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【犬に多い皮膚病の種類】かさぶたや体が臭い原因は?薬だけで治る?

「あれ?愛犬が近頃よく体をかいている。」と思ったら、それはもしかしたら皮膚病のサインかもしれません。

犬はいろんな理由から自分の体をかく生き物ですが、頻繁にかいているようであれば皮膚に何かしらのトラブルが起きている可能性があります。

ここでは、犬が抱えやすい皮膚病の種類や原因、それぞれの対策法について解説していきたいと思います。

ここで紹介する犬の皮膚病の種類・原因・症状・対策法はほんの一例です。何が原因になっているのかは動物病院で診てもらうまで分からないため、必ず信頼のできる獣医師に相談するようにして下さい。
監修者
獣医師 / いすみ動物病院院長 / 日本獣医循環器学会会員 / 日本獣医がん学会会員 / 日本獣医再生医療学会会員 / 日本獣医皮膚科学会所属 / 点滴治療研究会および国際オーソモレキュラー会員
田中 芳生
初めまして、いすみ動物病院の院長、田中芳生です。2015年10月に平岩動物病院の運営を引き継ぎ、2017年9月にはいすみ動物病院として新たなスタートを切りました。先代から受け継いだ治療の精神を大切にしつつ、日本大学農獣医学部での学びと、東京、静岡、埼玉の大規模病院での臨床経験を活かし、様々な医療技術を組み合わせた最善のケアを目指しています。これからも、皆さまとご家族の大切なペットの健康をサポートしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

犬の皮膚病の原因は大きく分けて3種類

犬の皮膚病といっても原因や症状はさまざまで、一言で「湿疹が出たからアレルギーだ!」などと決めつけてはいけません。

なぜなら、犬の皮膚病の種類は細かく分けると数百種類にものぼると言われているからです。こんなに存在しているなんて正直びっくりですよね。

その中でもとりわけ多いのが、

  • アレルギーによる皮膚炎
  • ノミ・ダニなどの寄生虫による皮膚炎
  • 皮膚疾患による皮膚炎

だと言われています。

ここではこの3つの皮膚病に注目し、一体どのような原因が隠れているのか?どんな皮膚炎が身近に起こっているのか?などを解説していきたいともいます。

アレルギーによる犬の皮膚病

アレルギーによる犬の皮膚病を大きく分けると、

  1. 食物アレルギー性皮膚炎
  2. アトピー性皮膚炎
  3. ノミアレルギー性皮膚炎

の3つがあります。それぞれどんな特徴があるのか見ていきましょう。

食物アレルギー性の皮膚炎

アレルギーによる犬の皮膚病の中で、最近とくに増えてきているのが食物アレルギー性の皮膚炎です。

これは、アレルギーの原因となる食品に触れたり食べたりすることで起きる皮膚炎になります。皮膚炎のほかにも、体質によっては嘔吐、下痢、発熱などさまざまな症状が現れます。

食物アレルギーの原因となりやすい食品は以下の通りです。

牛肉、豚肉、鶏肉、小麦、とうもろこし、大豆、乳製品、鶏卵、人工添加物、香料、着色料、防腐剤、スパイスなど

もちろんこれら以外の食品でアレルギーが出ることもあるので、この場限りではありません。

他にも、同じタンパク質を摂取し続けることで起きる食物アレルギーもあります。

症状

  • 赤み(脇の下、内股、指の間、顔、肛門まわりなど)
  • かゆみ
  • 発疹
  • 下痢
  • 嘔吐など

食物アレルギーによる皮膚炎はアトピー性皮膚炎とよく似ているのですが、決定的な違いがあります。

それは、下痢や嘔吐などの消化器症状も出やすいこと、また肛門や陰部まわりにも皮膚の異常が出やすいことです。あとは外耳炎などに感染してしまうこともあります。

治療法

食物アレルギーの原因となるアレルゲンを特定し、それらを含まない食事を与え続けて改善していく方法が一般的な治療法になります。

同時に皮膚のかゆみが出ている場合は、かゆみ止めなどを使用して症状を和らげていくこともあります。

予防法

犬にとってアレルゲンとなりやすい食品を知り、それらを避けることが効率の良い対策方法になります。

また、消化に負担のかかる食事もアレルギーの原因となりやすいので注意しましょう。できるだけ消化の良い食事を与え、体内に老廃物を溜め込まないようにすることも大切です。

アトピー性皮膚炎

近年、犬のアトピーも増えてきています。

犬のアトピー性皮膚炎は遺伝的な要因が強いと言われていますが、呼吸をした時にアレルゲン(ほこり、カビ、花粉など)を吸いこんだり、皮膚のバリア機能が低下することで起きてしまう場合もあるようです。

症状

  • 強いかゆみ
  • 患部の乾燥
  • 発疹やただれなど

アトピー性皮膚炎は激しいかゆみが特徴です。

時には皮膚を傷つけてしまうほど掻きむしることもあるため、患部がただれて膿皮症などの二次障害を引き起こすことも珍しくありません。

治療法

犬のアトピー性皮膚炎の治療には、炎症やかゆみを抑えるためのステロイドや抗ヒスタミン剤などを投与する方法、それから皮膚が乾燥しないよう保湿剤を塗る方法などがあります。

ステロイドについては副作用の心配もあるため、必ず獣医師の指示の元で使用するようにしましょう。

予防法

アトピー性皮膚炎を予防するためには、まず飼育環境を清潔に保つことが大切です。毎日の掃除はもちろん、散歩から帰ってきたら体を拭いてあげることも立派な予防法になります。

また、日頃の食事や運動で体の免疫力を高めてあげましょう。代謝を上げることは皮膚のバリア機能向上にも繋がるため、乾燥や皮膚トラブルの予防にもつながりやすくなります。

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミに対するアレルギーで皮膚炎を起こす病気です。

最近は季節を問わず発症するケースが多く、中でもアトピー体質の犬はかかりやすいと言われています。

症状

  • 発疹
  • じんましん
  • かゆみ
  • 脱毛
  • 色素沈着など

ノミアレルギー性皮膚炎の症状は、赤い発疹やかゆみが特徴的です。とくに腰やおしり周辺にノミが寄生しやすいため、下半身から徐々にかゆみを見せ始める傾向があります。

症状が慢性化すると、脱毛色素沈着も見られるようになります。また、強いかゆみが生じることもあるので、かきすぎによる二次障害(膿皮症など)を起こすこともあります。

治療法

ノミの駆除を行いながら、同時に皮膚のかゆみなどを治療していきます。

ただし、メスのノミはあちらこちらに卵を産み落としている可能性があるため、犬の体のみならず、飼育環境からノミの卵や幼虫も駆除しなければなりません。

予防法

定期的にノミの予防・駆除薬を投与することが一番の予防法になります。これだけでノミアレルギー性の皮膚炎をかなり予防することが可能です。

ノミやダニの薬はホームセンターなどでも購入できますが、できるだけ動物病院で処方してもらうようにしましょう。市販品は「医薬部外品」なので、効果も持続時間も弱めとなります。

ノミ・ダニなどの寄生虫による犬の皮膚病

犬の皮膚病の中でもっとも多いのが、ノミやダニによるものです。とくに室内犬に多く見られますが、室外で飼っていてもノミやダニによる皮膚病は起こるので注意が必要です。

疥癬症(かいせんしょう)

疥癬症は、ヒセンダニというダニが原因で起こる皮膚病です。ヒセンダニが犬の皮膚(とくに皮膚が薄い目の周りや指の間)に穴を掘り、そこから角質層に入り込んで生活をし続けます。

犬に寄生する犬ヒセンダニは人にも感染しますが、一過性のかゆみを伴うだけで重症になることはありません。ただし、犬同士の場合は犬の疥癬症がそっくりそのまま他の犬にうつるため注意が必要です。

症状

  • 強いかゆみ
  • 下腹部を中心に脱毛
  • かさぶた
  • 赤み
  • 耳の縁がガサガサ
  • 皮膚の色の変化

疥癬症に感染すると、掻きむしるほどの強いかゆみを伴います。また皮膚の柔らかい部分にかさぶたができやすく、子犬の場合は耳の縁がガサガサし始めることもあります。

そして症状がひどくなると全身が脱毛したり、かさぶたの下にヒセンダニが繁殖して症状を悪化させることもあるようです。

治療法

まずはヒセンダニが潜んでそうな部分の皮膚を削り、顕微鏡でヒセンダニかどうかを確認します。そこでヒセンダニと確認されれば駆虫剤を使用し、同時に皮膚の炎症を抑える治療(内服薬の投与など)が行われます。

ただし、専門家でさえもヒセンダニを見つけ出すことは非常に難しいと言われています。そのため、いろいろな部位をチェックして確認作業を行う必要があるようです。

予防法

愛犬が使用しているタオルや毛布、それからベッドにもヒセンダニは生息しています。できるだけこまめに洗濯し、飼育環境を清潔に保つよう心がけることが大切です。

また、ヒゼンダニが寄生している動物との接触も避け、ブラシやクシなどの共有も行わないようにしましょう。

毛包虫症(アカラス症・ニキビダニ症)

別名「アカラス症」とも呼ばれる犬の毛包虫症は、アカラスという寄生虫が皮膚に寄生することによって起こる皮膚病です。

生後間もなく母犬から感染することが主な原因で、免疫力が低下した時にアカラスが異常繁殖をして毛包虫症を引き起こすと言われています。

子犬に見られることが多い皮膚病ですが、成犬でもなることはあるようです。とくに膿皮症を患っている犬は、毛包虫症のせいで膿皮症の症状が悪化することもあります。

症状

  • 赤み
  • 脱毛(とくに顔)
  • フケ
  • かゆみ

毛包虫症は、主に皮膚の赤み、脱毛、フケといった症状が多いと言われています。全身性のものであれば顔から四股にかけて症状が見られ、局部性であれば顔を中心に症状が出ます。

治療法

疥癬症のように、毛包虫症も駆虫剤を使って治療を行います。ただし、駆除そのものが簡単なことではないため、時間をかけて根気よく治療を行わなければなりません。

そしてこの皮膚病は、抵抗力が弱っている時に発症しやすい特徴があります。他の病気を併発していることも多いので、同時にその病気の治療も行っていく必要があります。

予防法

毛包虫症にはこれといった予防法がありません。きちんと健康診断を受けるなどして早期発見・早期治療をすることが何より重要です。

もしも愛犬に皮膚のかゆみやフケが見られるようになったら、迷わず動物病院で診察を受けましょう。

ツメダニ症

ツメダニ症は、ツメダ二というダニの感染によって発症する皮膚病です。

ノミやハエとの接触で間接的に感染したり、すでに感染している動物と触れ合うことでうつったりなど感染ルートは様々。時には、ブラシなどの道具類から感染することもあります。

ツメダニは人にもうつりますが、一過性のものなので特にひどく心配する必要はありません。感染した犬や猫たちとの接触にはくれぐれも気をつけておきたいところです。

症状

  • 多量のかさぶた
  • 多量のフケ(とくに背中)
  • 軽度のかゆみ
  • 発疹
  • 赤み

ツメダニ症の症状は、多量のかさぶたやフケが出始める特徴があります。かゆみはそこまで強く出ないようですが、これには個体差があるので何とも言えません。

とくに症状が強く現れるのは子犬で、成犬になるとほとんど症状が出ない場合もあります。そのためツメダニに感染していることすら気付かないこともあるようです。

治療法

殺ダニ剤などを投与し、ダニを駆除して治療していくのが一般的な治療法になります。あとは寄生虫を駆除する作用のあるシャンプーなどを使い、体の洗浄も同時に行っていきます。

予防法

飼育環境を清潔に保つのはもちろんのこと、ツメダニ症に感染している可能性のある犬や猫との接触を避けるようにしましょう。

また定期的なシャンプーで皮膚を清潔に保つことは、ダニの予防にも繋がります。やり過ぎは皮膚炎の原因となるのでNGですが、月に1回はシャンプーをするのが望ましいです。

皮膚疾患による犬の皮膚病

皮膚疾患による犬の皮膚病は、アレルギーやノミ・ダニ以外の原因で起こる皮膚病のことです。主な原因は「菌」で、菌の種類によっても皮膚病の症状や治療法が異なってきます。

膿皮症(のうひしょう)

膿皮症は、犬の皮膚病の中でもっとも多い皮膚炎です。犬の皮膚にいつも存在している黄色ブドウ球菌が異常繁殖することにより、膿皮症が引き起こされます。

黄色ブドウ球菌は、皮膚を健康に保つために必要な存在です。しかし、体の免疫力が弱って皮膚の環境が乱れてくると異常繁殖し、皮膚にかゆみや発疹をもたらしてしまいます。

また、これまでに紹介した皮膚病の二次障害として引き起こされることもあります。その場合は、ひどく掻きむしって皮膚を傷つけたことが原因となっているケースが多いようです。

膿皮症は進行具合によって呼び名が変わり、症状も変わります。

症状

  1. 表面製膿皮症(皮膚の浅い部分に発症)
    皮膚の柔らかい部分にニキビのような小さな膿ができる。
  2. 浅在性膿皮症(毛の根元に発症)
    小さなニキビに膿が溜まり始める。やがて破れて膿が出てかさぶたができる。
  3. 深在性膿皮症(皮下組織に発症)
    強いかゆみ、多量のかさぶた、肌のごわつき、出血など。

初めは小さなニキビのような発疹ができ、やがて膿んでいきます。そして最後には強いかゆみと共に皮膚の炎症が悪化し、膿から臭いにおいがし始めるようになります。

時には、発熱、食欲不振、元気がない、体重の減少などの症状が見られることもあります。この場合は重症の膿皮症にかかっているため、完治するまでには時間がかかります。

治療法

まず、患部から検出される菌を分析します。その上で基礎疾患がないかを確認し、膿皮症の治療方針が決定します。

治療法は膿皮症の進行具合にもよりますが、これ以上膿皮症が酷くならないよう抗生物質の投与、軽度なら塗り薬の塗布が一般的です。

あとは、定期的な薬用シャンプーが推薦されることもあります。薬用シャンプーについては選び方が難しいため、必ず専門家に相談した上で商品を決めるようにしましょう。

予防法

膿皮症を予防するためには、飼育環境を清潔に保つこと、栄養バランスに気を配ること、そして皮膚を清潔に保つことが大切です。

とくに毛が多い犬種は皮膚が蒸れやすいため、常に皮膚の湿度をチェックして菌が繁殖しない環境をつくってあげましょう。

あとは獣医師やトリマーとのコミュニケーションを大切にし、いつも専門家に皮膚の状態を確認してもらえる環境をつくっておくことも大切です。

脂漏症(しろうしょう)

脂漏症は、別名「マラセチア皮膚炎」とも呼ばれる皮膚炎です。

ふだんは犬の皮脂腺から分泌される皮脂を栄養分にしているマラセチアという常在菌が、何らかの原因で突然病原体と化してしまうことで発症します。

ところが、この「何らかの原因」については未だはっきりと解明されていません。恐らく、脂質の過剰分泌、皮脂の成分の変化、免疫力の低下などが原因ではないか?と言われています。

症状

  • 被毛が脂っぽくなる
  • 体のにおいが臭い
  • フケ
  • 発疹
  • かゆみ
  • 外耳炎など

脂漏症は被毛が脂っぽくなってフケが出る特徴がありますが、中にはカサカサと乾燥してフケを出すタイプもあります。

また、体から悪臭を放つ特徴もあるため、室内で飼っている場合は家全体が独特なにおいに包まれることもあるようです。

治療法

他の疾患によって脂漏症が引き起こされている場合は、その疾患を治療ながら脂漏症の治療も行っていきます。

あとは症状に合わせて、抗脂漏シャンプーを用いた薬浴、ビタミンやミネラルなどの補給があります。

予防法

飼い主さんが日頃からできることとして、ドッグフード(餌)の種類を見直す方法、愛犬の被毛と皮膚を清潔に保ってあげる方法があります。

ドッグフードについては、良質な動物性タンパク質を主原料としているものを選びましょう。粗悪な肉類や動物性油脂、人工添加物などを使っているフードは、体質そのものを悪い方向へと変えてしまうので要注意です。

細菌性皮膚炎

細菌性皮膚炎は、皮膚にいる常在菌が異常繁殖することで引き起こされる皮膚病です。

ふだんは無害な細菌ですが、犬の免疫力が低下して皮膚のバリア機能が乱れると増殖します。その結果、皮膚にかゆみなどをもたらしてしまいます。

症状

  • 強いかゆみ
  • 発疹

細菌性皮膚炎の症状は、強いかゆみが特徴です。あまりにもかゆくて犬がひきりなしにかくため、皮膚の化膿色素沈着などの症状も見られるようになります。

治療法

治療法としては、抗生物質を投与する方法が一般的です。他にも、薬用シャンプーを用いて洗浄したり、保湿剤で肌のバリア機能を回復させる方法などもあります。

予防法

細菌を増殖させないことがこの皮膚病の予防法になるので、まずはしっかりと免疫力をつけさせてあげることが重要です。

毎日の運動はもちろん、ストレスを溜め込まないようにする、栄養バランスのとれた食事をすることも欠かさないようにしましょう。

真菌性皮膚炎

真菌性皮膚炎は、犬の皮膚に生息している「真菌」というカビによって引き起こされる皮膚病です。

ふだんは皮膚のバリア機能によって真菌の繁殖も抑えられているのですが、体力が弱ったりするとバリア機能も低下し、真菌が感染して皮膚炎が起こりやすくなります。

症状

  • 痒みを伴わない脱毛

脱毛した皮膚表面はスムースで赤みは無く、痒みを伴わないのが症状の特徴です。

治療法

治療したからといってすぐに治るものではない皮膚病なので、数ヶ月にわたって抗真菌薬や抗生物質の投与が行われていきます

また、定期的に薬用シャンプーなどを用いて被毛や皮膚を清潔に保ちます。

予防法

愛犬の被毛と皮膚を清潔に保つことが大切なので、毎日のブラッシングや定期的なシャンプーを欠かさず行うようにしましょう。

そして、愛犬が使っている毛布やクッションもこまめに洗濯し、飼育環境をきれいに保てるよう努力しておきたいものです。

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症は、真菌などが皮膚に侵入することによって引き起こされる皮膚病です。犬の被毛や皮膚、爪の根元などに寄生して炎症を起こす特徴があります。

どちらかと言うと子犬や体が弱った犬に発症しやすく、健康な成犬に発症することはほとんどありません。他の犬や人にもうつる病気なので、早めに治療をする必要があります。

症状

  • 発疹
  • 円形脱毛
  • 多量のフケ
  • かさぶた

皮膚糸状菌症の症状は、赤い発疹とその周辺に円形脱毛かさぶたができるのが特徴です。

乾燥した大量のフケが出ることもありますが、かゆみはほとんど出ません。

治療法

基本的には、抗生剤や抗真菌剤の投与、シャンプーなどで皮膚を清潔に保つ治療法が用いられます。

治ったように見えても完治していない場合が多い>ため、必ず獣医師の指示に従って最後まで治療を続ける必要があります。

予防法

この皮膚病の一番の予防法は、早期発見に努めることです。

円形に毛が抜ける、フケが出るなどの皮膚の異常が見られたら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。

犬の皮膚病は薬だけで治るの?

基本的に犬の皮膚病は、薬だけですぐに完治する疾患はほとんどありません。すぐに治るとすれば、軽いかぶれや一時的な発疹、もしくは怪我で負った傷くらいでしょう。

これまでに紹介した皮膚病であれば、ほとんどが長期的な治療が必要となります。そこには薬だけでなく、食事や飼育環境の見直しなども併せて必要になることを忘れてはなりません。

病院から処方される薬は非常に効果的で、投与すると確かに症状は治まるでしょう。

ところが、ほとんどの場合は症状が緩和されただけで、投与をやめてしまうと再び症状が現れてしまいます。

もちろん症状を緩和させることで、今以上に症状が悪化することは抑えられます。なので薬とは上手に向き合い、その傍らで飼い主さんが何かしら努力をする必要があります。

犬の皮膚病に使われる薬については、以下の記事で解説しています。

犬の皮膚病がひどくなる前におすすめな対策方法はこれ!

皮膚病の症状が明らかにひどい場合は、先ほどから何度もお伝えしているように動物病院で適切な処置をしてもらうようにして下さい。

でも時には、病院に行くほどではないなぁ…という場合も少なからずあると思います。たとえば「ちょっとフケ出てるな」「皮膚がカサついているな」といった軽い症状の場合。

そんな時は薬に頼らず、まずは犬用の無添加化粧水でケアしてみるといいでしょう。薬ではないので副作用もありませんし、何より無添加なのでお肌にも優しいので安心です。

「アヴァンス」という犬用の無添加化粧水なら、100%天然成分で作られていてアルコールや防腐剤、その他添加物は一切含まれていません。1本持っておくと便利かもしれませんね。

アヴァンスはこんなトラブルを抱えている犬におすすめ!
  • 皮膚の乾燥
  • 脱毛・ハゲ
  • かゆみ
  • イヤなにおい
  • 肌荒れ
  • 敏感肌
  • ゴワついた被毛
  • パサパサな毛並み

アヴァンスはあくまでも「予防ケア」として使う化粧水です。

1日2回以上、気になる部位の地肌にしっかりなじませ、あとは自然乾燥させるだけという便利で手軽なお手入れグッズになります。

気になる方は、ぜひアヴァンスの公式HPを覗いてみてはいかがでしょうか。

犬の皮膚病にはどんなシャンプーを使うといいの?

皮膚病といっても原因や症状がさまざまなので、知識なしに購入して使用することは避けておきたいものです。必ず獣医師に相談した上で適切なシャンプーを選ぶようにしましょう。

ちなみに、薬用シャンプーはアトピー、皮膚アレルギー、皮膚炎、脂漏性皮膚炎などさまざなま皮膚トラブルに対応できるシャンプーです。

それに対し抗菌シャンプーは、皮膚病の原因となる菌を殺菌・抗菌する目的で使われるシャンプーになります。

シャンプーの選び方については以下の記事で解説していますので、参考にしていただけたらと思います。

まとめ

犬の皮膚病を1記事で済ませることはまず不可能なので、よく見られる代表的な皮膚病について取り上げてみました。

私の愛犬も皮膚病(というより腫瘍)で手術をした経験があることから、犬の皮膚病を軽く見てはいけないということを身に持って実感しています。

皮膚病は薬だけで治るシンプルな病気ではありません。だからこそ信頼のできる専門家と上手にコミュニケーションを取り、常に良い答えを導き出していただけたらなと思います。

経験上、私が強く言えることは「愛犬のボディチェックを毎日行いましょう!」です。

犬の皮膚病は早期発見できることに越したことはありません。できるだけ愛犬の皮膚の状態を毎日確認し、そして飼育環境と食事管理に気を配るようにしましょう。

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