- 爪を切ったら血が出てきて怖くなった。
- 犬が痛がっていてかわいそうになった。
- 肉球まで切ってしまった。
こんなことがあって愛犬の爪を切るのが恐怖になっている飼い主さん、少なくないのではないでしょか?
そんな飼い主さんのために、ここでは愛犬の爪を切る時に参考にしておきたい動画や、爪切りを嫌がる理由やうまくいくコツなどをまとめて紹介していきたいと思います。
目次
【基礎編】まずは犬の爪の構造を把握しておこう!
犬の爪は人間の爪と構造が違います。まずは犬の爪の仕組みをちゃんと抑えておかないと、正しく切ってあげることができません。
犬の爪には血管と神経が通っている
犬の爪を切ったことがある人なら分かると思うのですが、切る場所によっては血が出ます。これは、犬の爪の中に血管が通っているためです。
多くの人が犬の爪切りを躊躇ってしまう理由のひとつに、過去に爪を切った際に血を流してしまったことにあります。血が出てきたら誰だってびっくりして当然ですよね。
さらに根本に近づくほど神経も通っているので、そこを切られた犬は痛い思いをして「キャン」と鳴きます。犬が爪切りを嫌がるようになる主な原因はここにあります。
筒状になっていてカーブを描くように伸びていく
犬の爪は筒状になっていて、その中に血管が通っています。そしてこの血管も爪と一緒に伸びていくため、爪が長くなっている犬ほど血管も伸びている特徴があります。
そして爪の伸び方にも特徴があり、カーブを描くように先が丸くなって伸びていくんですね。四肢で立った時に、爪の先が地面を向いた状態で伸びていきます。
そのため、爪を伸びっぱなしにしてしまうと肉球にささることもあるので注意が必要です。
爪の色には白と黒がある
犬の爪には白色と黒色があります。白い爪なら血管が透けて見えるので切りやすいのですが、黒い爪は血管がよく見えません。
そのため、初めて黒い爪を切る場合は、できるだけ犬の爪切りに慣れている人やトリマーにお願いするのが無難と言えます。
【準備編】犬の爪切りに必要な道具と心構え
次に、犬の爪切りに必要な道具と実勢編です。分かりやすいよう信頼できる動画もシェアしてみましたので、慣れるまでは何度も繰り返し参考にされると良いかと思います。
犬の爪切りに用意する道具
犬の爪切りに用意する道具はたったの3つです。
- 犬用の爪切り(ギロチンタイプもしくはニッパータイプ)
- 爪やすり
- 止血剤
犬の爪を切る際は、必ず犬用の爪切りでカットするようにしましょう。人間用の爪切りでもできないことはないですが、初心者には難しいです。
そして爪切りのタイプですが、ペットショップなどに行くと「ギロチンタイプ」と「ニッパータイプ」の2種類が並んでいます。
ギロチンタイプは、一般的によく使われている爪切りです。輪っかの中に犬の爪を通して固定をし、刃をスライドさせてカットします。初心者でも使いやすいのが特徴。
ニッパータイプは、いわゆるハサミのような爪切り。ギロチンタイプよりも切れ味がよいため、頑丈な爪や太い爪を切るのに向いています。
ちなみにこちらは、プロトリマー「うえぽんさん」の動画です。ギロチンの使い方を分かりやすく解説してくれていますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
爪やすりは切り口をなめらかにするために、止血剤は万が一血管を切ってしまった時のために用意しておきましょう。どちらもペットショップで購入することが可能です。
犬の爪を切る時の注意ポイント!
犬の爪を切る際に、これだけは注意しておこう!というポイントが2つあります。
- 爪切りに慣れていない場合は、一度にたくさん切ろうとしないこと。
- 深く切らなくても、地面についている爪の先を切るだけでも十分。
爪切りに慣れていないとついつい「深く切ってあげなきゃ!」と思うのですが、犬の場合は地面に触れなければ多少長くても大丈夫です。
一気にやろうとすると、慣れていない犬はかなり嫌がります。数日かけて全部の爪をカットするくらいの気持ちでいた方が、犬も飼い主さんもストレスがないのでやりやすいですよ。
【実践編】犬の爪切りの手順とコツ
それでは早速、犬の爪切りの手順を紹介していきたいと思います。今度も、私がいつも参考にしている「亀川正敏さん」による犬の爪切り動画をシェアします。
非常に分かりやすく解説されているので、何度も繰り返して観ると徐々にコツを掴めるようになるかと思います。
動画と異なる部分もありますが、爪切りの手順とコツを以下にまとめていました。
肢を軽く後ろに曲げる
まず、犬を四肢で立たせます。そして爪を切りたい肢を軽く後ろに曲げるように持ちます。この時に肢を持ち上げすぎると犬が嫌がるため、本当に軽く曲げる程度で大丈夫です。
爪切りで少しずつカットする
前足や後ろ足を持たせてくれたら、切る爪の指を軽く持って爪切りで真っ直ぐにカットします。この時にカットするのは、血管の数ミリ手前までです。
切る時の注意としては、いきなりザクッと深く切らないこと。慎重なくらいちょっとずつ切っていくことで、血管や神経まで切ってしまうトラブルを防げます。
もしも爪を深く切り過ぎて血を出してしまった場合は、清潔なガーゼなどに止血剤をつけてそのまま指でおさえて圧迫しましょう。1~2分くらいおさえていれば大丈夫です。
ガーゼだけでおさえて圧迫することも可能ですが、止血剤を使うともっと早く血を止めることができます。
日光がよく当たる場所や明るい場所だと、血管が透けて見えるので切りやすいですよ。
爪やすりで滑らかに整える
カットした断面がそのままだと角ばった状態になるので、爪やすりで角を滑らかに整えてあげましょう。
犬が爪切りを嫌がるようになってしまうのはなぜ?
犬の前脚や後ろ脚を触ると、嫌がって引っ込ませようとしますよね。喜んで触らせてくれることってあまりないと思います。
これは、犬にとって四肢が命と同じくらい大事な部位だからです。足を怪我すると狩りもできなくなるため、本能的に敵から守ろうと引っ込めたりします。
もちろんおとなしく爪を切らせてくれる犬もいますが、過去に痛い思いをしたことがある犬は触られることすらとても嫌がります。虐待や事故、それこそ爪切りの際に血管や神経を切られたことなどさまざまな原因があるでしょう。
そんな犬の爪を無理やり切ろうとすると怪我をさせてしまう恐れがあるので、できるだけトリミングサロンや動物病院にお願いしたほうが良さそうです。
犬の爪を切る頻度はどれくらいがベストなの?
犬の爪は、1~2ヶ月に1回切るのが理想です。
外で飼っている犬や散歩の頻度が多い犬の場合は、地面と爪がこすれて自然と爪が削られていくので頻繁にカットする必要はありません。ただし放置は良くありませんから、定期的に爪のお手入れはするようにしましょう。
室内で飼われている犬の場合は、放置しているとかなり爪が伸び放題になってしまいます。怪我や事故を防ぐためにも、1ヶ月に1回はカットするようにしましょう。
爪を切る目安としては、四肢で立った時に爪の先が床につくようになったらで大丈夫です。とくにフローリングは爪が当たると「カチャカチャ」と音がするようになるので、そうなったら爪を切るタイミングと覚えておくと良いかもしれません。
犬の爪切りの料金(値段)はいくらが相場?
自分で愛犬の爪を切れない場合は、トリマーや動物病院のスタッフにお願いしてカットしてもらうことをおすすめします。
料金は地域や犬の大きさによってバラつきはありますが、平均的に1,000円前後と思っていいでしょう。ちなみに私の住んでいる地域のトリミングサロンでは、800円~1,000円が相場となっています。
爪切りだけお願いするのはちょっと…と思われるかもしれませんが、もちろん爪切りだけお願いしても全く問題ありませんよ!
犬の爪を切るのが怖い場合は、面倒くさがらずにトリマーなどにお願いして定期的に爪を切るようにしましょう。
爪を切らずに放置してしまうと、その爪で自分の体を引っかいたり、歩きづらくなったり、物に引っかかって転倒したりなどの恐れがあるので非常に危険です。
とくに小さいお子さんや赤ちゃんがいる家庭では、犬の爪が武器となって大怪我をさせてしまう恐れもあります。十分に注意しましょう。