設置できるトレーを選びましょう。
犬のトイレと言えば、トイレシートの上からすのこを被せるタイプが一般的に人気です。トイレシートを破ったり、食べたりできないのでいたずら防止に役立ちます。
しかし、このタイプのトイレトレーは足当たりを嫌い苦手とする犬も多いのも事実です。トイレシートをいたずらしない場合は、トイレトレーは使用せず床にじかにシートを置いてみましょう。
また、犬のトイレトレーニングは家の中のトイレの「配置場所」ではなく、トイレの「素材」で覚えさせることが大切です。そうすることでトイレシートまたは、トイレトレーがあればお泊りに行っても正しい場所で排泄できるようになれます。
トイレトレーは最低でも週に1回洗って、清潔な状態を保ちましょう。
【3STEPで簡単】犬のトイレのしつけ方法!
- タイミングが来たらトイレへ誘導する
- トイレが終わったら思いっきり褒める
- サークル・ケージの外に出してあげる
こちらでは、具体的なトレイのしつけ方法をお伝えしていきます。実際の写真を見ながら、3ステップで簡単にできる方法を学んでいきましょう。
タイミングが来たらトイレへ誘導する。
- 寝起き(昼寝のあとも同様)
- 遊んでいる時
- 食後
- 水を飲んだ後
- 興奮した後 等
- そわそわする
- くるくる回りだす
- 床を嗅ぐ 等
はじめはトイレをケージの中に1個設置します。愛犬の排泄のタイミングがきたら、ケージの中に誘導してあげましょう。
誘導するときは抱っこはせずに、愛犬の好きなおもちゃやおやつを使ってケージの中まで歩かせて連れていきましょう。抱っこをしてしまうと、犬が自らケージのまで戻り排泄をする習慣がつきにくくなります。
上記で挙げた項目は、特に排泄をしやすいタイミングと排泄前に見られるそぶりになるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
また犬の年齢によって、どれくらいトイレを我慢できるかは異なります。愛犬の様子をよく観察し、どれくらいの間隔で排尿、排便するかを把握しておくことが大事です。
トイレが終わったら思いっきり褒める。
ケージの中のトイレで排泄ができたら、愛犬をすぐに誉めてあげます。タイミングよく褒めるのがコツです!
「上手にできたね」「えらいね」といった形で、言葉に出して褒めてあげることを忘れずに行いましょう。
サークル・ケージの外に出してあげる。
褒めたあとはすぐにケージから愛犬を出してあげます。ここでも大切なのはタイミング!
排泄をしたらすぐにケージから出してあげないと「排泄する=ケージから出ることができる」の関連を理解しません。しつけはタイミングが命です。
【まとめ】犬のトイレのしつけはこの工程の繰り返し!
- タイミングが来たらトイレへ誘導する
- トイレが終わったら思いっきり褒める
- サークル・ケージの外に出してあげる
ケージの外で犬が自由になっている間に犬と遊んであげたり、トレーニングをしたりコミュニケーションをとってあげます。
次の排泄のタイミングがきたら、おやつやおもちゃを利用して誘導しケージの中に犬を戻し、再び排泄をしたらまたケージから出してあげます。
これを繰り返すことで、犬はケージの中に戻り排泄をしたらケージから出て自由になれることを学んでいきます。
【子犬・成犬】トイレのしつけのコツはこれ!
続いて、子犬と成犬それぞれのケースに合わせたトイレのしつけのコツをお伝えしていきます。
子犬はトイレの間隔が短い!しっかりと観察するのが大事。
個体差はありますが、基本的には子犬のうちはトイレの間隔が短いです。犬のサイズによっても異なりますが、生後4か月齢前までは30分以内の間隔ですることもあります。
2~3日、子犬の排泄パターンを観察するとどれくらいの頻度でトイレに行きたくなるかが分かるようになります。
しっかりと愛犬の行動を観察して、トイレの頻度やタイミングの傾向を探っていくのが大事です。
また、ペットショップやブリーダーの元でどのようなグッズを使用してトイレをさせていたか?という点を確認するのも大切になってきます。
できるだけ慣れ親しんだグッズを使ってあげる方が、トイレに対する混乱も少なくなるでしょう。
成犬でもトイレのしつけのし直しは可能!ただ時間はかかりやすい。
成犬になってからお家に迎え入れるというケースも少なくありません。この場合、今までのクセが染み付いているため、子犬のトイレトレーニングよりも時間がかかりやすい傾向にあります。
ここで大切なのは、正しいトイレトレーニングのステップを踏み、根気よく愛犬と向き合うという事。そうすれば、ちゃんとトイレのやり方を覚えてくれるようになるでしょう。
だいたい3~4時間おきにトイレをしたくなる傾向にあるので、そのタイミングを逃さず確実にトイレまで誘導するのが重要です。
犬のトイレのしつけを成功させる3つのコツ!
- 失敗させない環境を整える
- タイミングよく褒めてあげる
- 失敗した時に怒らない
こちらでは、トイレのしつけを成功させるコツを3つのポイントにまとめてみました。順番にご覧ください。
失敗させない環境を整えて、成功体験を重ねていく。
トイレのしつけを行う時は、飼い主さん側で「失敗させない環境」を整えてあげる事が重要になってきます。
愛犬に合うトイレのグッズを揃えることはもちろん、愛犬の行動をしっかりと観察してトイレにちゃんと誘導してあげましょう。
成功体験を積み重ねることであなたの愛犬も自信がついてきて、学習へと繋がっていきます。
しつけはタイミングが命!すかさず褒めてあげる。
しつけはタイミングが命なので、排泄がちゃんと出来た直後に褒めてあげましょう。タイミングが少しでもズレてしまうと、何で褒められているのか分からなくなってしまいます。
満面の笑みで「うまくできたね~!凄い凄い!」と、優しいトーンで褒めてあげるのがおすすめです。
また、お気に入りのおやつ等を与えるのも良いでしょう。(与えすぎには注意が必要)
失敗した時は決して怒らない。淡々と汚れを片付ける。
- 排泄そのものがダメな行為だと覚えさせてしまう可能性がある
- 叱り方が中途半端だと褒められていると勘違いさせてしまう可能性がある
- 叱るタイミングがずれていると犬叱られた理由が分からなくなってしまう
- 飼い主のいないところでコソコソ排泄するようになる可能性がある
愛犬がトイレに失敗するとガッカリする気持ちもよく分かります。ただ、そこで怒ってしまうとさらにトイレの失敗の原因をつくってしまうので要注意です。
トイレではない場所に粗相をしてしまった時は、ただ淡々と汚れを片付けましょう。粗相をした場所は消臭スプレーを使って綺麗に掃除をしてあげます。
掃除をしている際に、飼い主の手やウェットシートなどにじゃれてくるようなら、クレートやケージなどに入れて行いましょう。
トイレのしつけが完了する期間は個体差がある。
トイレのしつけが完了するまでの期間は、犬によって個体差が出てくるところです。基本的に子犬の場合は、1~2ヶ月くらいを目安にするのが良いと言われています。
飲み込みがかなり早い子犬であれば、1ヶ月もしないうちにマスターする場合もあるでしょう。
ただし、成犬の場合は今までのクセを修正する作業になってくるので、基本的にはそれ以上かかるケースが多いです。
とにかく根気よく愛犬の様子を観察して、正しいトイレのしつけ方法を淡々と実践していくことが大事になってきます。
犬のトイレのしけつができない…。失敗する主な9つの原因!
- トイレのしつけがまだ完了していない
- トイレとベッドの距離が近い
- トイレが清潔ではない
- トイレが小さすぎる
- トイレの場所が悪い
- トイレ近くにカーペットなどが置いてある
- 一度粗相した場所にニオイがこびり付いている
- 失敗をきつく叱った経験がある
- マーキング行為
トイレで失敗してしまう主な原因をまとめてみました。すべてがこちらに当てはまるわけではありませんが、多くのケースはカバーできているかと思います。
まずは、あなたの愛犬がなぜトイレに失敗してしまったのかを、じっくりと振り返ってみることが大切です。
それぞれの原因には対処法があります。考えられる原因を割り出して、そちらに合う対処法をしっかりと実践していきましょう。
以下の記事は、こちらについてより詳しくまとめたものになります。愛犬のトイレの失敗にお悩みの場合は、ぜひ合わせて読んでみて下さいね。
犬のトイレのしつけに関するよくあるQ&A!
最後に、犬のトイレのしつけに関するよくある質問と答えをいくつかお伝えしていきます。
オス犬のトイレのしつけが難しい。コツを教えて!
オス犬のマーキングや足上げおしっこに悩まされる飼い主さんは多いかと思います。
基本的には、壁(ガード)付の2面式のトイレトレーを使用するのがおすすめです。サークルの2面または3面にトイレシートを張ってガードするという方法もあります。
もし可能であれば、水を入れたペットボトルにトイレシートを巻き、それをトイレの真ん中に置いてみましょう。オス犬にとってはそこがターゲットポイントとなり、ペットボトルに向かって足上げおしっこをしてくれるようになります。
犬のトイレのしつけスプレーって効くの?
犬のトイレのしつけスプレーは、大きく分けて2種類あります。1つはトイレに誘導するためのスプレー、もう1つはマーキングを防止するためのスプレーです。
トイレの場所をまだ覚えきれていない場合には、誘導スプレーを使ってトイレの位置を分かりやすくしてあげましょう。
トイレではない場所に粗相をしてしまった場合は、その場所を徹底的に掃除してからマーキング防止スプレーを使用してみることをおすすめします。
老犬を迎え入れた。トイレのしつけをする事は可能?
老犬になると膀胱の筋力の低下などにより、尿を長い間溜めておくことが難しくなる傾向にあるんです。
外でしか排泄しない老犬の場合、お家でのトイレトレーニングをすぐにでも行うことを強くおすすめします。
小型犬と大型犬で、トイレのしつけ方法は変わってくる?
犬は排泄をする前にクルクルと回る習性があるので、体の2~3倍くらいの大きさのトイレシートを選ぶ必要があります。
トレーナーにトイレのしつけを頼むのはアリ?
あなたの愛犬の性格やお家の環境、使用しているトイレアイテム等へのフィードバックを受け取ることで、しつけがスムーズに行く場合もあります。
一度お家の近くにあるしつけ教室を探して、トイレトレーニングのサポートを行っているかどうかを確認してみて下さい。
トイレのしつけは超大事!愛犬の健康や飼い主のためになる。
- トイレのしつけは愛犬の健康管理のためにも大事。
- 迎えたその日からトイレトレーニングを始める。
- まずはケージの中にトイレを設置。正しい手順でしつけを行う。
- しつけはタイミングが命!褒める・ケージから出す工程は、すぐに行う。
- 成犬になってもトイレのしつけは可能。ただし子犬よりも時間はかかりやすい。
- 失敗させない環境を飼い主側で用意するのが大切。
- 成功体験を積み重ねることが、トイレのしつけ成功へのカギ!
- 失敗した時に怒るのは絶対にNG!
トイレのしつけは、愛犬の健康管理のためにも重要です。愛犬を迎えたその日からトイレのしつけを始めましょう。
トレーニングを成功させるためには、難しく考えすぎないことが大切です。成功したらしっかり褒めてあげるを繰り返すと、どんなコでもちゃんと覚えてくれるようになります。
失敗させない環境を飼い主さん側でしっかりと整えて、成功体験をどんどん積み重ねていきましょう。そうすることで、お互いの信頼関係が深まっていきます。