トイプードルはくるくるとカールした独特の被毛を持つため、できるだけ毎日ブラッシングをして毛のもつれなどを予防しておきたいものです。
ところが、ブラッシングを嫌がる子も中にはいますよね。そのような子にはどのような方法でブラッシングをするといいのか…?
そこで今回は、ブラッシングが苦手なトイプードルにもブラッシングができるようになる方法とコツなどを紹介していきたいと思います。
目次
【準備編】トイプードルのブラッシングに必要な道具
まず初めに、トイプードルのブラッシングに必要な道具類をまとめてみました。
- スリッカーブラシ(シフトタイプ)
- 仕上げ用のコーム(くし)
- ご褒美用のおやつ
- 獣毛ブラシ(なくてもOK)
スリッカーブラシは、ハードタイプとソフトタイプの2種類あります。トイプードルにはソフトタイプを選んでおきましょう。
獣毛ブラシは、ブラッシングを嫌がる子向けのブラシです。愛犬がスリッカーブラシを怖がるようであれば、1本持っておくと便利かもしれませんね。
ただし、獣毛ブラシで毛のもつれをとることはできません。スリッカーブラシのような役割はないので、あくまでも慣れさせるための道具として活用しましょう。
【実践編】トイプードルを上手にブラッシングする方法とコツ
次に、トイプードルを上手にブラッシングする方法とコツを紹介していきます。
焦らずゆっくり、愛犬にストレスを与えないようやさしくブラッシングしていきましょう。
スリッカーブラシで軽く毛をほぐしていく
まず初めに、スリッカーブラシの柄を下から支えるように軽く持ちます。ギュッと握りしめるとブラッシングの時に力が入ってしまうので、軽く持ちましょう。
そして、スリッカーブラシを背中の皮膚面と平行になるよう動かします。皮膚に押しつけないよう気をつけながら、毛の流れに沿ってやさしくブラッシングをしましょう。
背中をブラッシングしたら、今度はお尻と首回りもブラッシングしていきます。毛量が多いトイプードルの場合は、片方の手で毛を掻き分けながらブラシングすると絡まりにくいですよ。
毛並みに逆らってブラッシング
スリッカーブラシで毛の流れに沿ってうまくブラッシングできたら。今度は毛の流れに逆らってブラッシングしていきます。この時も皮膚面と平行になるようやさしく行いましょう。
顔や耳まわりのブラッシング
背中、首元、お尻周りをブラッシングしたら、今度は顔回りです。
この時に気をつけたいのが、スリッカーブラシをいきなり顔に近づけないこと。犬によっては恐怖を感じてブラッシングを嫌がるようになってしまいます。
顔をブラッシングする際は、鼻先から頭頂部に向けてスリッカーブラシを動かすとうまく毛をとかすことができます。その流れで耳の付け根、耳の表面もブラッシングしましょう。
お腹まわりをブラッシング
次にお腹周りです。お腹まわりは犬にとって急所でもあるため、丁寧にやさしくブラッシングをしてあげないと嫌がられます。
スムーズにブラッシングするためにも、まずは愛犬にリラックスしてもらいましょう。恐怖を感じている状態ではなかなかお腹を触らせてくれません。
本当は横に寝てもらうのが理想ですが、難しい場合はお腹をやさしく撫でることから始めてみましょう。リラックスしている様子が少しずつ見られてきたら、その流れでスリッカーブラシをそっと当てて動かしていきます。
最後はコームで仕上げる
スリッカーブラシで毛のもつれをほぐすことができたら、最後はコームで毛並みを整えていきます。コームは毛に対して垂直に入れ、根元から毛先に向かってやさしく動かしましょう。
この時にまだ引っかかりがあるような場合、そんな時はもう一度スリッカーブラシで毛のもつれをほぐしていきます。コームで無理やりほぐすのだけはやめましょう。
トイプードルのブラッシングはなぜそんなに大切なの?
基本的に、毛量が多い犬には日常的にブラッシングを取り入れる必要があります。
中でも、トイプードルは毛質が他の犬と比べて特徴的です。くるくるとカールした独特のウェーブがかかっているのは、全犬種の中でもトイプードル(プードル)ぐらいでしょう。
ふわふわとカールしているこの特徴的な被毛は、かわいい反面、放置しておくとすぐにゴミやほこりが絡みついてしまいます。
きちんとお手入れをしてあげないと、皮膚炎やアレルギーなどの皮膚トラブルの原因をつくり出しやすくするので気をつけておきたいところです。
それと一番厄介なのが「毛玉」です。すぐに毛玉ができやすい毛質でもあるので、ブラッシングをして絡まりを予防する必要があります。
実はいいことだらけ!トイプードルをブラッシングするメリット!
定期的なブラッシングは皮膚トラブルや毛玉の予防にも役立ちますが、他にもこんなメリットがあるので以下にまとめてみました。
- 愛犬とのコミュニケーションやスキンシップになる。
- 愛犬と信頼関係を築ける。
- マッサージ効果による血行促進。
- 皮膚と被毛の健康を維持できる。
- イボや怪我などを早期発見できる。
- トリミングがラクになる(追加料金などもなくなる)。
- トリミングを断られることがなくなる。
ブラッシングは被毛を整える効果があるだけでなく、皮膚の異常の早期発見、飼い主さんとの信頼関係構築などさまざまな効果を生み出してくれます。
また、日頃から被毛のお手入れをしていると抜け毛対策にもなるので、トリミングの際に追加料金が発生してしまうことも防ぎやすくなります。
トイプードルのブラッシングの頻度はどれくらいがいいの?
トイプードルのブラッシングは、毎日行うのが基本です。難しいようであれば、2日に1回は行うようにしておきましょう。
あまり長い間ブラッシングせずにいると、被毛がもつれやすくなるので注意して下さい。
また、湿気の多い時期は皮膚と被毛の間が蒸れやすくなっています。なるべく毎日ブラッシングをして風を通し、通気性を良くして蒸れを防いであげることが望ましいです。
子犬のトイプードルのブラッシングはいつから始めるべき?
子犬のトイプードルは、生後2~3ヶ月頃から徐々にブラッシングを始めていきましょう。
この時にいきなりブラッシングをするのではなく、はじめはスリッカーブラシやコームに自ら触れてもらって「安全なもの」と認識してもらうことが大切です。
子犬がスリッカーブラシに触れても大丈夫になってきたら、飼い主さんがスリッカーブラシを持って子犬の体に触れ、抵抗しなければご褒美を与えてそのまま終了します。
翌日、今度はスリッカーブラシで子犬の体をやさしくひと撫でしましょう。成功したら、この時もこのまま終了してご褒美を与えます。
こんな具合に、何度も繰り返して徐々にブラッシングに慣れてもらいましょう。焦らず丁寧に行うことで、子犬のブラッシング嫌いを回避できますよ。
愛犬がブラッシングを嫌がるからといって放置すると、あとで本当に残念な結果になりやすいのがトイプードルです。
それだけ被毛に特徴がある犬種なので、トイプードルを飼ったら日常的にブラッシングを取り入れて健康な皮膚と被毛を保つようにしましょう。
うまくできない場合は、信頼できるトリマーさんに相談して早めに解決されることをおすすめします。